【対談】Ran × 植田真梨恵、コラボ第三弾は同郷の大先輩と闇落ちをテーマに万華鏡サウンド「自信に繋がったというか、私の誇り」
■緊張感がありつつも手札の見せ合いを
■様々な感情が渦巻いた半年間でした
──こだわり抜かれたサウンドプロダクトであることは、曲構成やアレンジ、各所に配置された効果的な装飾音からも十分に伝わります。聴くたびに新たな発見がありますので。
Ran:嬉しいです。
──ちょっとマニアックなことをうかがいますが、サウンドに関しては、システム・オブ・ア・ダウンとか、クイーンの「バイシクル・レース」というキーワードもありましたが、そういう視点でも楽しめる仕上がりで。さらに、いただいた資料には「この曲はメロの譜割りが3連符2拍の連続でタタタタタタがポイントになっているので、そこに「カスタマイズ」とか「フラペチーノ」がはまりやすい」という植田さんの言葉もあります。このシャッフルのリズムも楽曲のポイントですね。後半のヘヴィなシャッフルリズムと歪んだギターフレーズも効いてますし。
植田:実は最初、一定のリズムで進むものを作って。途中からテンポが変わるものも作って。Ranちゃんにどっちがいいか選んでもらったりしながら制作を進めたんですね。で、タタタタタタのところはちょっとマリリン・マンソン感をイメージしたり。
──マリリン・マンソンにしても、システム・オブ・ア・ダウンにしても、'90年代ですよね。
植田:ははは。マリリン・マンソンはリアルタイムじゃないんですけど、今、よく聴いてて。大好きなんです。
──闇落ち感にも合ってますし。サウンドやアレンジ的に楽しみながら、冒険していることがうかがえます。
植田:コラボレーションということで、普段から私の曲を聴いてくださっている方以外にも届くきっかけになるかもしれないし、そう思うと、ちょっと不安なところもありましたけど、私にとっても新境地にもなったらいいなと思ったりしました。「Lady Frappuccino,」は、そういう曲にもなったかもしれない。ミュージックビデオもRanちゃんの新しい一面が出ていると思います。闇堕ちというか、“ちょっと悪い女”みたいな部分が垣間見えて、それがすごく似合っていると思います。
──ミュージックビデオに関しても二人で話し合って制作したんですか?
植田:今回のコラボのお話をいただいた時のディレクターさんからのオファーが、「大人が関わるというものではなく、二人で進めてほしい」という印象だったので。ミュージックビデオ制作もまさにそうでした。mihoro*さんとのコラボ曲「ドリアン」のミュージックビデオは「仲良しの二人でドライヴに行って撮った」と伺っていたので、「Lady Frappuccino,」のミュージックビデオも手作り感があって面白いものにしたいと思ったんですね。で、Ranちゃんと一緒に万華鏡を手作りしてカメラのレンズにあてがって撮ったりしたので、万華鏡のデジタルエフェクトではないアナログ感とか楽しさがあるミュージックビデオだと思います。
Ran:植田さんが描いたイメージに沿って実際に撮影したところ、それがものすごくカッコよかったんですよね。小物を散りばめたり、ペイントしたりっていう制作作業もすごく楽しくて。皆さんに曲を聴いていただいて、ミュージックビデオも観ていただくことを想像するとドキドキします。まだ現実感がないんですけど。
植田:こんなに現実感ありありなのに(笑)?
──植田さんはご自身の作品も、自ら絵コンテを書いてミュージックビデオ制作されますし。10年先輩の植田さんが、Ranさんにいろいろな秘技を伝授されたコラボになったようですね。
植田:同郷のこんなかわいいRanちゃんですから。Ranちゃんはすごく気が利くんですよ。礼儀正しくて丁寧で、調子に乗らないし、本当に良く出来た子なんです。ニコニコしながら“うんうん”って、ひたすら着いてきてきてくれる感じで。それってすごく難しいことだと思うんです。私はめちゃくちゃ我が強いし、“これがやりたい!”というのが強くあるタイプなので、本心から“それいいですね!”って共鳴しながらできることが本当に少ないんです。だからアシスト力がすごくて、心から信じてくれるRanちゃんを本当に尊敬しました。
──リリース翌日の9月28日にSpotify O-Crestで開催されるRanさんの5周年ライブに植田さんもゲスト出演しますね。音源では多彩な音像を響かせている「Lady Frappuccino,」ですが、ライブでどのように表現されるのでしょうか?
植田:どうしたらいいかな?
Ran:どうしましょうね?
植田:これから試行錯誤を重ねて決めていきます(笑)。
Ran:どうなるのか楽しみにしていてください(笑)。
──Ranさん、コラボレーション三部作を振り返ってみて、何か感じることはありますか?
Ran:ドキドキとワクワクを、この三部作で改めて感じることができて。これまでコライトしたことはあったんですけど、アーティストさんと一緒に曲を作るというのは、それとはまた別の楽しさがあるコラボレーションでしたね。緊張感がありつつも手札の見せ合いが楽しかったり。“どういうものが来るんだろう?”とか“自分には何ができるんだろう?”とか、様々な感情が渦巻いた半年間でした。
植田:ついつい様々な繰り返しの中で雑になってしまったり、楽しめなくなってしまうことってありますけど、新しいきっかけを見つけて楽しめることは大事なことですよね。飽き性な私はすごくそう思います(笑)。
──「合宿した時に緊張した」とRanさんはおっしゃっていましたが、制作を経て植田さんと打ち解けることもできたようですね。
Ran:はい。
植田:今まさにミュージックビデオ撮影のために大阪に来てもらってるんですけど、私の家に2泊したんです。めっちゃ喋ったよね?
Ran:はい。泊めていただいてありがとうございます。初日にパスタを作っていただいたんです。あんなに美味しいパスタ、初めて食べました。
植田:ありがとう…。家に野菜がなかったので、駅までRanちゃんを迎えに行ったついでにコンビニで冷凍ほうれん草、コーン、サバのオリーブオイル缶を買ったんです。サバほうれん草オイルパスタを作りました。私は年に3回くらいしかお酒を飲まないんですけど、こう見えてRanちゃんはめちゃくちゃお酒を飲むんですよ(笑)。昨夜初めて、お酒を酌み交わして話もしました。日常のこと、音楽のこと、家族のこととか。本当に信用できる、そういう感覚を持っている女の子だと改めて感じましたね。これからのRanちゃんから生まれる曲が楽しみです。
──2024年の素敵な夏の思い出にもなったみたいですね。夏休みの共同自由研究みたいな感覚もあるんじゃないですか?
植田:そうですね。この曲ができたことがすごく嬉しくて、これが伝わったらすごいなと思っているんです。私たち自身が満足する曲ができてしまったので、聴いた皆さんに楽しんでいただけるのならば、私もまだまだこれからも音楽を楽しんでいけそうです。
Ran:ゼロの段階からワクワクしながら植田さんと曲を作ることができたのは、自分にとって自信に繋がったというか、私の誇りというか。そういう気持ちが「Lady Frappuccino,」を聴いた皆さんに伝わって、いろいろなことを感じていただけたら私も嬉しいです。
取材・文◎田中大
■コラボ企画第三弾 「Lady Frappuccino, feat.植田真梨恵」
配信リンク:https://lit.link/ponponrantan
Lyric:Ran, 植田真梨恵
Compose:Ran, 植田真梨恵
Arranged:森良太
■5周年記念<Ranワンマンライブ - heart ->
open18:30 / start19:00
▼ゲスト
mihoro*
植田真梨恵
▼チケット
¥5,000+1Drink (¥600)
https://tiget.net/events/320072
■植田真梨恵12ヵ月連続ワンマン<2024 Ueda Marie Major debut, 10 YEAR kinen Live きらめきとためいき>
02月24日(土) 京都・京都磔磔
03月20日(水/祝) 宮城・retro BackPage
04月20日(土) 広島・音楽喫茶ヲルガン座
05月19日(日) 神奈川・新横浜NEW SIDE BEACH!!
06月22日(土) 愛知・ElectricLadyLand ※BAND
07月20日(土) 石川・メロメロポッチ
08月17日(土) 北海道・札幌くう
09月22日(日) 東京・新宿ReNY ※BAND
10月20日(日) 愛媛・萬翠荘
11月23日(土) 新潟・高田世界館
12月14日(土) 大阪・心斎橋BIGCAT ※BAND
■コラボ企画第一弾 「あの日 feat.新山詩織」
配信リンク:https://ran.lnk.to/anohi
Lyric:Ran, 新山詩織
Compose:Ran, 新山詩織
Arranged:黄勝日
■新山詩織「春曇りfeat.Ran」
2024年4月27日(土)配信開始
配信リンク:https://niiyamashiori.lnk.to/harugumorifeatran
詳細:https://niiyama-shiori.com/cat-info/2024/04/03/3100/
1. 春曇り(feat.Ran)
作詞:Ran / 作曲:新⼭詩織
2. ゆらり
作詞&作曲:新⼭詩織
3. Free~16 Strings ver~
作詞:⼭崎あおい / 作曲:新⼭詩織
■コラボ企画第二弾 「ドリアン feat.mihoro*」
配信リンク:https://ran.lnk.to/dorian
Lyric:Ran, mihoro*
Compose:Ran, mihoro*
Arranged:坂本夏樹
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