【ライブレポート】Aooo、新人らしからぬ円熟味と無限の可能性

Aoooが、Awkmiu主催公演のゲストとして出演したeggmanの初ライブからちょうど1年となる2024年9月16日に、バンドとして初めてのワンマンライブ＜OneOneOne＞を同じくeggmanにて開催した。

この1年、対バンライブやサーキットイベントでソールドアウトや入場規制を繰り返し、期待値が極限まで高まったタイミングでの初ワンマンとあって、キャパシティの4倍を超えるチケットの申込みがあったという。高倍率を潜り抜けた幸運なオーディエンスたちでオープン直後から会場は熱気で満ち溢れていた。

定刻の18時、SEに合わせてゆったりとメンバーが登場。1曲目はバンド初のオリジナル曲として1年前も披露された「アパシー」。アグレッシブな演奏でギアは一気に最高潮に。続いてすりぃが歌い手・りぶに提供した「フラストレーション」、やまもとひかる作曲・石野理子作詞の「青い煙」、ツミキが提供したMAISONdesのヒット曲「トウキョウ・シャンディ・ランデヴ」と、オリジナルからカバーまで、メンバー全員が作詞作曲できることを活かしたバンドの幅を見せつける。


軽やかな挨拶ののち「イエロートイ」ではソロパートも挟みながら演奏スキルの高さでフロアを沸かせ、「あんずの花」「shampoo」、初披露の新曲「ネロリ」といったミドルテンポの楽曲では、タイトな演奏に乗る石野理子の叙情的なボーカルが心に沁みる。

今日のために作ったという新グッズを紹介するMCののち、ツミキ作詞作曲のエモーショナルなロックナンバー「水中少女」、すりぃ作詞作曲、コールアンドレスポンスが楽しい「ネオワビシイ」と新曲を披露。さらに1年前、演奏中に楽器のケーブルが絡まるハプニングも巻き起こした「星間飛行」のカバーを今度は余裕を持ってパフォーマンスし、チームワークの高まりもアピール。終盤は「Casablanca」「アイワナムチュー」「リピート」とスケール感ある楽曲でフロアと一体になり、あっという間に本編は幕を閉じた。

アンコールに応えて再登場すると、1stアルバム『Aooo』が10月16日にリリースされること、またそれを引っ提げたツアーが12月に東京・大阪・名古屋でおこなわれることが発表された。なおこの発表含むアンコールの模様はAoooのインスタライブにて生配信されており、チケットを手に入れられなかったファンにもその情報はもれなく伝えられることとなった。ラストはそのアルバムから新曲「サラダボウル」を披露し、記念すべき初ワンマンが締めくくられた。


なおこの「サラダボウル」と、デモCD『Demooo』からの新録となる「アパシー」「イエロートイ」「青い煙」「リピート」計5曲が、ライブ翌日の17日（火)0時よりストリーミング配信されること、さらに「サラダボウル」はMusic Videoが17日20時に公開されることも発表となった。


写真◎Kato Shumpei