【インタビュー】kobore、4人の感性が結実した新EP『Orange』。「ツアーにどう馴染むか楽しみ」

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■ところで、4人のカラオケ事情

──ここで、ちょっと話が変わりますが、koboreは第一興商が行っている“D-PUSH”の2021年6月度アーティストに選ばれました。それを踏まえて、皆さんのカラオケ事情についてお聞きしたいです。

佐藤:カラオケは大好きで、昔からめっちゃ行っています。同級生とかと年末に集まって忘年会でカラオケをするというのが恒例行事だったんですよ。それで、最初はすごく“乗り気じゃない感”を出すけど、終わり間際になるともう電話がかかるまで1人で歌いまくるという(笑)。

一同:いるいる、そういうヤツ(笑)。

佐藤:「お前、最初は全然乗り気じゃなかったじゃん」みたいな(笑)。1~2曲歌うと止まらなくなっちゃって、自分の順番をパスする人がいると、その分も俺が歌う(笑)。スピッツとか、槇原敬之さんとかが好きで歌うし、三代目J SOUL BROTHRSとかEXILEとか、みんなが知っているJ-POPとかも歌います。

──根っから歌うことが好きなんですね。ちなみに、カラオケを歌うときは“自分節”で歌う派でしょうか?

佐藤:いえ、ご本人にめっちゃ似せます。そのほうが盛り上がるから(笑)。1人だったら絶対に自分の解釈で歌いますけどね。

伊藤:僕はカラオケは嫌いではないけど自発的に行くことはなくて、友達に誘われたら行くという感じですね。行ったときは結構モノマネをしています(笑)。

佐藤:ネタに走る系?(笑)

伊藤:うん(笑)。山下達郎さんの「ずっと一緒さ」という曲があって、僕はその曲が大好きなんですよ。好きだからこそモノマネしてしまうという(笑)。あと、布施明さんとかも好きで「君は薔薇より美しい」を“変わったぁー!”と歌って、めっちゃ喉をガスガスにして帰ったりするのも嫌いじゃない(笑)。そんなふうに、カラオケは自分からいくことはないけど、いったら結構楽しむタイプです。

安藤:僕も自ら進んでいくことはないけど、誘われたら行きます。一緒にいく人によって歌う曲は変わってきますね。同級生とかと行くときはアニソンとか特撮物とかを歌って、他の人と行くときは空気を見ながらサザンオールスターズとかを歌う。

伊藤:結構、空気読むね(笑)。

安藤:うん(笑)。サザンオールスターズは誰でも知っているから、シラけなくていいかなと思って。好きな曲を歌っていいときはJanne Da ArcとかSIAM SHADEとかを歌います。僕は声が高くて、ハイトーン系を歌うと気持ちいいんですよ。そういう感じで、カラオケは嫌いではない……というか、むしろ好きです(笑)。

田中:僕も誘われたらいくタイプですけど、バンドを始めてからは本当にいかなくなりましたね。唯一いったことがあって、そのときは友達がkoboreの曲を歌ってくれて恥ずかしくもあり、でも嬉しかったです。歌ってくれるということは、曲を聴いてくれているということじゃないですか。いい思い出は、それくらいかな。僕は、歌はあまり得意じゃないんですよ。だから、本当に好きな曲は絶対に歌わない。安藤と同じように、みんなが知っている湘南乃風とかを歌います。

一同:おおっ! 合わせにいくねぇ(笑)。

安藤:誰にも気兼ねなく歌うとしたら、どんな曲を歌う?

田中:椎名林檎さんばっかり歌うと思う。

一同:えっ、そういう感じ!? 

佐藤:キーが合わないだろう?

田中:いや、原曲キーで、全部1オクターブ下で歌うから(笑)。

一同:ハハハッ! それ、いいな(笑)。

──カラオケは楽しむことが大事ですからね。佐藤さん的にkoboreの曲でカラオケで歌うのにお薦めの曲をあげるとしたら?

佐藤:「ヨルノカタスミ」かな。歌うときは採点とかはせずに、もう気持ちよく歌えるキーで、楽しく歌ってほしいですね。うまく歌うとしたら…どうしたらいいか、俺が教えてほしい(笑)。俺よりもうまく歌えている人とかをめっちゃ見たことがあって、この人すげぇ歌うまいな…みたいな(笑)。でも、アドバイスするとしたら、サビに入るところみたいに低い音程から高い音程にいくところをしっかり歌うことですね。そうすると、聴こえがよくなります。

──ぜひ参考にしてほしいです。



■ツアーを通して新曲達が育つ

──話を戻しますが、『Orange』はkoboreの最新の魅力を味わえると同時に、コロナ禍で疲弊したリスナーの心を心地よく引き上げる一作に仕上がりました。リリースが待ち遠しいですし、さらに6月から7月にかけて全国ツアーを行うこともアナウンスされていますね。

佐藤:最近のkoboreはワンマンだったり、2マンだったりという長尺のライブが増えてきていて、今度のツアーも観ていて飽きないようなライブにしたいと思っています。しっかりした演奏をしたいし、1曲1曲を雑にしたくないというのがあって。間に叫ぶとかじゃなくて、しっかり歌っていくツアーにしたいですね。お客さんが声を出せなかったり、いろんな規制があるライブになると思うけど、そういうことを忘れられる演奏と歌を届けたいと思っています。それに、『Orange』の6曲がツアーにどう馴染んでいくか、セットリストにどう馴染んでいくかというのは自分達でも未知なところではあって。ツアーを通して新曲達が育つと同時に、koboreの一部になることを楽しみにしてます。

伊藤:毎ツアー、毎ツアーそうですけど、僕はツアーを通してプレイヤーとしての気づきみたいなものがひとつでもあれば万々歳かなと思っているんです。僕は気づいたことを修正したり、試したりしてものにしていって、それをバンドに還元して、またツアーをまわって…ということの繰り返しているんですよね。だから、今度のツアーでもそういう気づきとか、出会いがあるといいなと思います。演奏面はもう死ぬほど集中してやるので、まぁ見ていてくださいという感じです。

安藤:今度のツアーは『Orange』の曲が加わることで、今まで以上に表情豊かなライブになると思うので、楽しみにしていてほしいです。お客さんが声を出せない、動けないということも加味しながら、来てくれた人が楽しめて、次の日にがんばれるようなライブを各地でしたいですね。それに、夏に向かってコロナの状況が良くなっていくことを願っています。

田中:『Orange』の曲はもちろん全部koboreの曲ですけど、まだ距離を感じている部分があるんですよね。新曲はライブを重ねていくうちに馴染んでいくものなので、今度のツアーを通して『Orange』の曲達が自分達のものになって、本当の意味で完成させられるといいなと思う。それを楽しみにしているし、『Orange』の曲達が育っていく過程をぜひ体感しにきてほしいです。

取材・文◎村上孝之


NEW EP『Orange』

2021年6月9日(水)発売
COCP-41480/¥1,650(税込)
1. HIGHWAY
2. 夜空になりたくて
3. 灰になるまで
4. SUNDAY
5. 海まで
6. OITEIKU

<kobore「FULLTEN TOUR 2021」>

2021年
6月25日(金)福岡・BEAT STATION
6月27日(日)香川・DIME
7月7日(水)岡山・CRAZYMAMA 2nd Room
7月9日(金)石川・金沢AZ
7月15日(木)大阪・BIGCAT
7月18日(日)北海道・cube garden
7月24日(土)宮城・MACANA
7月29日(木)東京・TSUTAYA O-EAST
7月31日(土)愛知・NAGOYA CLUB QUATTRO
前売:¥3,500(税込) 当日:¥4,000(税込)+ドリンク代
※全公演対バンあり

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