やなわらばー、「夢を見た」インタビュー

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■INTERVIEW

──梨生さんもよく夢を見るんですか?

梨生:空を飛ぶ夢を見るんですが、高く飛ぶのが怖いんですよ。だから、自分の背丈より低い、地面スレスレの位置を低空飛行していくんです。あと、飛行機に乗るたびに夢を見ますね。小さい頃から飛行機が嫌いだったし、もしかしたら私の前世は、空で亡くなった人かもしれないですね。

──2曲目には、これもRYOJIさんの手による「涙のキセツ」が入っていますね。

優:実はこの楽曲も、自分たち的にはリード・ナンバーにしたかったくらい大好きな曲なんです。ただ春の終わり頃の季節を歌った歌詞ということから、“時期的にリード曲には難しいかな”ということで、渋々C/Wにしました。

梨生:「夢を見た」ではいろんな声で感情を表わすことを追求したんですが、「涙のキセツ」では逆に、あまり派手な感情を付けるのではなく、微妙なニュアンスを出すように歌いました。だから1~2曲目を比べた場合の、声の表情の違いも味わってもらいたいですね。

優:ホント「涙のキセツ」も、リード曲という想いで聞いて欲しいよね。3曲目の「ココロモヨウ」でも“涙”という言葉が出てくるんです。だけど3曲とも、悲しくて流れる涙ではなくて、キラキラとした前向きな輝きを放つ涙なんですよ。

梨生:ホント偶然にも、3曲とも“涙”が重なったよね。もともとこの歌は、春をテーマにした楽曲だったんです。だけどその歌詞を今回書き変えて、“ゆっくり前を向いて歩いていけたらいいんじゃないか”という内容にしていきました。

──必死にがんばるけど、どこか気持ちが空回りしてしまってる頃の想いが綴られていますね。

優:一生懸命がんばっているのに、なぜか空回りしてしまう。なんでこんながんばってるのに、駄目なんだろうという、まるで5月病みたいなテーマの曲になりました。

梨生:ちょっとだけでも前を向こうと思ったり、明日からがんばろうという気持ちを歌った曲になりました。

優:今振り返れば、そうやって空回りしたり失敗を重ねた時期があったからこそ、“次はこうしてみよう”と前向きな気持ちにもなっていけたし。そういう積み重ねが、自分たちを押し上げてきたことを考えれば、それらの経験があってホント良かったと思います。実際、今でも空廻ってるんじゃないかと思うときがあるしね(笑)。

梨生:そうだね。今回の作品は、いろんな想いを確認することのできた1枚にもなったと思う。

優:「夢を見た」の歌詞にも書いたけど、意味のない行動なんて一つもないし。嫌だなと思ったことでさえ、やっぱり大事なことなんだと、前へ進むたびに改めて思ってしまうんですよ。そういう気持ちをこの曲には詰め込んだので、そこを感じて欲しいです。聴いた人たちが、どういう気持ちでこの作品を受け止めたのか、その感想もぜひ聞いてみたいんです。

梨生:これから各地をライブで廻るので、ぜひその感想をうちら2人に聞かせてください。

取材・文●長澤智典

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