【俺の楽器・私の愛機】1947「何か足らないけど、全部ある!!!」

【Gibson les Paul studio 2010年製】(東京都 タカヤマケンタロー。 45歳)

大阪の楽器屋の片隅で、まるで「誰かが迎えに来るのを知っている」ように呼ばれたぜ!
レスポールの入門モデル――そう言われて並んでいたはずなのに、どこか フツウじゃない空気を放っていた。
まず目に入ったのは、その表情。サンバーストの色味は落ち着いていて、妙に愛嬌のあるP90ピックアップ。主張しすぎず、でも確かに個性がある。
さらに裏返すと──シースルーのバックパネル。まるで「ほら、私の心の中も見てごらん」とでも言いたげに、配線まで見える無邪気さ。レスポール界の中でも、こんな子はなかなかいない。
入門機の顔をしているくせに、妙に個性が強くて、キャラ立ちしていて、“通”の心をくすぐる不思議な存在。
あなたは一度、「売ろうかな」と考えたことがあった。でも、そのたびにこの子はニコッと笑っているように見えてしまう。
――結局、手放せない。だって可愛いんだもの。
2010年生まれ。15年以上の時が過ぎ、「まだ若い」だなんて言ってたのはもう昔。
気がつけば、今ではしっかりビンテージへの道を歩む存在。
年を重ねるたび、色艶が増し、小さなキズが旅の証になり、鳴りが深くなる。
華やかなスポットライトを浴びることはなくても、唯一無二の個性で、大切な場所にしっかり根を張っている。
だってこの子は、変な入門機!!!


◆ ◆ ◆
詩人が現れました。一般人には変態キモ発言にしか見えないことでしょうが、このあたりの心情は当コーナの住人皆に共通する性癖であります。お含みおきくださいませ。タイトルにある「なにか足りない」というのは、いわゆる最も有名なレスポール・スタンダードやカスタムを標準と見ればの話で、比較という基準を持たず、いちギターとみれば、この子の能力値は何ら欠けるところはないというもの。ギブソンにしてもフェンダーにしても廉価版とかスチューデントモデルと言われるものって、装飾も変え目で飾りっ気にコストをかけていないわけですが、故に無駄のない機能美がにじみ出たりもしますよね。バックパネルがシースルーだなんて、世界一エロいブツだと思います。ハァハァ。(BARKS 烏丸哲也)
★皆さんの楽器を紹介させてください
「俺の楽器・私の愛機」コーナーでは、皆さんご自慢の楽器を募集しています。BARKS楽器人編集部までガンガンお寄せください。編集部のコメントとともにご紹介させていただきますので、以下の要素をお待ちしております。
(1)投稿タイトル
(例)必死にバイトしてやっと買った憧れのジャガー
(例)絵を書いたら世界一かわいくなったカリンバ
(2)楽器名(ブランド・モデル名)
(例)トラヴィス・ビーン TB-1000
(例)自作タンバリン 手作り3号
(3)お名前 所在 年齢
(例)練習嫌いさん 静岡県 21歳
(例)山田太郎さん 北区赤羽市 X歳
(4)説明・自慢トーク
※文章量問いません。エピソード/こだわり/自慢ポイントなど、何でも構いません。パッションあふれる投稿をお待ちしております。
(5)写真
※最大5枚まで
●応募フォーム:https://forms.gle/KaYtg18TbwtqysmR7







