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問:美術教師とコンピュータープログラマー、そして中世日本の職業への思い入れを混ぜ合わせると、なにが起こるか。

答:エレクトロニカが始まる。
イギリスで初めて本格的なサンプリングを行なった'87年のデビューシングル「Say Kids, What Time Is It?」から、'99年『Reich Remixed』(これも神格化の必要があるアルバムだ)の「Music For 18 Musicians」まで、Coldcutは、彼らの音楽と彼らのNinja Tuneレーベルを通して、つねにひとつの水準点を築いてきた。

YazやLisa StansfieldなどのリミクサーだったMatt BlackとJonathan Moreは、'80年代後期/'90年代初期に独力で「ヒップホップのビートに乗せたハウスミュージック」を開発した。その後イギリスのポップミュージックの生ぬるさに不満を抱くようになった彼らは、日本をツアー中に「忍者」の伝統を知る。正体を隠して秘術を用いる忍者の精神に触発されて、Coldcutは未来の音を探るためNinja Tuneレーベルを設立した。

Ninja Tunesの1枚目のアルバムは『Philosophy』だった。永遠のフレンチアンビエントバラード「Autumn Leaves」などを収めたこのアルバム以来、Ninja TunesはColdcutのもとでアンダーグラウンドの大きな流れを生み出してきた。その中心的アーティストは、DJ VadimやKid Koala、the Herbalizer、そしてColdcutがブレイクビートを扱うときの別名DJ Food。さらに彼らはロンドンにStealthというクラブを開店し、Ninja Tune関連ミュージシャンの拠点としている。

おそらくColdcutで最も有名なのは、手の込んだオーディオヴィジュアルソフトを駆使したライヴパフォーマンスだろう。BlackとMoreは、VJAMMというソフトウェアを開発して、ライヴでの映像要素のリミックスやサンプリングに用いている。

Coldcutは、彼らにふさわしいと思えるあらゆる形態で、未来の音楽を創造してきた。音楽と映像の再解釈によって、彼らは新しいメディアを創設したと言っても過言ではない。この10年間の成果から判断すると、その先には大きな可能性が待っていそうだ。

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