【速レポ】＜SATANIC CARNIVAL＞花冷え。、「メジャーデビュー決定！ ここで発表できて、めちゃくちゃ嬉しい！」

ガールズラウドの秘密兵器“花冷え。”が幕張メッセに初降臨。EVIL STAGEのトップを飾った。

◆ライブ写真

花冷え。は若手バンド中心のブッキングとなる新たなイベント＜SATANIC PARTY 2022＞(10月30日＠Spotify O-EAST / duo MUSIC EXCHANGE)に出演し、そこでもガンガン会場を焚きつけ、猛烈に存在感をアピールした。その実績を認められて＜SATANIC CARNIVAL 2023＞出演への切符を掴み取ったのだろう。また、2023年は＜Aftershock Festival＞ほか海外の著名メタルフェスに数多く出演が決定していることに加え、バンド自身もUS／ヨーロッパツアーを決行するなど、既に世界的なブレイクの兆しを見せている状況である。





ユキナ（Vo）、マツリ（G, Vo）、ヘッツ（B,Cho）、今年5月に加入したチカ（Dr）を含む新体制の4人が2日目のEVIL STAGE一番手に登場すると、「サタニック、花冷え。だー！ さあ始めようか！」とユキナは挨拶し、「令和マッチング世代」を投下。野獣シャウトをかますユキナ、突き抜けるようなハイトーンを放つマツリのツインボーカルを武器に、ゴリゴリの重低音で幕張メッセを揺らす。「我甘党」に入ると、さらに牙剥き出しのヘヴィな音像で容赦なく襲いかかってくる。今回の＜SATANIC CARNIVAL＞のラインナップの中でも、上位に位置する重さと言っていいだろう。

「体動かして、HPゼロにしようぜ！」とユキナが煽り、次は「NEET GAME」へ。ゲーム音を導入したキャッチーさがある一方、ここでも激越サウンドを撒き散らす。まだ新体制で数本のライヴしかやってないにもかかわらず、チカはタイトなビートで楽曲の輪郭を見事に浮き上がらせ、既になくてもならない即戦力になっていることにも驚いた。

そんなチカの軽快なビートをイントロに「SUNRISE 味噌SOUP」をプレイ。ヘッツのベースもブンブンうねりを上げ、フロアは彼女たちの演奏にすっぽり飲み込まれ、身を預けるように騒ぎまくっていた。さらに「今日イチのヘドバンやろうぜ？」と呼びかけると、会場はヘドバン地獄へと様変わり。花冷え。の肝の座った攻めっぷりは、とても＜SATANIC CARNIVAL＞初参加とは思えないオーラが滲み出ていた。


「ほんとに後ろまでみっちり入ってるじゃないですか。初めてのサタニック、私たちはマキシマム ザ ホルモンのコピーバンドから始まって、ここに立つのが夢でした！」──ユキナ

ここで重大発表があると付け加えると、「メジャーデビュー決定」を報告。「このサタニックで発表できて、めちゃくちゃ嬉しい！ ガールズバンドとして、このシーンを盛り上げられるように成長していきたい。皆さんと楽しい場所を作ります！」と宣言。


これからタイアップをガシガシ取るぞ！という貪欲な姿勢を表明した「Want to TIE-UP」を経て、海外ファンを巻き込んでMV回数が330万超えでバズり中の「お先に失礼します。」を披露。和的センスとラウドを接合させた異次元のサウンドに会場も大興奮。ラストの「センチメンタル☆ヒロイン」を含む全7曲。新種の轟音ミクスチャーにより、彼女たちは幕張メッセに深すぎる爪痕を残したのであった。

取材・文◎荒金良介
撮影◎岸田哲平