【レポート】真矢(LUNA SEA)、<Special Drum Seminar>で生なのか?電子ドラムなのか?「この場で発表しようと思っていた」
LUNA SEAの真矢が11月27日、ESPエンタテインメント東京 本館B1ホールにてPearl Drums主催<真矢 Special Drum Seminar2022>を開催した。同ドラムセミナーは2022年8月26日および27日に日本武道館で行われた<LUNA SEA 復活祭>で初披露されたプロトタイプを使用して、真矢が実際にパフォーマンス。新たなドラムに対するこだわりなどを語る貴重なセミナーだけあって、会場には立ち見が出るほど大勢の人たちが詰めかけた。
◆<真矢 Special Drum Seminar2022> 画像
ステージにはセンターに真矢本人のプロトタイプが置かれ、下手に真矢本人のアクリルセット、上手にe/MERGEのRealLook Kitといった3台のキットを配置。開始時刻の17時にセミナーの司会を務めるPearl Drumsの営業部企画課 尾上政史氏が登場し、真矢を呼び込んだ。
トークから始まると思いきや、セッティングされたドラムでLUNA SEAの「宇宙の詩 ~Higher and Higher~」(『機動戦士ガンダム THE ORIGIN 前夜 赤い彗星』第1弾オープニングテーマ)のドラムレスVer.音源を流してフルサイズで生演奏。しょっぱなから迫力のドラミングが至近距離で披露され、高揚する客席から大きな拍手が沸き起こった。
そしてサプライズに次ぐサプライズ。“<復活祭>で真矢は生ドラムに戻った”という情報がSNS上を賑わしていたが、そうではなかった。謎に包まれていたプロトタイプが、実は電子ドラムe/MERGEであることが明かされたのだ。以下、真矢と尾上氏のやり取りを抜粋してお届けしたい。
▲<LUNA SEA 復活祭 -A NEW VOICE->2022年8月26日-27日@日本武道館
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尾上:真矢さんは今までe/MERGEを使われていたので、8月の<復活祭>で、この生ドラムのようなルックスの新ドラムが登場して驚かれた方も多いんですけど、実はこれ、電子ドラムなんです。中に電子ドラムが入ってました。
真矢:下手くそなバラし方だね(笑)。<復活祭>で使用したプロトタイプが、“生なのか?電子ドラムなのか?”ってSNS上でいろいろ書かれていたんだよね。
尾上:物議を醸してましたね。
真矢:このドラムセミナーで発表しようと思っていたんです。アコースティックドラムの中に電子ドラムを入れているということで、これは正真正銘、世界初ですね。音色的には電子ドラムっていうことです。
尾上:そうですね。外装はアコースティックドラムですけど、e/MERGEでした。
真矢:e/MERGEは叩く人が変わったり、皮が変わったりするとアコースティックドラムのように音がすごく変わって、ふくよかになったりするんですよね。
▲Pearl e/MERGE Prototype+ARTIST KIT COLLECTION「真矢」
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参加者一同が、その事実に驚いたところで、ドラムにまつわるトークへ。まずは初購入のドラムセットの話から。初ドラムを購入するためにお茶の水の楽器店に行った真矢は、当時、学校の同級生だったSUGIZOにバッタリ遭遇、「どんなドラムを買えばいいのか、その場で相談した」という微笑ましいエピソードはLUNA SEAファンの間では有名な話だ。また、Pearl Drumsとエンドースメント契約を結んだばかりの1999年当時、通称“赤蝶” “黒蝶”と呼ばれていたセットで能楽堂で写真撮影をしたことをはじめ、オールコパーやアクリルなど、使用してきたPearl製ドラムの遍歴が語られた。
続いて、Pearl Drumsの技術開発課 竹川彰人氏が登壇。e/MERGEの開発以前には、キックペダルやコパーキット等の開発にも携わってきたという竹川氏は、「ペダルの調整までお任せしている。竹ちゃんがいなければ僕のプレイスタイルはないですね」と真矢本人が語るほど信頼されているスタッフだ。まず、e/MERGEが採用された経緯に関するトークが、真矢、竹川氏、尾上氏から。
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竹川:2019年に真矢さんがPearl Drumsに来社されて、e/MERGEを試していただいたのが最初ですね。
真矢:それまでも電子ドラムは使っていたんだけど、いろいろアレンジしても音の感じが、自分の要求する合格点にいかなかったんだよね。ところが、e/MERGEを踏んで叩いた瞬間に、“これ使います!”って(笑)。
尾上:音のニュアンスが良かったということでしょうか。
真矢:キックのタッチとかがすごく良かったの。ドラムの音って、レコーディングではエンジニアさん、ライヴではハウスエンジニアさんによって、だいぶ変わるんです。でも、土台がしっかりしてないとアレンジのしようがないんですね。だから、e/MERGEには土台がしっかりしている音がいっぱい入っていたっていうことですね。
竹川:e/MERGEの開発が始まったのは2013年ぐらいからなんです。
真矢:そんなに前から?
竹川:はい。いつかは真矢さんに使ってもらいたいと当時から思っていました。2019年に初めて叩いていただいて、すぐ気に入ってくださったんですが、その年末の「LUNA SEAのライヴで使いたい」というお話をいただいて。“これは大変なことになったぞ”って(笑)。というのも、ライヴ実績がない状態で、いきなり、さいたまスーパーアリーナという大会場ですから。
尾上:その準備のために、普通のレンタルスタジオにe/MERGEを持ち込んでLUNA SEAの爆音に耐えられるのか?とか検証/実験したりしましたね。
▲<LUNATIC X’MAS 2019>12月21日-22日@さいたまスーパーアリーナ
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当初スネアだけは生を使うつもりだったそうだが、e/MERGEは一般的な電子ドラムよりも、かなり繊細で、他ドラムと共振することで発生するノイズ対策等が必要だったため、真矢は迷うことなく全てのドラムをe/MERGEで統一することを決断したという。結果、楽曲によってスネアの音色を変えることが可能なe/MERGEならではのメリットを活かしているというエピソードも語られた。
次にステージへ登場したのは、2011年からLUNA SEAのライヴのエンジニアを務めているK.M.D Sound Designの小松久明氏。関係性について聞かれた真矢は、「出会いはマッチングアプリですね」とジョークを飛ばしつつ、長らくサポートを務めている大黒摩季のライヴで17年前に一緒に仕事をして以降の付き合いと話した。しかし尾上氏は、大黒摩季と真矢がマッチングアプリで知り合ったと勘違いして笑いが起こるなど会場がアットホームな雰囲気に。場の空気がほぐれていったのは真矢のサービス精神の賜物だが、音へのこだわりには妥協なし。小松氏がその姿勢を証言した。
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小松:知り合った当時から、真矢さんは音作りにはとてもうるさかったです。ライヴが終わったら、帰りの車の中で当日のPAの録音を聴きながら、自分のプレイをチェックするらしいんですよ。で、何かあればすぐに「あそこはどうすればいいの?」とか「ここはこうして」とか、ときには「明日までにマイクを全部変えてくれないか?」っていう具体的なリクエストもメールやLINEでくるんです。そういうことを常に繰り返しながら音作りしてきましたから、真矢さんの音を理解しているつもりですし、エンジニアとしてそういう自負を持って卓を触っています。
真矢:さっきも言ったけど、ドラムの音はエンジニアさんによっていかようにもなっちゃうんですよ。例えると料理人なわけ。こっちは一生懸命、素材を育てて、それをエンジニアさんに調理をしてもらう感じですね。だから、素材の作り手として「お客さんの耳に届く時にこうしたい」ってことは、よく話しますよね。
小松:e/MERGEのすごいところは、どこの会場に行っても同じ音を出してくれるということで。それは僕らにとって理想なんです。
真矢:あと、生のドラムの場合、ショー1回ごとにヘッドを変えなきゃならないし、スティックも折れる。だけど、e/MERGEはそれがないのがメリットですね。つまりSDGsですよ。SGZ(SUGIZO)じゃないよ(笑)。
▲セミナー客席内には試奏可能なPearl e/MERGE Prototype-01 22" Bassdrum kitを設置
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このトークの後は、実際に<復活祭>で使用したプロトタイプのドラムにどんな音色が入っているのか、LUNA SEAの曲の一部を叩いて、トーンやピッチの違いを体感してもらうコーナーへ。Pearl Drumsの様々なシリーズの音色が入っているのもe/MERGEの特色だ。そのなかでも、大別して、LOW、MID、HIGH、TOPといった4つの系統の音色をLUNA SEAでは作り込んで使用していると明かしてくれた。
LOWのなかから真矢が選んで演奏してくれた曲は「TWICE」、MIDでは「宇宙の詩 ~Higher and Higher~」、HIGHでは「ROSIER」、最もピッチの高いTOPでは「Déjàvu」。いずれも代表曲、しかもすぐ目の前で実際に真矢のドラムプレイを観ることができるとあって、場内騒然。なお、「宇宙の詩 ~Higher and Higher~」については、「e/MERGEにしてからフレーズもちょっと変わったんですよ。電子ドラムは細かいフレーズを表現できることが良さですね、解像度が高い。より音源に近づくんですね」とコメントしていた。さらには竹川氏と以下のトークも。
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竹川:これだけの音色をひとつのライヴで使い分けているっていうことですよね。
真矢:それができるのが電子ドラムe/MERGEの良さですよね。“ああしたい” “こうしたい”って音楽的な要望に対して、そのクオリティを上げられるので。
竹川:あと、同じ音色でも「TONIGHT」のときはサイドスネアを効果的に使っていらっしゃるし。
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という竹川氏からの注釈に沿って、「TONIGHT」でのサイドスネアの使い方を実践し、音色や奏法の違いについて目の前で叩いてレクチャーする真矢。また、SUGIZOがヴァイオリンを、INORANがアコースティックギターを奏でる「so tender」に関しては、「この曲はライヴで生ドラムで叩くと埋もれちゃう部分があるんですけど、電子ドラムだとちゃんと軽い音も表現できるんですね」と解説を入れてパフォーマンス。さらに、「タム類にコンプレッサーをかけて歪ませている音色」として「WITH LOVE」を、「クローズドリムショットの音色」として「END OF SORROW」の一部を披露した。
そして、TV番組『題名のない音楽会』(12月3日放送)出演時のエピソードも、その時使用されたe/MERGEならではの象徴的なものだった。真矢曰く、「オーボエ、フルート、ピアノで、オープニングで演奏させてもらったんですけど、オーボエ奏者とフルート奏者の方が「ドラムとこんなに近くで初めて演奏できた」っておっしゃってたんです。それぐらい生ドラムって、ほかの楽器に対しても影響があるんです。スネアを一発パーンと叩けば、その音がモロにかぶっちゃうんですよ。ところが、e/MERGEは全然かぶらない。僕は能の人たちとよく演奏するけど、生ドラムだとすごく音量に困るんですよ。鼓のポーンという音が消えちゃうから。e/MERGEにはそれがないということですね」。
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次のコーナーでは、<復活祭>で使用したプロトタイプの両サイドに配置されていた2台のドラムセットの説明へ。参加者たちが気になっていたであろう上手にセットされたドラムが現在開発中の新製品、e/MERGE RealLook Kitだ。真矢のドラムセットから構想を得た、一般に販売される予定の新製品でカラーリングも真矢自身がプロデュース。自らReallook Kitを叩いて、その鳴りを聴かせてくれた。
▲Pearl e/MERGE RealLook Kit
「家で練習する人は、練習パットやe/MERGEのパットとかで練習すると思うんですよ。でも、このドラムって生音が鳴らないうえ、アコースティックドラムそのままの距離で練習できるんです」──真矢
またこの音色が、アーティスト自身がサウンドメイク/制作した音色データをダウンロードして楽しめる“e/MERGE ARTIST KIT COLLECTION”であることも紹介された。第1弾アーティストはTOSHI NAGAI(永井利光)、第2弾は淳士、そして第3弾が真矢となる。真矢の音色データは<LUNATIC FEST.>のライヴ音源を参考に制作されたものだ。竹川氏から見て、真矢がこだわっているのはスネアの音だという。海外ドラマーの響きとは明らかに違うという音色は、真矢自身も認めるところで、最新アルバム『CROSS』(2019年)レコーディング時のことにも言及した。
「僕は日本の太鼓とか鼓とか胴鳴りの文化で育ってきたので、ドラムの中でも特にスネアは意識しているんです。『CROSS』ではU2を手掛けたスティーヴ・リリーホワイトと一緒にやったんですけど、その時もミックスダウンで「その音じゃないんだよね」って最初はすごく言ったの。僕にとっては歌声みたいなものですからね」──真矢
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セミナー後半は質問コーナーへ。あらかじめSNSで募集した質問に加えて、会場からの質問にも答えてくれた。
▼【Q1】
「ドラムのセッティングをここまで変化させ、最新の機材を取り入れながらプレイを続けるドラマーは珍しいと思います。変えようと思うキッカケは?」
真矢:僕が好きなものはドラム、車、ゴルフ。その軸は絶対にブレないんですよ。ただ、その軸の中で、もっといいものを追求するクセがある。だから、e/MERGEはハイブリッドドラムの中では最高。変えるというより追求したいんだよね。
▼【Q2】
「普段、イヤモニからどんな音を聴いているんでしょうか?」
真矢:全部の音ですね。だいたいLUNA SEAの曲はシーケンスに合わせるので、クリックの上の全部の音を聴いています。横にデカい卓を置いているんですけど、ライヴ中に曲の部分部分でギターやボーカルの音量を上げ下げしています。スタッフさんに設定してもらいつつ、自分が気持ちいいポイントは自分にしかわからないので、その場でいじることが多いですね。
▲Pearl e/MERGE Prototypeの横に設置されていたミキサー
▼【Q3】
「8月の日本武道館公演<復活祭>では高くセッティングされたキャノンタムが印象的でした。キャノンタムの音質やこだわりについて教えてください」
真矢:例えばLUNA SEAの「Providence」なら、イントロから入っているカリンバの音を出したり。e/MERGEは人の声をサンプリングしたら、その声が出るし、どんな音でも出すことができます。
▲<LUNA SEA 復活祭 -A NEW VOICE->2022年8月26日-27日@日本武道館
▼【Q4】
「さまざまなアーティストがe/MERGEを使っていますが、真矢さんのドラムは真矢さんっぽい音に調整されているのでしょうか?」
真矢:かなりこだわって作っています。LUNA SEAはヘヴィな曲が多いので、バンドサウンドの中でも負けないような抜ける音を。やっぱりリズムって鼓動ですから、それが聴こえないとお客さんもノレない。だから負けない音色を作っていますね。
竹川:真矢さんは音色に対するこだわりがどんどん強くなってますね。この武道館公演<復活祭>も当日のサウンドチェックの微調整も徹底的にしていましたし。
真矢:生音は限界があるけど、e/MERGEは限界がないので面白いんですね。
▼【Q5】
「例えば淳士さんが真矢さんのドラムを借りて演奏したら、真矢さんっぽく聴こえるんでしょうか?」
真矢:いや、淳士さんっぽく聴こえます。e/MERGEはアコースティックドラムに近いので、叩く人の音になるんです。今までの電子ドラムはそんなことはなかったんですよね。それがe/MERGEのすごいところ。
▼【Q6】
「真矢さんが今、注目しているドラマーがいたら教えてください」
真矢:最近のドラムの人は本当に上手! だから、学ぶべきところがいっぱいありますね。謙遜でも何でもなく、僕、プロの底辺のほうなんですよ。なので、他のドラマーの方は本当に尊敬します。(13歳の天才ドラマー)よよかちゃんとか上手いもんね。
▼【Q7】
「昔はできなかったけれど、今ようやくできるようになったことはありますか? 表現、技術面の両方から教えてください」
真矢:昔はどんな曲を叩いても全部アクセル全開だったの。そうじゃないと自分が満たされなかったから、それが完全燃焼だと思ってた。だけど今は、「so tender」のような、ものすごく繊細な曲を叩いても満たされるようになったんです。それは“できる/できない”という技術的なことじゃなくてね。昔もできてたんだけど、満たされなかったんだよ。それが今は繊細なタッチで叩いても心が満たされるようになったというのかな。
※ここで下手にセットされていた真矢本人のアクリル製の生ドラム(3点セット)で「so tender」を叩いて実践。バンドと演奏するとゴースト(主にスネアで演奏されるごく小さな音のショット)がかき消されて聴こえなくなる現象について、同じドラムを使って響きの違いをレクチャー。「生ドラムも好きだが、LUNA SEAでは音楽的にさらに突き詰めたい曲もある」とのことだ。
▲Pearl e/MERGE ※アクリル製ドラム
▼【Q8】
「スティックがよく滑るのでグリップを巻いているのですが、真矢さんのスティックはグリップを巻く前提で作られているのでしょうか? 新しいスティックのこだわりを教えてください」
真矢:こだわりは色ですね。カラースティックの宿命で使用するたびに色は削れていくんだけど、ドラマーにとってはそれがちょっと嬉しいんですね。叩いた形跡みたいなものだから。で、グリップテープを使う理由は、力まずに握れるからです。グッと握ることもできるし、軽くも握れる。ドラムってすごく不思議な楽器なんだけど、(実践しながら)力を抜かないとローがなくなってしまう。いかに指先まで力が抜けるかがテーマだから、力を入れるためにグリップを巻いたり手袋をしているわけじゃなく、繊細でいい音を出すため。e/MERGEはアコースティックドラムより繊細です。技術を問われますね。
▲Pearl ドラムスティック アーティストシリーズ 真矢モデル
▼【Q9】
「電子ドラムでありながら、マイクがたくさん立っているのはシンバルの音だけを拾っているということですか?」
真矢:シンバルだけです。ドラムってマイクを立てれば立てるほど音が共振してしまう楽器なので、ちょっと音が濁る感じになるんですよね。でも、このセットはそれが全然なくて、シンバルだけをクリアに拾えるから、これだけの本数のマイクが立てられるんです。
▼【Q10】
「ライヴ中、スティックのお尻のほうをチラチラ見ていらっしゃいますが、何を見ているんですか?」
真矢:僕はお尻フェチなんでね(笑)。実は、あそこにはグラム数が書いてあって。僕のスティックは左手のほうが右手より重いんですよ。つまり左右でバランスが違う。なぜかはわからないけど、祭囃子をやっている頃から左手のバチが重いほうが好きで、ドラムを叩いててもそうなんですよ。ベストは右が50gで左が53g。たった3gの違いなんだけど、全然違うんですね。
※「質問者に数字が書いてあるスティックを見せてあげてほしい」とスタッフにお願いする真矢。こんなところにも人柄がにじんだ。
◆ ◆ ◆
質問コーナーが終了したところで、<復活祭>のアンコールで着用したTシャツ(祭の文字だけをピンクにしたのは真矢からの注文)が、真矢から来場者にプレゼントされることに。自ら「ジャンケンでやりましょうよ」と提案し、見事に勝ち抜いた人にはTシャツに加えてスティックも真矢から直接手渡された。そしてセミナーの締めくくりは、真矢からのメッセージ。
「もうすぐ<黒服限定GIG 2022 LUNACY>(12月17日および18日@さいたまスーパーアリーナ)が開催されるんですが、本当にメンバーの気合いがすごいんですよ。LUNA SEAがデビュー前からやっていたお祭りみたいなものなので、懐かしむ方や初体験する方も、みんなワクワクした気持ちで待っていてください。にこやかなライヴじゃないかもしれないけど、めっちゃ興奮できる2日間なので、会場に来られない方も生中継で観ることもできますから、楽しみにしていてください」──真矢
▲<黒服限定GIG 2022 LUNACY>2022年12月17日-18日@さいたまスーパーアリーナ
最後に、Pearl Drumsスタッフの試みや熱意に感謝を述べて、ステージを去ろうとした真矢だが、リクエストに応えるかたちで、最後の最後に急遽、LUNA SEAの曲をフルサイズで1曲、演奏することに。
「みんなが「このドラムが好きだ」っていう曲を叩いてみたいと思います」──真矢
そして披露されたのはアルバム『A WILL』収録曲「absorb」。安定感と力強さと繊細さを兼ね備えたドラムが響きわたり、大きな拍手の中、<真矢 Special Drum Seminar2022>が終了した。
取材・文◎山本弘子
撮影◎Keishi Sawahira
写真提供◎Rhythm&Drums Magazine
■<真矢 Special Drum Seminar2022>
open16:00 / start17:00
主催:パール楽器製造株式会社
協力:学校法人イーエスピー学園/株式会社リットーミュージック/BARKS
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