ザ・ヴァンプス、10年の歩みが詰まったヒット曲満載ライブ

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ザ・ヴァンプスの来日公演<The Vamps: Greatest Hits Tour>が2月6日に東京・Zepp DiverCity(TOKYO)、7日に大阪・なんばHatchで開催された。

◆ザ・ヴァンプス画像

2022年に結成10周年を迎えたザ・ヴァンプスは、メンバー自ら選曲、監修した楽曲に未発表音源を加えたアルバム『Ten Years Of The Vamps』を同年秋にリリース。これにあわせて<グレイテスト・ヒッツ・ワールド・ツアー>もスタートさせた。以下、アジア・ツアーの幕開けを飾った日本公演より、東京でのライブのオフィシャル・レポートをお届けする。

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2019年の<SUMMER SONIC>で来日を果たしているが、単独公演としては実に5年4か月ぶり。開演前から多くの人々が集まり、会場は歓迎ムードで満ちていた。

開演時間を迎え、バンドがステージに登場すると、待ちわびていた超満員の観客からは大きな歓声が上がる。「Last Night」、「Girls On TV」とデビュー・アルバム『ミート・ザ・ヴァンプス』からの楽曲が連続で披露され、序盤から会場のボルテージは最高潮に。オーディエンスのエネルギーを受け、ボーカルのブラッドはファンとの再会を噛みしめるかのようにパフォーマンスを行っていた。ステージを常に駆け巡り、全力でパフォーマンスをする彼は天性のエンターテイナーであり、会場のどこにいても、ファンはバンドとの一体感を感じられたのではないか。

その後も、2ndアルバム『ウェイク・アップ』に収録の「Rest Your Love」、「Cheater」や『ミート・ザ・ヴァンプス』に収録の「Wild Heart」など、初期の名曲が立て続けに演奏され、イントロが演奏される度にファンは大きな歓声をあげていた。

ファンだけでなく、彼らにとっても今回の日本公演には特別な想いがあるようで、『チェリーブロッサム』が日本の美しい風景にインスピレーションを受けて制作されたことや、ベースのコナーが今回の滞在で“桜”という漢字のタトゥーを入れたことなど、日本に関するエピソードを交えながら、久々に日本に戻って来られたことをファンに何度も感謝している姿が印象的だった。

なお、今回のツアーは、“Greatest Hits Tour”と銘打たれているだけあり、ファンなら誰もが知っている曲を中心に構成されているが、2014年に公開されたコメディ映画『アレクサンダーの、ヒドクて、ヒサンで、サイテー、サイアクな日』のエンディングテーマで、アルバム未収録の「Hurricane」が披露されるなど、様々な角度から10年の歩みを振り返ることができる工夫が凝らされていた。




活動初期の楽曲が披露された後はアコースティック・セッションへ。『ナイト&デイ(ナイト・エディション)』収録の「Middle Of The Night」、『ウェイク・アップ』の表題曲である「Wake Up」がアコースティックなアレンジで披露され、普段のハッピーでエネルギッシュなスタイルとは対照的に、アーティストとしての懐の深さと多才ぶりを感じることができたセッションだった。

楽器を持ち替え、「Wake Up」が再びバンド編成で演奏されると、会場は再び熱を帯びる。その勢いのまま、4thアルバム『ナイト&デイ(デイ・エディション)』から「Just My Type」、「Too Good To Be True」、『チェリーブロッサム』収録の「Would You」が披露された。この時期の彼らは、オーガニックなポップ・ロックだけでなく、ダンスミュージック的なアプローチを取り入れるなど、ポップ・ロック・バンドの枠を超えた、成熟したバンドとしての存在感を手にした時期で、彼らの成長過程をライブを通じて追体験することができた。

ライブも終盤に差し掛かってきた所で、今でも彼らの代表曲のひとつであるファースト・シングル「Can We Dance」が演奏され、大合唱や手拍子が湧き起こる。

「Missing You」、「Married In Vegas」は音源よりもオーガニックかつ親しみやすいアレンジとなっていたが、特にブラッドのピアノが印象的で、彼らの素晴らしいメロディーをより際立たせていた。

本編最後には、ブラッドの「ファースト・アルバムの時期から聴いてくれているファンはどのくらいいるかな? この曲はシングルとしてはリリースされなかったけど、今でもお気に入りの曲なんだ」というMCから、「Risk It All」が披露された。




本編が終了し、再びメンバーがステージに現れると、会場は拍手に包まれる。アンコールは『ナイト&デイ(ナイト・エディション)』に収録の「All Night」から始まり、その後は『ミート・ザ・ヴァンプス』から「Oh Cecilia (Breaking My Heart)」「Lovestruck」「Somebody to You」の3曲が立て続けに演奏され、会場は驚きと歓喜に満ち溢れていた。

ヒット曲連発の今回の公演は、<Greatest Hits Tour>という名に相応しい夜になったが、10年もの間、彼らが第一線で活躍し続けられているのは、これまで着実に活動を積み重ね、ファンの声に耳を傾け、寄り添ってきたからに他ならない。そんな彼らのスタンスが垣間見えた今回の公演、「10年後も日本で音楽を届けたい」というブラッドからの嬉しいMCを信じて、今後の更なる活躍に期待しよう。

Photo by Dean Sherwood

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なお、ザ・ヴァンプスの日本レーベル公式Twitterアカウントでは来日公演を記念して、抽選でサイン入りフォトカードが当たるキャンペーンを実施中だ。また、音楽ストリーミングサービスで東京公演のセットリストに基づくプレイリストも公開されている。



プレイリスト“The Vamps「Greatest Hits Tour」日本公演セットリスト”

https://umj.lnk.to/vampsjpTP

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