【俺の楽器・私の愛機】1924「テーブルだったギター」

2025.10.29 09:18

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【Stratocaster】(千葉県 アボカド町 CS-350研究所 3400歳)

どう言う理由か分からないのですが、家具屋さんが銀杏のテーブルを丸ノコでラフに解体して「板」として安く売っていたので、それを使って作ったギターです。ベースのボディが楽にとれるくらいのサイズの板だったのでワンピースです。

当初、ピックガードは市販の吊るしのを使おうかと思っていたのですが、ハードテイルブリッジとぴったり合わないので、結局こちらも板から自作。ネックはストックしてあったフェンダージャパンの70年代タイプ。

塗装はラッカーを吹きましたが、もうやりたくないので、次に作る時はウレタンか何かにしようと思ってます。(ラッカーは塗膜が弱い、肉が薄い、溶剤が有害・臭い、色んな素材に反応する・・組み上げる段階で既に若干のレリック状態で、素人向けの塗料じゃないと実感)

イチョウは、一見、散孔材の広葉樹のような木目の均質な材で加工はとても楽でした。ルーターの刃の通りもよかったです。

木材としては便宜的に針葉樹とされる事もあるようですが、分類的には針葉樹とも広葉樹とも違う全く別の植物との事。ただし、ジュラ紀に大繁殖した針葉樹と同時期の植物という事で細胞の造りが似ていて、柔らかい木の割には細胞壁がしっかりしています。そのせいか、ギターの弱点の1弦、6弦の音がぼやけず、パキっとしているように思う。

パイン材のギターなんかも「アルダーというよりアッシュに近い響き」と評する人が多いので、ジュラ紀の木はそういう特徴があるのかも知れない。

重さは自分の個体は軽めのアルダーくらいの感じです。セットネックは分かりませんが、ボルトオンのギターには向いた木だと思う。

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【俺の楽器・私の愛機】コーナーがスタートしてかれこれ4年半の月日が流れ、様々な楽器とイカれたコメントが咲き乱れてまいりましたが、ジュラ紀の材質に言及したのはあとにも先にもこれが初めて。学者か?学者なのか?銀杏の木は適度な粘性もあってまな板とかにも使われるようですね。ピックガードも自分で切り出したとのことで、そのスキルも凄い。何者?なにげにピックアップセレクターがフロントになっているところにも強者感がにじみ出ています。3400歳ということは仙人ですね。当コーナーを暖かく御見守りください。(BARKS 烏丸哲也)

★皆さんの楽器を紹介させてください

「俺の楽器・私の愛機」コーナーでは、皆さんご自慢の楽器を募集しています。BARKS楽器人編集部までガンガンお寄せください。編集部のコメントとともにご紹介させていただきますので、以下の要素をお待ちしております。
(1)投稿タイトル
 (例)必死にバイトしてやっと買った憧れのジャガー
 (例)絵を書いたら世界一かわいくなったカリンバ
(2)楽器名(ブランド・モデル名)
 (例)トラヴィス・ビーン TB-1000
 (例)自作タンバリン 手作り3号
(3)お名前 所在 年齢
 (例)練習嫌いさん 静岡県 21歳
 (例)山田太郎さん 北区赤羽市 X歳
(4)説明・自慢トーク
 ※文章量問いません。エピソード/こだわり/自慢ポイントなど、何でも構いません。パッションあふれる投稿をお待ちしております。
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