【レポート】「COREMANIA(R)」第4弾、銀杏BOYZ×菅田将暉「最高のアルコールはお互いが愛してやまない“音楽”という、オチ付きであった」
「こんなサシタイマンって、ないっすよね」と菅田将暉は言う。
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まさに!と心の中で激しく膝を打ちながら、お互いの演奏シーンを見つめる表情がとても印象深かった。もっと言えば、”目は口ほどに物を言う”という諺があるけれど、峯田和伸(銀杏BOYZ)が菅田を、菅田が峯田を見つめる眼差しこそが、「COREMANIA」第4弾のすべてを物語っていた。まっすぐで、キラキラしていて、画面越しに観ているこちらもドキッ!とした。
サシ(1対1)というミニアムな人間関係を切り取っているため、2人の間柄がミュージシャン兼俳優という同業者の枠に止まらず、先輩後輩、親友同士、あるいは、それを超越した何物かに変わっていく瞬間が大きな見所となっている。
冒頭、2人が出会うと、いきなり峯田の機関銃トークが炸裂し、とりとめのない会話が続く。台本ナシ、筋書ナシ、MC不在の対バン型ミュージックリアリティショーと謳う本企画。それを裏付けるように話題は多方面に散らばる。「ビールの売り子」、「結婚」、「ひよこカレー」、「井の頭線」、「馬肉」、「吉田拓郎」とお題は目くるめく展開する。しかし、現実の会話とはそういうものだ。峯田の自由奔放なお喋りに、「キャハハハハ!」と笑う菅田の表情が実にいい。2人だけの濃密な時間が流れ、気づけばトーク・タイムは20分をオーバー。長いイントロではあるが、会話のキャッチボールが面白すぎて、ずっと聞いていられるほど。
やっと2人がソファーに腰掛け、少しだけ音楽の話題に触れると、ようやく演奏タイムに突入である。まずは峯田が「夢で逢えたら」をアコギ弾き語りで披露。これは銀杏BOYZが2005年に出した『DOOR』収録の名曲である。コロナ禍のご時世もあり、人前で歌うのは実に2年半ぶりだと峯田は言う。「(コロナ禍に)制作はしてた?」と菅田が聞くと、「してた」と返す峯田。続けて「来月、バンドでツアー久しぶりに回る。それがすごく楽しみで」と語っていた。
今年3月、銀杏は初のアコースティック・ライヴツアー2022「僕たちは世界に帰ることができない☆」を3月に決行した(*今年、ベスト・ライヴ暫定1位の素晴らしさ!)。彼らの場合、汗と唾が飛び交うカオスまみれのライヴが大きな魅力でもある。しかし、それを制限されても、楽曲の輝きは微塵も失われていなかった。さきほど出てきた「吉田拓郎」を筆頭に、フォークソングの影響を受けた圧倒的なメロディの美しさが、アコギによって白日の元に晒されていたのだ。本企画の演奏もまさにそう。菅田のリアクションの大きさは、銀杏BOYZファンの心情を代弁していた。
次は菅田がアコギ弾き語りで「さよならエレジー」を披露。歌い始めると、ミュージシャンらしいキリッとした面様に切り替わる。時に眉間にグッと皺を寄せ、エモーショナルに歌い上げていく様に惹きつけられてしまった。演奏後、「緊張した!」と菅田が叫ぶと、「そんな顔で歌うんだな。菅田くんの声、いいよねー!」と峯田は絶賛の言葉を投げかけていた。
ここからさらにお互いの距離を縮めるようにカヴァー合戦へ。まずは峯田が菅田の「虹」について言及する。「さよならエレジー」同様、石崎ひゅーいが作詞作曲を手掛けた楽曲であり、テーマはずばりウェディング・ソング。これまで峯田は結婚を題材に曲を作ったことはないと言う。いざ「虹」を歌うと、情感豊かに、時折声を荒げて歌うパートもあり、実に気持ち良さそうだ。演奏後、「さすがに子供、欲しくなっちゃったかも」と峯田が言うと、菅田は大ウケしていた。音楽の力、恐るべしである。その流れで同曲を、菅田がハンドマイク、峯田がアコギを弾く形で披露してくれた。なんと贅沢なセッションだろうか。
今度は菅田が、GOING STEADY〜銀杏BOYZと歌い継がれてきた「BABY BABY」をカヴァー。死ぬほど聴いて歌ってきた曲らしく、一語一句に感情移入して歌う様に鳥肌を覚えるほどであった。本当に大好きな楽曲であることが、その歌声から伝わってきた。
番組も後半に差し掛かると、銀杏BOYZの加藤綾太(G)、岡山健二(Dr)の2人が現れ、峯田と共に「少年少女」を披露。すると、菅田はいちファンのようにノリノリで騒いでいた。そして、そこに菅田が加わる形で、米津玄師が作詞作曲した「まちがいさがし」を4人で披露。菅田〜峯田とマイク・リレーを経て、2人でユニゾンするパートもあり、ここでしか聴けないスペシャル・バージョンに大きな感銘を受けた。
時間はあっという間に過ぎ去り、最後は銀杏BOYZの「東京」で締め括る。峯田が荒ぶる感情で豪快に歌い上げると、それに続く菅田も負けじと前のめりで歌に全感情を注ぐ。途中、峯田が座るソファーに菅田が移動し、2人横並びとなって魂をスウィングさせる光景は、至福のクライマックスと言えるだろう。
お酒が飲めない峯田、少しなら飲める菅田。2人ともこの日はソフトドリングでトーク&セッションを繰り広げたが、最後はベロベロの酩酊状態に陥っていた。そう、最高のアルコールはお互いが愛してやまない「音楽」という、オチ付きであった。
文:荒金良介
『COREMANIA(R) EPISODE #04「銀杏BOYZ×菅田将暉」』
視聴チケット価格:¥1,980(税込)
※視聴チケット購入から配信期間中、見放題
視聴チケット販売期間:2022年5月14日(土)18:00〜6月18日(土)21:00
公式サイト エピソード詳細ページ:https://coremania.tokyo/events/dk3mB862WVmRbRH
チケットぴあ 販売ページ:https://w.pia.jp/t/coremania/
※「チケットぴあ」で予約して、全国のセブンイレブンで決済可能です。
番組を視聴するためには「COREMANIA App」のダウンロードが必要です。(一部PCブラウザでも視聴可能)
※COREMANIA公式サイトにて作成したアカウントでアプリにログインしてください。
App Store:https://apps.apple.com/jp/app/coremania/id1593966244
Google Play ストア:https://play.google.com/store/apps/details?id=tokyo.coremania.android
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