女性のパワーを歌に乗せて届けたライヴイベント<音満開>、盛況にて幕を閉じる

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8/8(金)に表参道のライヴハウスFABで行なわれたライヴイベント<音満開>。女性シンガーが一堂に介したこのイベントには、オープニングアクトのkarutaからトリのLe Coupleまで、計6アーティストが出場した。

この日、オープニング・アクトのkarutaはキーボードで弾き語り。優しい歌声で会場全体を包み込むステージングで、初々しさでスタート。つづく竹仲絵里は、アコースティックギターで弾き語る。新作「余韻」をはじめ「少年時代」(井上陽水)などのカヴァーも披露し、彼女のシンガーとしての安定性、ソングライターとしての才能を感じさせた。そして次に鳳山雅姫が登場。キーボードをバックに彼女はヴォーカルに専念。レコード会社移籍の合間を縫って、7/16に自主制作でアルバムをリリースした彼女は「この度、鳳山レコードの社長に就任しました鳳山です!」と自己紹介し、社長としてアルバムも抜かりなくアピール。中盤には、自作詩「忘れない」を朗読。辛いことが一度にやってきたときに読んだ本で“大切なことは忘れていたんじゃない、思い出せないだけ”という文に感銘を受けたことを元に作られた詩で、彼女の詩人としての赤裸々な表現が観る者に刻み込まれた。

次に我那覇美奈が登場。サポートギタリストを引き連れ、我那覇自身もギターを弾きながら歌う。彼女はエネルギッシュに歌い、今までしっとりと聴き入る雰囲気の会場を打ち破るかのよう。でもただ元気なだけでなく、「ねがい」(映画「あずみ」主題歌)のように、切なさや苦しさからのエネルギー放出系の歌もあり、彼女のスタイルは聴いていて小気味がよかった。

そして鈴木桃子(右写真)のステージへ。流麗な英語で英語詞を歌い、バックは軽やかなパーカッションのリズムにキーボードとギターといった編成は、ガラリと会場の雰囲気を変えてダンサブルな流れへ。「Angel Blue」で“八千桃倶楽部”(BARKSのネットラジオ)で聴かせてくれる爽やかなヴァージョンとは違い、ウネリを加えた踊れるサウンドで披露。ほかにもコーザ・ノストラ時代によくカヴァーしたという「Jolie」なども歌った。ラストにはLe Coupleが登場。彼女らの代表曲「ひだまりの詩」やカヴァー「Desperado」(藤田恵美のソロ・カヴァー作『camomile』に収録)、そしてラストに「一日の終わりに」とイベントを締めくくるにふさわしい曲でイベントは終了となった。

このライヴは不登校・引きこもりの人たちをフォローアップするチャリティーイベントだったのだが、こういうイベントには(表現としては月並みかもしれないが)女性シンガー達のパワーってのは、やはり小気味がいいなと感じる。女性のパワーを歌に乗せて届ける――それだけで感じるものがやはり大きいんだと。そして、今回参加したアーティストは特に“自分の名前を看板に背負ってる”という強い自負が意識無意識関係なく、あるのではないだろうか。それが彼女らの存在を強くしているだろう、と感じたイベントだった。
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