【ライブレポート】秋川雅史、新たな挑戦も明かした東京オペラシティ公演

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秋川雅史が9月8日、東京オペラシティにて<千の風になってコンサート~聴いてよく分かるクラシック3~>を開催した。

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今回のコンサートは、2020年9月に同所にて行われる予定だったコンサートの振替公演として開催され、「昨年の3月に、このオペラシティの隣にある新国立劇場にて行われる予定だったオペラ『トゥーランドット』への出演が決まっていたのですが、コロナの影響で一週間前に中止。そして、9月にここオペラシティで予定していた私の単独公演も残念ながら中止となり、非常に辛い思いをしていましたが、ようやく今日、皆様の前で歌うことができて、本当にうれしく思っています」と感慨深く語り、「ですからコンサートができない間は、ステイホームで木を彫り続けていました」と笑顔を見せ、観客から大きな拍手を受けた。

近年、秋川は「聴いてよく分かるクラシック」と題したコンサートを積極的に行っており、この日もクラシックや音楽の世界を楽しく学べるトークと歌でステージを構成。「歌劇『椿姫』より~燃える心を~」「アヴェ・マリア」「砂山」「イヨマンテの夜」といったクラシックや日本の名曲と共に、その曲の歴史的背景や作曲家のエピソード、さらには思わず人に話したくなる秘話など、持ち前の軽妙なトークとテノールの歌声を披露し観客を唸らせた。

また、「見上げてごらん夜の星を」や、「乾杯」といったポップスのカヴァー曲も披露。「私の歌う『千の風になって』は秋川雅史の歌だと思われている方も多いと思いますが、この曲はそもそもカヴァー曲なのです。最初に、この曲を作られた新井満さんが歌われ、その後多くの方が歌われましたが、私もそのひとりです」とコメントし、2006年に発売され130万枚のヒットとなり社会現象となった「千の風になって」を朗々と歌い上げ、コンサートを締めくくった。

鳴りやまないアンコールの中、再び登場した秋川は「今日コンサートを行うことができたので、これからがまたスタートです。そして、今が人生で一番若い時だと思って、これからも色々なことに挑戦していきたいと思います。私が彫刻を始めたのは43歳の時でしたが、実はこれから“陸上”に挑戦しようと思っています。50歳を超える大会で100m走に出場するべく練習しています。意外と足は速いんですよ!」と、彫刻に続いて意外な挑戦を考えていることを明かし、会場を大いに沸かせた。

「千の風になって」が大ヒットした15年前は38歳。あれから15年が経ち、現在53歳となった秋川は、常々自身の体を“楽器”と称しているが、時間が経つことで響きや味わいが変わる楽器のように、まさに“心技体”ともに充実した、秋川自身から生まれる歌声をこれからも響かせていくことだろう。

■「千の風になって」十五周年記念盤


▲「千の風になって」十五周年記念盤

2021年9月8日発売
TECG-15131
定価:¥1,500(税抜価格 ¥1,364) / シングルCD
[収録曲]
1.千の風になって(オリジナル)
2.千の風になって(2006年 第57回NHK紅白歌合戦バージョン)
3.千の風になって(feat. 西村由紀江)
4.千の風になって(演奏:東京交響楽団)

◆秋川雅史 テイチクエンタテインメント
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