東山奈央、ワンマンライブ「みんなにかかった“むてきの魔法”がいつまでもとけませんように!」

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東山奈央が、ワンマンライブ<わたしのかんがえたむてきのセトリ!>を2月22日(土)に行った。このライブを引っ提げ、【超最前で楽しめる】 東山奈央初となる8K VR LIVEを東京・大阪の映画館で開催が決定。VRヘッドセットを着用し、目の前に広がる180度ステージを見渡しながら、映画館の高品質な音響環境で没入感のあるライブ空間を堪能できる。 歌はもちろん、ダンスもふんだんに盛り込まれたエンタメ全開なステージナンバーを厳選してお届け。さらに、各会場ではツアーで着用した衣装やパネル展のほか、チケット購入者全員にオリジナル来場特典をプレゼント。FC先着先行は明日3月1日(土)正午12:00よりスタートする。

◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆2025年2月22日、TOKYO DOME CITY HALLで開催された東山奈央のワンマンライブ<わたしのかんがえたむてきのセトリ!>。チケットは好評を博し、注釈付き見切れ席まで含めてすべてソールドアウトという状態で当日を迎えた。

ホールを埋め尽くした、老若男女のオーディエンス。開幕前にあちらこちらから聞こえてくる楽しげな会話は国際色も豊かで、なおぼう(東山の愛称)のファンの輪が広がっていることが伝わってくる。今回は、歌手活動8周年を迎えた東山が考えた「むてきのセトリ!」を体感できるということで、どんなステージが繰り広げられるのか、ファンのあいだでもさまざまに予想がされていたが、果たしてどうなるのか──。

昼の部では観客の熱い手拍子のなか、パフォーマーの面々が登場。ヴィジョンでは「Welcome to Muteki Live!」の文字と共に、東山のライブを支えるバンド・レインボードッグスと、同じくライブをダイナミックに彩る無限ダンサーズのメンバーたちが紹介されていく。


「Vocal Nao Toyama」と映し出されるやいなや、東山が華々しく登場。これまでにないほどアクティブな衣装だ。トップスは肩やおへそが出るようにアレンジされたジャージ、ショートパンツの上にはレインボー柄のシースルーのスカート。イケイケなコスチュームは、今日のライブがハイテンションなものになることを予感させる。


歌いだされたのは、「むてきなガール!」。今回のライブコンセプトの源のひとつとなった楽曲だ。2024年10月にリリースした8thシングル『星の伝言』、その初回限定盤・通常盤のカップリング曲がライブの柱のひとつとなった。異例の出来事にも思えるが、東山にとって久しぶりのアゲアゲなナンバーとして制作されていた当時から、来たるライブの導きの糸になりそうな気がしていたというから、楽曲の力は折り紙つき。細やかで手数が多く、大変だと語ってきた振付を、東山は本番で難なく乗りこなす。初っ端から何度も「カモン!」と煽りまくり、観客がそれに応えていく。いきなりのフルスロットルだ。

「ようこそ、“むてきライブ”へ!!」と東山。ステージに迫るようなフロアやバルコニーを前に、「すごい近くに感じませんか。近すぎない? 大丈夫? 近すぎるとみんな目線そらすじゃん!」と笑いかけ、早くもフレンドリーな空気が満ちる。8周年というのは「なんか中途半端」と笑いつつも、両親が末広がりになるようにと漢字を考えてつけてくれた東山奈央という名前に触れながら、「末広がりな時間をつくっていきたいと思います!」と誓った。5周年や10周年といった「アニバーサリーじゃない年だからこそ、遊び心のある試みを」、と語る東山の前に登場したのは、ライブのマスコットキャラクターとして定着し、ファンに愛されている「にじペン」。おや、いつもとは違うサングラスが……? と皆が思っていると「ヘイヘイ僕だよ、DJにじペンだよ!」(CV東山奈央)と、今日はパリピならぬパリペンであることをアピール。


「僕のセレクトした、イカしたナンバーで、このTOKYO DOME CITY HALLのフロアをわかせちゃうよー!」という声に続いて演奏されたのは、「True Destiny」「未来YELL!」「君と僕のシンフォニー」という人気曲のメドレーだった。なるほど、まさにDJプレイだ。にじペンはDJブースで、短い羽の先を駆使しながらスクラッチ(!?)も披露。その勢いを継ぐようにして疾走感あふれる「オトメイロ」へ。これまでとは一味違う、練りに練った「むてきのセトリ!」たる構成で、ライブが進められていく。

さて、事前に予告されていたように、この日は2月22日。ニャンニャンニャンで「猫の日」の開催ということで、ステージ上にいるダンサーたちは猫耳と猫のしっぽをつけた可愛らしい姿。DJプレイの高揚感のなか、その可愛さに魅了されすぎたのか、にじペンは「なでなでなでなで……!」と執拗にスキンシップを図る(繰り返すが、CV東山奈央である)。だめだこのペンギン、早くなんとかしないと……と観客が思う間もなくダンサーたちの反撃にあったにじペンは「ごめんなさいー!」とステージから退散。


妖艶さを帯びたダンサーたちのパフォーマンスを経て、鮮やかに登場したのは、猫耳&しっぽをつけた東山。猫の日にしか見られないスペシャルな衣装は、白を基調としつつ、東山曰く「ブリブリ」感のあるボリューミーなグレーのファーのスカートが、踊りに合わせて軽やかに舞う。

歌われたのは「Shut Out My Lie」。2023年の3ヶ月連続配信シングルリリースにて、第1弾を飾った楽曲だ。「ダンス」にフォーカスした楽曲ということもあり、待望のライブ初披露となった。妖しげな月の光に照らされて浮かび上がる、東山とダンサーたちの連携が見事。ワル~い雰囲気を漂わせるラップのフロウも、新境地だ。

MCでは観客の「かわいいー!」の声に迎えられた東山。バンドメンバーの面々も猫耳をつけている(東山が思わず「いかつい……!」と評した、キーボード兼バンドマスターの伊賀拓郎の猫耳姿も含む)。ここからは「猫ゾーン、もといダンスパートに突入でーす!」と、猫のイメージでアレンジされた振付と共に、次々と楽曲が披露されていく。

恋のはじまりを告げる一歩を相手に踏み出すようキュートに迫る「Action」、ステージに満ちるシャボン玉のなかで歌われた唯一無二のバスタイム・ソング「シャンプーリンス」、夜の淵に堕ちていく世界観がたまらない「クラクラ」。コロコロと変わる東山の表情は、観客をまさにくらくらとさせる。ときにスウィング調に会場を揺らし、ときにクールかつダークに音像を掘り下げる、バンドメンバーの腕もキラリと光る。


そして東山のライブといえば、大人になりきれない心情をコミカルに歌う「さよならモラトリアム」と、その曲中で東山に課されるゲームコーナー、通称“おとなチャレンジ”だ。いつもは東山もチャレンジのアイデア相談に加わるが、今回は一切内容を知らされておらず、しかもセットリスト上、このチャレンジに成功すれば衣装替えができるという“人間に戻るチャレンジ”としておこなわれるとのこと。

いつもオーディエンスが声を合わせる歌詞を、猫の日らしくニャーニャーと歌う楽しい時間の先に待っていたチャレンジは、「猫ちゃんを救え!」。池に見立てたお盆のなかにいる猫の小さなフィギュアたちを、マジックハンドを使って制限時間40秒以内で拾い尽くせ、というお題だ。刻一刻と迫る制限時間。(ああ、もう間に合わない……!)と誰もが思った瞬間、東山が勢いよく猫たちをガサーッと……いや、我々は何も見ていない。不正はなかった。猫たちはすべて救い出されたのだ。


バンドのインストゥルメンタルパートを挟み、無事に(?)着替えて登場した東山。まるで夜空そのもののような深い紫と、キラキラのラメに彩られた、ラグジュアリーな衣装をまとって踏み入れたのは、「ショート」「星の伝言」「ラピスラズリ」というバラードパートである。叙事詩的な雄大な世界観の「星の伝言」と、そのカップリング曲たちということもあり、フロアの青いペンライトの揺れもよく似合う。

バラードは、みんなにとって「自分の気持ちと向き合ったり、拾い上げたりすることができる、特別な時間」。そう語る東山は、「むてきなセトリ!」を練るにあたって、このバラードセクションを是が非でも組み入れたかったのだという。

振付レクチャーの後、「真夜中の怪獣」から一気にラストスパート。みんなでガオガオと踊ったら、超速ビートの「グー」でフロアが沸騰。東山の代名詞でもある「群青インフィニティ」、そして「OVER!!」へと、会場は最高潮に達していった。そのなかで、バンドメンバーたちの演奏と呼吸を合わせるように歌う東山の姿も印象的だった。2024年にレインボードッグス(室内犬)と名づけられたメンバーたちとのアコースティックライブも経験し、東山が周囲のミュージシャンたちとキャッチボールする楽しさをさらに覚えたように見える。興奮のるつぼのなかで、本編は終了した。

アンコールの声を受けて、にじペンとダンサーたちによる振付講座を踏まえ、東山が再登場。スタイリッシュなデザインのライブTシャツをアレンジした姿だ(猫耳も復活!)。恒例となった“ニパニパダンス”を一緒に踊りながら「君の笑顔に恋してる」をエンジョイ。今回のライブの様子を、5月に東京・大阪の映画館でVR LIVEとして開催する発表を挟んで、最後は再びの「むてきなガール!」。ライブは大団円を迎えた。

夜の部のDJプレイ=メドレーコーナーは、「灯火のまにまに」「SLOW MOTION」「de messiah」の3曲。特に「SLOW MOTION」は、2023年7月リリースの7thシングル「door」のカップリング曲であり、ライブでは初披露となった。イントロで驚きの声が漏れたように、これも「むてきのセトリ!」の楽しみだ。ちなみに「さよならモラトリアム」でのチャレンジは、昼の部でスタッフより審議が入ったとのことで(やっぱり)、猫救出にリトライ。今度は大成功とあいなった。


目を見張ったのは、夜の部本編ラストでの「群青インフィニティ」~「OVER!!」。東山が、何かリミッターを解除したような、振り切ったボーカルと、エネルギッシュなパフォーマンスを見せていた。オーディエンスも呼応し、尋常ではない熱を帯びていく。アンコールのMCで東山が、かつて1stライブを開催した聖地──「八角形の屋根の場所にもう一度いきたいんです」と夢を語ったのが、限界を超えたネクストレベルの歌唱の後だったことは、偶然ではないだろう。「みんなにかかった“むてきの魔法”がいつまでもとけませんように!」と東山が叫んだ、このライブの熱気の向こうへと、道は続いていく。

Text by 宮田文久
Photo by 高田梓

ライブ・イベント情報

<東山奈央 『わたしのかんがえたむてきのセトリ!』 VR LIVE>
公演日程:5/9(金)~5/11(日) ユナイテッド・シネマ アクアシティお台場(東京)
5/16(金)~5/18(日) ユナイテッド・シネマ 岸和田(大阪)
※金・土曜公演と日曜公演で演目が一曲替わります。
※東京・大阪で上映内容は変わりません。

FC先着先行(FC特別価格)
3,800円(税込)
3/1(土) 12:00 〜 3/9(日) 23:59まで
チケット枚数制限:1公演あたり4枚まで
◆応援上映(声出しあり)(5)(6) 2回/日、通常上映(声出しなし)8回/日
【虹のわっか限定】FC先着先行決定
詳細は以下をご確認の上、ぜひお申込みください。
https://fc.toyamanao.com/
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