<ニコニコ超会議>詳細レポ、VOCALOID最新情報発表&コンテストでは非売品の新ライブラリをプレゼント
ゴールデンウィークに千葉・幕張メッセで開催されたイベント「ニコニコ超会議」において、4月28日、VOCALOID関連の最新情報発表会「VOCALOID NEWS」が行われた。関連各社の最新情報のほか、コンテストでプレゼントされるライブラリの詳細も発表された。本稿ではその模様をお届けする。
「VOCALOID NEWS」は、会場内に設けられた超ボーカロイドエリア内のステージ最初のイベントとして行われた。超ボーカロイドエリアは、VOCALOIDが体験できる展示や各社の物販ブースをはじめ、VOCALOIDの歴史年表、等身大VOCALOIDパネルの展示、体験型アトラクションなど並ぶエリア。ステージではカラオケ大会や作曲講座などさまざまな催しが行われたのだが、その1発めがこの発表会というわけだ。
▲エリア内にはVOCALOID関連各社による製品、グッズの販売ブースが多数。会場のみの特別価格の商品も多数。写真右上はYAMAHA VOCALOID TLFスピーカー。TLFスピーカーは見た目は布のような薄型・軽量の静電スピーカー。
▲VOCALOIDに関する出来事がまとめられた歴史年表も展示。ニコニコ動画での動きについても詳しい。iPad/iPhone用アプリケーションiVOCALOIDやVocaloWitterは実際に試せる状態で用意。
▲VOCALOIDをリアルタイムで演奏できるキーボード「VOCALOIDキーボード」。左手の日本語入力インターフェイスから子音と母音を指定、右手の鍵盤で音程を決めて発音させる。中味はPCではなくVOCALOID-boardが内蔵されている。製品化の予定はないが、「熱い要望があれば、もしかしたら…?」とのこと。
▲ヤマハの剣持氏(写真左)と植木ロイドの開発に携わっている松武秀樹氏(右)。 発表会では、VOCALOID3発売各社からの最新情報や新キャラクターのお披露目がなされた。最初に登場したのは「VOCALOIDの父」ことヤマハの剣持秀紀氏。「ここまでVOCALOIDが盛り上がってきたのは、パートナー企業のみなさん、そして、曲・動画を作ってくださるクリエイターのみなさん、そしてなによりもその作品を聴いてくださるリスナーのみなさんのおかげだと思っております。今後ともどうぞVOCALOIDをよろしくお願いします」とあいさつ。今後の展開については、昨年発表された「植木ロイド」について触れた。「植木ロイド」は、故・植木等さんの声をVOCALOID化したもので、データベースアダプテーションという技術を使って作られており、「VOCALOIDレジェンド(仮)」シリーズとして展開するとした。また、ステージには共同で開発に当たっている松武秀樹氏も登場。「昭和のエンターテインメントを担った方を復活させました」「なにがすごいかというと亡くなった方の声を復活させたこと。これはすごい技術」とコメントした。
続いてVOCALOID3各社からの最新ニュース。まずヤマハは「兎眠りおん」(2011年12月発売)について、オリジナルアルバム(デモソング)、キャラクターイラストが収録されていることをアピール。秋葉原ディアステージに5月1日より「兎眠りおん」が出勤していることなども紹介された。さらに、ヤマハからは男の子のVOCALOIDが始動していること(2012年夏の発売予定)、歌唱音声から歌声合成パラメータを自動推定するシステム「VocalListener(ぼかりす)」のJob Plugin版の開発が終盤になっていることなども報告された。
▲「蒼姫ラピス」(4月発売)については、i-style Project/スタジオディーンの野口氏が登場し、セカンドプロジェクトとして「メルリ」という新キャラクターを発表。蒼姫ラピス同様、中の人を公募することなどが告知された。
▲韓国SBSアートテックからはキム・ヒョウン氏が「SeeU(シユ)」(2011年12月発売)のコスプレーヤーを伴って登場。ニコニコ動画で行われている楽曲コンテストへの参加を呼びかけるとともに、韓国の楽曲コンテストの受賞曲のコンピレーションアルバム(夏発売予定)について紹介した。
インターネットからは村上社長が登場。VOCALOID2版に続きVOCALOID3版も登場した「Lily」(4月19日発売)について、よりリアルにより人間らしくを目標にしたことをアピール。「Megpoid」については6月9日の誕生祭をやりたいとも。また、「Singer Song Writer Lite 7」に「Megpoid」ライブラリ5種類(うち1つをアクティベーションして利用)とEditorをバンドルしたスペシャルパッケージ(5月25日発売)の発売、「CUL」については喜多村英梨さんがパーソナリティを務め、CULの曲やVOCALOIDの話題を取り上げているラジオ番組(文化放送、火曜日23:00から)について触れた。そして、「がっくっぽいど」のVOCALOID3版が開発中、夏発売予定であることなどを紹介。「かなり中の人に近づいたんじゃないか」と自信を覗かせた。
さらに、同社製品の登録ユーザーに無償配布される「フォルマントシフトエフェクトプラグイン」の発表も行われた。こちらは、ボーカル素材のキャラクターを変更するVSTエフェクトプラグインで、VOCALOID Editorのジェンダーファクター同様の効果をリアルタイムでオーディオデータに適用できるというもの。DAWでのミックスの最中でもVOCALOID Editorに戻らずにボーカルを調整できるというわけだ。ピッチシフトを加えた有償版も予定されている。
AHSからは尾形社長が登場、「結月ゆかり」(2011年12月発売)の企画を行ったボカロマケッツの2人とともに、意外と知られていないというパッケージの収録内容を紹介した。どうやって曲が作られているか、どうやって歌わせるかがわかる楽曲データ、ブレスや子音の補助、セリフ素材を400種類以上を収めた音声データexVOICEが収録されている点をアピール。さらに、exVOICEについては、登録ユーザーがダウンロードできる素材がどんどん追加されていることが語られた。
▲1stPLACEの「IA」については、鷹の爪団の吉田くん(正しくは吉田ロイドとのこと)が登場。ジェンダーファクターやブレシネスなどのパラメーターがかかりやすいライブラリであることをアピール。オフィシャルコンピレーションアルバム「IA/01 -BIRTH-」については期間限定盤に楽曲データが収録されることなども。
▲青いコンビニことローソンからは、キャンペーンキャラクターのあきこロイドちゃん、エハミック氏、三重の人氏が登場。カラオケのLIVE DAMでエハミック氏の手がけた「青いコンビニであいましょう」が歌えることや、一部の店頭でニコニコ超会議の出展ブースを紹介。
●楽曲コンテストでプレゼントされる非売品ライブラリはgalaxias!のキャラクター
最後は、ニコニコ動画で行われている「VOCALOID3楽曲コンテスト」について。再生数が1000回突破で、発売予定のないVOCALOID3ライブラリがプレゼントされることをあらためて強調、そしてそのライブラリがこのステージで発表された。スクリーンに流されたのは柴咲コウ+DECO*27+TeddyLoidによる音楽ユニット「galaxias!」の楽曲のビデオクリップ。同ユニットのキャラクターとして、柴咲コウのアイディアで誕生した「galaco(ギャラ子)」がVOCALOID化されるというのだ。galacoのVOCALOID3のキャラクターイラストは、初音ミクやLilyを手がけた人気絵師KEI氏。気になる中の人は非公開、「みなさんのご想像におまかせします」とした。制作はインターネットの村上氏、DECO*27とTeddyLoidによるデモ曲も計画、企画はヤマハとスターダスト音楽出版が担当する。VOCALOIDでの楽曲制作に自信がある人はもちろん、中の人が気になる人もコンテストにチャレンジしてみよう。
▲VOCALOID NEWSの最後に紹介されたのは、VOCALOID STOREで販売が開始されたTシャツ。VOCALOIDのキャラクターのコスプレイヤーがステージへ。
▲VOCALOIDエリアに展示されていた音反応ダンスアプリ「SORIS」。曲のBPMに合わせて自動でキャラクターが踊る。目覚まし時計機能もあり。2012年末完成予定。
▲ニコニコ超会議の会場には、超VOCALOIDエリア以外にも楽器関連のブースがいくつか。ニコニコ超軽音部のエリアでは、公開講座が行われたほか、フリーセッション演奏スペースも設置。メーカー各社の協力により楽器を持ってこなくても自由に使える各種楽器を用意。
▲大手企業だけでなく一般ユーザー参加の展示が多いのもニコニコ超会議の特徴。写真は、ジャンクパーツなどを使ったアイテムを展示していたZONBIE-TECH。手前の球形の物体はギターに直結できるスピーカー付きの小型ギターアンプ「ポンプ」。9V電池で駆動、オーバードライブサウンドが楽しめる。
◆VOCALOID / ボーカロイド 公式サイト
◆VOCALOID3発売記念 楽曲コンテスト
◆galaxias!(柴咲コウ+DECO*27+TeddyLoid)とVOCALOIDのコラボで誕生!新VOCALOID3歌声ライブラリ「galaco(ギャラ子)」登場!
◆植木等、ボーカロイド「植木ロイド」で蘇る
「VOCALOID NEWS」は、会場内に設けられた超ボーカロイドエリア内のステージ最初のイベントとして行われた。超ボーカロイドエリアは、VOCALOIDが体験できる展示や各社の物販ブースをはじめ、VOCALOIDの歴史年表、等身大VOCALOIDパネルの展示、体験型アトラクションなど並ぶエリア。ステージではカラオケ大会や作曲講座などさまざまな催しが行われたのだが、その1発めがこの発表会というわけだ。
▲エリア内にはVOCALOID関連各社による製品、グッズの販売ブースが多数。会場のみの特別価格の商品も多数。写真右上はYAMAHA VOCALOID TLFスピーカー。TLFスピーカーは見た目は布のような薄型・軽量の静電スピーカー。
▲VOCALOIDに関する出来事がまとめられた歴史年表も展示。ニコニコ動画での動きについても詳しい。iPad/iPhone用アプリケーションiVOCALOIDやVocaloWitterは実際に試せる状態で用意。
▲VOCALOIDをリアルタイムで演奏できるキーボード「VOCALOIDキーボード」。左手の日本語入力インターフェイスから子音と母音を指定、右手の鍵盤で音程を決めて発音させる。中味はPCではなくVOCALOID-boardが内蔵されている。製品化の予定はないが、「熱い要望があれば、もしかしたら…?」とのこと。
▲ヤマハの剣持氏(写真左)と植木ロイドの開発に携わっている松武秀樹氏(右)。
続いてVOCALOID3各社からの最新ニュース。まずヤマハは「兎眠りおん」(2011年12月発売)について、オリジナルアルバム(デモソング)、キャラクターイラストが収録されていることをアピール。秋葉原ディアステージに5月1日より「兎眠りおん」が出勤していることなども紹介された。さらに、ヤマハからは男の子のVOCALOIDが始動していること(2012年夏の発売予定)、歌唱音声から歌声合成パラメータを自動推定するシステム「VocalListener(ぼかりす)」のJob Plugin版の開発が終盤になっていることなども報告された。
▲「蒼姫ラピス」(4月発売)については、i-style Project/スタジオディーンの野口氏が登場し、セカンドプロジェクトとして「メルリ」という新キャラクターを発表。蒼姫ラピス同様、中の人を公募することなどが告知された。
▲韓国SBSアートテックからはキム・ヒョウン氏が「SeeU(シユ)」(2011年12月発売)のコスプレーヤーを伴って登場。ニコニコ動画で行われている楽曲コンテストへの参加を呼びかけるとともに、韓国の楽曲コンテストの受賞曲のコンピレーションアルバム(夏発売予定)について紹介した。
インターネットからは村上社長が登場。VOCALOID2版に続きVOCALOID3版も登場した「Lily」(4月19日発売)について、よりリアルにより人間らしくを目標にしたことをアピール。「Megpoid」については6月9日の誕生祭をやりたいとも。また、「Singer Song Writer Lite 7」に「Megpoid」ライブラリ5種類(うち1つをアクティベーションして利用)とEditorをバンドルしたスペシャルパッケージ(5月25日発売)の発売、「CUL」については喜多村英梨さんがパーソナリティを務め、CULの曲やVOCALOIDの話題を取り上げているラジオ番組(文化放送、火曜日23:00から)について触れた。そして、「がっくっぽいど」のVOCALOID3版が開発中、夏発売予定であることなどを紹介。「かなり中の人に近づいたんじゃないか」と自信を覗かせた。
さらに、同社製品の登録ユーザーに無償配布される「フォルマントシフトエフェクトプラグイン」の発表も行われた。こちらは、ボーカル素材のキャラクターを変更するVSTエフェクトプラグインで、VOCALOID Editorのジェンダーファクター同様の効果をリアルタイムでオーディオデータに適用できるというもの。DAWでのミックスの最中でもVOCALOID Editorに戻らずにボーカルを調整できるというわけだ。ピッチシフトを加えた有償版も予定されている。
AHSからは尾形社長が登場、「結月ゆかり」(2011年12月発売)の企画を行ったボカロマケッツの2人とともに、意外と知られていないというパッケージの収録内容を紹介した。どうやって曲が作られているか、どうやって歌わせるかがわかる楽曲データ、ブレスや子音の補助、セリフ素材を400種類以上を収めた音声データexVOICEが収録されている点をアピール。さらに、exVOICEについては、登録ユーザーがダウンロードできる素材がどんどん追加されていることが語られた。
▲1stPLACEの「IA」については、鷹の爪団の吉田くん(正しくは吉田ロイドとのこと)が登場。ジェンダーファクターやブレシネスなどのパラメーターがかかりやすいライブラリであることをアピール。オフィシャルコンピレーションアルバム「IA/01 -BIRTH-」については期間限定盤に楽曲データが収録されることなども。
▲青いコンビニことローソンからは、キャンペーンキャラクターのあきこロイドちゃん、エハミック氏、三重の人氏が登場。カラオケのLIVE DAMでエハミック氏の手がけた「青いコンビニであいましょう」が歌えることや、一部の店頭でニコニコ超会議の出展ブースを紹介。
●楽曲コンテストでプレゼントされる非売品ライブラリはgalaxias!のキャラクター
最後は、ニコニコ動画で行われている「VOCALOID3楽曲コンテスト」について。再生数が1000回突破で、発売予定のないVOCALOID3ライブラリがプレゼントされることをあらためて強調、そしてそのライブラリがこのステージで発表された。スクリーンに流されたのは柴咲コウ+DECO*27+TeddyLoidによる音楽ユニット「galaxias!」の楽曲のビデオクリップ。同ユニットのキャラクターとして、柴咲コウのアイディアで誕生した「galaco(ギャラ子)」がVOCALOID化されるというのだ。galacoのVOCALOID3のキャラクターイラストは、初音ミクやLilyを手がけた人気絵師KEI氏。気になる中の人は非公開、「みなさんのご想像におまかせします」とした。制作はインターネットの村上氏、DECO*27とTeddyLoidによるデモ曲も計画、企画はヤマハとスターダスト音楽出版が担当する。VOCALOIDでの楽曲制作に自信がある人はもちろん、中の人が気になる人もコンテストにチャレンジしてみよう。
▲VOCALOID NEWSの最後に紹介されたのは、VOCALOID STOREで販売が開始されたTシャツ。VOCALOIDのキャラクターのコスプレイヤーがステージへ。
▲VOCALOIDエリアに展示されていた音反応ダンスアプリ「SORIS」。曲のBPMに合わせて自動でキャラクターが踊る。目覚まし時計機能もあり。2012年末完成予定。
▲ニコニコ超会議の会場には、超VOCALOIDエリア以外にも楽器関連のブースがいくつか。ニコニコ超軽音部のエリアでは、公開講座が行われたほか、フリーセッション演奏スペースも設置。メーカー各社の協力により楽器を持ってこなくても自由に使える各種楽器を用意。
▲大手企業だけでなく一般ユーザー参加の展示が多いのもニコニコ超会議の特徴。写真は、ジャンクパーツなどを使ったアイテムを展示していたZONBIE-TECH。手前の球形の物体はギターに直結できるスピーカー付きの小型ギターアンプ「ポンプ」。9V電池で駆動、オーバードライブサウンドが楽しめる。
◆VOCALOID / ボーカロイド 公式サイト
◆VOCALOID3発売記念 楽曲コンテスト
◆galaxias!(柴咲コウ+DECO*27+TeddyLoid)とVOCALOIDのコラボで誕生!新VOCALOID3歌声ライブラリ「galaco(ギャラ子)」登場!
◆植木等、ボーカロイド「植木ロイド」で蘇る