一人になって、ものすごく感じたことは“自由”でした。

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人として強く生きたい。
それを音楽で表現できたら嬉しいですね。


デビュー目前だったバンドを解散してまで、自身の表現欲求に正直でいられる道を選んだShiro。
YOSHIKIとの出会いは彼女に、より自由度の高い作品作りの環境をもたらしたようだ。

一人になって、ものすごく感じたことは“自由”

1st MAXI

「Pearl」

エクスタシー・ジャパン EXJ-1
1,260(tax in)

1.Pearl
2.海に降る雪
3.Silver
4.Pearl(Instrumental)



2nd MAXI

「透明な自分」

エクスタシー・ジャパン EJCJ-80002
1,260(tax in)

1.透明な自分
2.希望のうた
3.Dreams


インタビュー映像はこちら!

Shiro本人からロンチメンバーへメッセージが届いています!
エクスタシー・ジャパンの第1弾アーティストとして、2000年7月5日に「Pearl」でデビューしたShiro。この曲は、ドラマ『バス・ストップ』のオープニング曲となり注目を集めた。11月29日には2ndマキシ「透明な自分」をリリース。

両親も音楽好きで、家の中にはいつも音楽が流れ、家族3人でサザンオールスターズのライヴなどに、幼い頃から出かけていたという。中学生の頃にブルーハーツの「人にやさしく」を聴いて、その力強く温かい歌、歌詞に感動し、自らも歌い始めた。

'99年には、Shoeというバンド(もちろんヴォーカル担当)でデビューも予定されていたが、直前でバンドは解散したという。

Shiro:
バンドをやっていて、レコーディングも一応終了して、その作品を聴いていくうちに、いま自分が一番やりたいことを十分にやり切れているのだろうか? という思いが湧いてきたんです。それで、あまりやり切れていない、という気がして、やり切るためにはどうしたらいいのか、どうなったらいいのか、ということを考え、バンドのみんなとも話し合ったんです。話し合っていく中で、このバンドじゃないのかもしれないということになって、解散をしたんです。

──その頃はどんなことをしたいと?

Shiro:
自分が日々思っていることを、歌詞に書いて、曲にして、自分の声で歌うじゃないですか。それが届いていない気がしたんですよ。どうしたら届くのかは、はっきりと分ってはいない。でも、もっと届くはず、届けたいという思いがものすごくあったんです。

──それで、ソロという形を取ったわけですね。

Shiro:
バンドという形だったから届けられなかった、とは思っていないんです。もう一回バンドを組んでみようとも思ったんですよ。でもあらためて考えていくうちに、今はソロという形が一番良いのではと思ったんです。

──ソロというのは、自分の想いを一番濃密な形で表現できますよね。でも、バンドのときも歌詞や曲は自分でも書いていたわけで、ソロになってからの一番の違いというのは、どこでしたか?

Shiro:
みんなで作ってやるというのも楽しかったし、決して窮屈だと感じていたわけではないんです。でも一人になって、ものすごく感じたことは“自由”。どんどん自分が見てる世界が広がっていく感じがあったんです。そんな中、初めてできた曲が「Pearl」なんです。

──2作品を聴かせていただいて、歌詞やメロディー、サウンドがどうのという以前に、Shiroが歌う声そのものに、痛みや悲しみというものがあるという感じがして。

Shiro:
それはあると思います。どんな曲を歌ってもShiroが歌うと何かちょっと悲しいとか、痛いというのを感じますよね。自分が聴いていても…(笑)。それがどこから来ているのかは、まだわからないんですけど。以前はそんなに悲しみとか、痛みとかがある声ではなかったと思うんです。バンドのときの曲を聴いてみても、声や歌い方も違いますけど、そういう感じはなかった。ソロになってからなんです。

──それはどうして? とてもつらい経験とかがあったとか。

Shiro:
そんなことはないんですよ。ただ、一人で活動をするというところで、これからどうなるのか、何が待っているのか、先が見えなくて、すごく不安は持っていました。

──不安を抱えながら、どうしたんですか。

Shiro:
自分とたくさん会話をしました。これまでの自分を振り返ることから始めて、これまでやってきた中で良かったこと、足りなかったことというのを、自分と会話をしながら見つめていったんです。

──その中に、“何で歌うのか?”“何で音楽をするのか?”というのもあった?

Shiro:
ありました。その答えは、まだちゃんとは出ていないんですけれど…。でも、“何で歌っているのか?”と考えたときに、すごく歌いたくて、歌しかないと、ずっと思ってきたけれど、本当にそうなのか?…もしかしたら、そんなことはないのかも。歌わなくても良いのかもしれない、と初めて思ったんです。

──そういう歌に対するスタンスの変化が、悲しみや痛みを持つ声を生んだ…。

Shiro:
…だと思います。歌詞を作る心の向きや姿勢にも関わっていると思うんですね。一人になって生まれた自由や、広がっていった視野による自分の中の余裕が、納得できる作品へとつながってきたんだと。

──Shiroさんが伝えたかったことは、そういう姿勢だと。

Shiro:
そうですね。私は人として強く生きたい、と思っているので、そこがちゃんと音楽で表現できていたら嬉しいですね。そうい部分でも、YOSHIKIさんは私が思う“Shiroの音楽”に必要なアドバイスをしてくれるお兄さんのような存在ですね。

インタビュー・文●河合美佳

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