【対談】千秋(DEZERT) × 真緒(Sadie)、<This Is The “FACT”>直前に語る本当の原点「なんとしても対バンを実現させなきゃいけない」

■天才なのかタガが外れてるのか
■二択のヤツが出てきたぞって
──真緒さんはDEZERTというバンドを、どんな風にご覧になっていましたか?
真緒:Sadieが活動休止をしている間にも、すごい勢いで上がってきているバンドはいくつかあって、DEZERTもその中のひとつという印象でしたね。曲もカッコいいですし、さっき「勉強のために音楽を聴いていた」という千秋くんの話を聞いて、そうやって“独自”を作ってきたんだなと納得しました。やっぱり憧れているものだけを吸収していると、似たようなものしか出てこないんですよ。その点、千秋くんは“千秋というボーカリスト”を、自分でちゃんと開発しているんですよね。メンバーそれぞれが多様なジャンルを持ち寄って、模索して、自分たちの好きなものを一つに結集させた結果、4人で鳴らしたものがDEZERTなんだというのが見える。
千秋:…恥ずかしいです。
真緒:時代を変えたアーティストのひとつだなという印象は大きくて、DEZERTが今の時代に掲げるからこそ許されるワードみたいなものがあるんですよ。例えば<V系って知ってる?>(SORAのオーガナイズにより2022年末に日本武道館で開催されたイベント)っていうタイトルとか、僕らの時代だと“V系”っていうワードを表に打ち出すこと自体が考えられなかった。でも、それを逆手に取って、時代背景やファンの子たちの心理も踏まえながら発信していくっていう、僕たちの発想にはなかったことを見事にやり遂げているんですよね。それこそベースのSacchanとか、その名前だったり、ふくよかで髭があるっていうスタイルだったり、ヴィジュアル系の固定的なイメージがある中で、あえて反するものを個性として活かしてきたという意味でも、時代の先駆者ではないかなと。

▲Sadie
──Sadieが活動休止している間に、いろいろとシーンが変化していった実感もあるということですね。
真緒:あります。例えばメンバー構成にしても、5人組の五角形がヴィジュアル系の主体だったのが、いつの時代からか、4人編成が主体になっていて。DEZERTはその代表格だろうし、時代の移り変わりと共にシーンの形を作り上げてきたバンドだなという感覚はあります。だからこそ今、一番脂の乗った最高の状態で、年末には日本武道館ワンマンも決まっているわけじゃないですか。そうやって必死に駆け上がろうとしている姿には自分も感化されますし、勉強できる部分もありますし。自分たちに協力させていただけることがあるのであれば、これもひとつのご縁として一緒にやらせてもらえればなと。
──では、千秋さん自身に対しては、どんな印象を持たれています?
真緒:正直、最初は周りの方からの評判を聞くことが多かったです。例えば「ブッ飛んでるヤツが出てきたぞ」とか「天才なのかタガが外れてるのか、二択のヤツが出てきたぞ」とか。でも、そういうヤツって後に化ける可能性が高いですからね。
千秋:そういう噂を聞いて、真緒さんみたいに面白がってくれる先輩もいたんですけど、批判的な意見もいっぱいあったと思います。例えば「態度が悪い」とか。でも、それって僕的には、必要のないことはしないというポリシーの結果に過ぎなかったんですね。それこそメディアの人や先輩に好かれたところで、Sadieと対バンできるわけではなかったし、学校の先生みたいに「挨拶は大切だよ」って言われても“なんやろ?”って感じだった。でも、今はいろいろ背負っているものがあるから、挨拶するようになったっていうだけ。だから、根本は変わってないんですよね。Sadieに対しても、陰でさんざん悪口言ってましたもん。「アイツら、なに活休しとんねん!」って(笑)。
真緒:ははははは!


──それも愛ゆえですよね。逆に、千秋さんは真緒さんのどんなところをリスペクトしていたんでしょう?
千秋:僕が惹かれたのはファッションの部分が大きかったかもしれないです。白スーツだったり髪の立たせ方だったり、lynch.とかギルガメッシュの見た目が男らしかったのに対して、Sadieは案外フェミニンでファッショナブルなところがあったんですよ。自分がバンドを始めてからも髪色を真似てみたりとか、ヴィジュアル面での影響は受けてましたね。もちろん歌詞が“痛み”の世界観で統一されていることは認識していたけれど、特に中高生の頃なんてヴィジュアル系の歌詞が響くことってそうそうないですから。
真緒:また進学校やしな。
千秋:“これは痛い”とか“死にたい”みたいに言われても、“いや、俺、受験やから!”みたいになるんで(笑)。ただ、カラオケとかで曲が歌いやすいというのもあって、それこそ「迷彩」とかアホみたいにみんなセッションでやってましたけど、ずっと“雁字搦め薔薇薔薇の”って歌詞はヤバくない!?とは思ってました。だから細かいところではなく、歌詞だったり見た目のポップス感が僕の琴線に引っ掛かったんでしょうね。
──確かに、ダークと華やかさを上手く融合させていた印象はあります。
千秋:ただ、1ファンとして見たときの印象は…マジ怖かったんですよ! 俺は剣さん推しだったんで、よく上手側で観てたんですけど、BIGCATのイベントで上手最前で観てたとき、たぶんお客のノリが悪かったんでしょうね。真緒さん、ずっとブチ切れてて、俺も尖った高校生だったんで煽りまくってたら、水を吐かれて“なんなんだ、この人は!?”みたいな(笑)。だから『Cure』のフォトセッションでお会いしたとき、マジでビックリしたんです。例えば逹瑯さんとか(lynch.の)葉月さん、(ギルガメッシュの)左迅さんとかも、優しい先輩ではあっても目線はやっぱり上からなんですね。そんなの当たり前じゃないですか。なのに真緒さんは目線が低くて、なんなら“お友達になれるんちゃう?”みたいなテンションで来てくれるから、会って30分ぐらいは戸惑ってました。先輩として上からアドバイスするでもなく、「いや、DEZERTすごいよね」って言ってくれたり…逆に絡みづらいなと(笑)。真緒さん覚えてないかもしれないですけど、昔、一回飲んだこともあるんですよ。

▲DEZERT
真緒:うん、覚えてるよ。逹瑯とかおったときやんな?
千秋:僕は真緒さんが来てくれたことしか覚えてないんですけど、そのときもメッチャ気を遣ってくださったんです。いつも飲んでるメンバーに僕が合流したような感じだったんで、レアキャラみたいな感じで周りにいじられて。イライラしていたら真緒さんだけが気遣ってくれたんですよね。
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