【インタビュー】Petit Brabancon、antz (東京酒吐座)が語る途方もないポテンシャル「これがすべてって感じでは全然ない」

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■このピースが揃ってのヘヴィなサウンドって
■自分はあんまり聴いた事がない

──京さんは、Petit Brabanconの中で共にプレイしてみてどうでした?

antz:京さんは想像していた以上にすごいなっていう。表現がベタですけど、本当に声の魔術師というか。声色の変化というか、表現の幅があり過ぎてすごい。

──ちょっとシアトリカルなところもありますよね。声でドラマを作っていく感じ。

antz:あぁ、あるかもしれないですね。ただ歌うだけの表現っていうのとは、なんか違うと思いますね。感情をいろんな声色で表してるし、そのクオリティも含めて本当にすごいなって素直に思いました。


▲京 (Vo)/<JACK IN THE BOX 2021>12.27@日本武道館

──yukihiroさんのプレイはどうですか?

antz:僕はヴォーカリストとしてのyukihiroさんとやってたので、そこは全然違うなぁっていう感じですね。acid androidではヴォーカリストとして立ち向かっていく後ろ姿をずっと見てきたけど、ちゃんとドラマーとしてのyukihiroさんと一緒にやるのは今回が初めてなんです。

──確かに。

antz:なんていうんですかね……デモ通りにはならないんですよね、良い意味で。独特のタイム感というかグルーヴを持っているので。事前に思っていたようにならないところが面白いなぁっていう。きっちりかっちりやる印象だったんですけど、感覚でいったりもするんだなって。もしかしたら、このバンドだから、みたいなのがあるのかもしれないですけどね。そういうルーズさとか勢いを大事にしてるのかなっていう。

──L'Arc-en-Cielでプレイしてるのともまた違う感覚でしょうね。

antz:そうですね。違うと思います。フレーズも曲調もメンバーも違いますし。すごく新鮮ですね。よく知ってる方なのに、プレイヤーとしての向き方が全然違う。というか、acid androidでずっとやってきた方と、また全然違う感覚で一緒に今やれてるっていう。めちゃめちゃ良い刺激になってます。

──高松さんのベースはどうですか?

antz:いや、さすがだなっていう。THE NOVEMBERSもすごくカッコいいと思っていたので…フレーズとか組み立て方も、音もそうなんですけど、“カッコいいなぁ、すごく洗練されてるなぁ”っていう印象ですね。デモには必要最低限のベースラインしか入ってないんですけど、そこに高松君がちゃんと動きを加えて消化して形にすることで、曲が生きてくるんですよね。

──ご自分の持ち味はどういうものだとお考えですか?

antz:そうですね……(考えて)、最近はリヴァーブとかでこう……ゾワァって空間を作るみたいなバンドをずっとやってきたんですが、今回久々にリフを刻むバンドに参加することができたので、そこを押し上げていきたいなって感じです。ミヤさんも普通にそこは得意としてる事なんで、自分もそこをベーシックにしながら、なにができるか考えてるっていうか。試行錯誤しながら、いろいろ考えてる最中です。自分のベースにあるものを作曲とかアレンジみたいなところで表現していければ良いなと。


▲Petit Brabancon/<JACK IN THE BOX 2021>12.27@日本武道館

──antzさんも曲を作られたんですよね。

antz:3曲あって3曲ともレコーディングもしてます。「曲は増やしていきたいね」って事で、「作れるなら作って持ってきてほしい」っていうのは、打ち合わせでも言われていたので。最初のうちはイメージが浮かびにくかったので、“こういうのがあれば面白いよね”っていう提案的なニュアンスのほうが強かったと思います。“このメンバーでやると、どういう感じになるのかな”っていう。きっかけを自分が出して、どう料理されるのかみたいな。最初の曲とかはすぐに京さんから「いいね」と言ってもらって。

──そういうのって面白いですよね。バンドのカラーが全然決まってない段階で、“これもアリかな、あれもアリかな”っていろいろ出していって、それがバンドの幅を広げていくみたいな。やりがいがあるんじゃないですか?

antz:そうですね、まさにそうだと思います。それを受け入れられるメンバーの懐の深さというか……yukihiroさんもBARKSインタビューで言ってましたけど、「広いんだけど狭い」っていうか……はみ出す事はしないで、どれだけ自由にやれるかなっていう感じですね。

──初めて顔を合わせて、リハをやって、なにか変わってきました?

antz:合わせて初めてわかる事ってあるので、音を合わせた後の感覚でまた曲を作ったら、どうなるのかなぁって思いました。

──これから初ライヴもありますが(取材は2021.12.23)、ライヴを経験してから作る曲って変わってきますよね、おそらく。

antz:たぶん違うと思います。“このメンバーがこんな曲をやったら、どんな感じになるだろう”っていうイメージで曲を作ったりもするので。そういうのがよりリアルに作曲に反映されるんだろうなと。

──そういう意味ではまだまだバンドは変わってく余地がある。

antz:そうですね、逆にそういう部分を自分でも担っていかないとなって。まだ始まったばかりだし、これがすべてって感じでは全然ないと思ってますから。このピースが揃った感じのヘヴィなサウンドって自分はあんまり聴いた事がない。こういうバンドっていそうでいなかったと思うので、良い意味でシーンに風穴を開けられたらいいなとは思いますけど。

──どんなバンドになりそうですか?

antz:先行きが想像つかないからいいのかなって、今は思ってます。“こうなっていくだろうな”って思っちゃうと冷めちゃう。良い意味で、この先どう行くかわからないなって感じでやりたいなと。曲が全部揃っても自分はまだまだ隙間を感じると思うので、それを新しい曲とかで表現できれば。それがバンドとしての表現の幅を広げる要素になれば、すごくいいなと思ってます。

取材・文◎⼩野島⼤
撮影◎河本悠貴(<JACK IN THE BOX 2021>)



■ダブルAサイド・デジタルシングル「刻 / 渇き」

2021年12月24日(金)配信リリース
DCCA-1066
01. 刻 作詩:京 / 作曲:ミヤ
02. 渇き 作詩:京 / 作曲:ミヤ
03. OBEY 作詩:京 / 作曲:ミヤ
https://petitbrabancon.lnk.to/Koku_Kawaki


■単独初ライヴ<Petit Brabancon The 1st Premium Live「渇き」>

2022年1月14日(金) CLUB CITTA'
open18:30 / start19:00
▼チケット
2階指定席 ¥30,000 (Tax In ※DRINK代別)
※受付期間終了
主催・企画 MAVERICK
制作 : MAVERICK / 奏 -KANADE-
( 問 )HOT STUFF PROMOTION 03-5720-9999



■<Petit Brabancon Tour 2022「Resonance of the corpse」>

9月08日(木) 愛知 Zepp Nagoya
open18:00 / start19:00
(問)サンデーフォークプロモーション 052-320-9100
9月09日(金) 大阪 なんばHatch
open18:00 / start19:00
(問)SOUND CREATOR 06-6357-4400
9月13日(火) 神奈川 KT Zepp Yokohama
open18:00 / start19:00
(問)HOT STUFF PROMOTION 03-5720-9999
9月16日(金) 福岡 Zepp Fukuoka
open18:00 / start19:00
(問)キョードー西日本 0570-09-2424
9月21日(水) 東京 Zepp Haneda
open18:00 / start19:00
(問)HOT STUFF PROMOTION 03-5720-9999
▼チケット
・SS席 グッズ付 ¥25,000 (税込・ドリンク代別)
・S席 ¥15,000 (税込・ドリンク代別)
・A席 ¥6,500 (税込・ドリンク代別)
・2階席 ¥15,000 (税込・ドリンク代別)
オフィシャル一次先行 : 2021年12月24日(金)19:00〜1月7日(金)23:59
イープラス https://eplus.jp/pb22//
※お申し込みにはe+の会員登録が必要です(登録無料)
受付方法:抽選
制限枚数:お一人様4枚まで
チケット受取り : スマチケ・紙チケット併用


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