【インタビュー】10-FEET、20thシングル「アオ」完成「まずはみんなが暴れ出したくなるような感動のライブを」

■もういい加減、＜京都大作戦＞が
■恋しくなってきましたから

──20thシングルは新しいのから10-FEETっぽいやつまであって、ライブで一刻も早く聴きたいですよ。

TAKUMA：ライブは全部おもしろそうですよ。

KOUICHI：リハーサルでもちょいちょいやってます。良さそうですよ。

──いろんな景色が生まれそう。お客さんの反応や受け止め方が、3曲それぞれになりそう。

TAKUMA：今、コロナの影響でガイドラインあるんで、そんなに変わらないと思う（笑）。

──あ〜あ、だよ（笑）。いきなり話をぶった切るというね。

TAKUMA：ハッハッハ……、なんつって言ってみたりして（笑）。

──でもマスク着用で椅子席で歓声ダメダメだからね。

NAOKI：そうですよ。今、コール＆レスポンスなんかできないっすよ。

▲＜10-FEET “アオ" TOUR 2021-2022＞

──一緒に歌いたかったりする曲だし。こういう状況下でこういう曲を発表するってのは、10-FEETがかます“オトナのイジワル”という感じ。でも、ここ数作のシングルで新しいものを掴んだ10-FEETが間違いなくいると思います。

TAKUMA：ちょっと増えたり進んだりしたかなってのはあります。ふとしたとき、“こういうのを10-FEETでやったらおもろいかもな”とか、バックに音楽が聴こえてきたときに“10-FEETでこんなのやってみたいな”とか、たぶんクセというか、染み付いていると思うんです。その感覚は5〜6年、休まないと消えへんのちゃうかな？って感じなんです。それがステイホームになっても何ら変わらなかったんで、10-FEETやっていくうえで良かったんじゃないかと思いますね。こういう窮屈な世界になって、それも10-FEETの曲に結びつけていくというか。しんどいだけやったり落ち込んでいるだけやったらイヤやし、バネにして曲を作ったり。

──歌詞から浮き彫りになるメッセージは、“こういう状況を経験している今だからこそ”と感じますよ。「アオ」はラブソングだと受け止めているし、「朝霧を抜けて」は自分の中から前向きな気持ちが芽生えた瞬間を捉えた歌だと思うし、「タンバリン」にはストレートにポジティブな力が溢れている。曲を聴いていると、まずライブで盛り上がるための曲を作ろうって感じよりも、ちゃんと人の気持ちの奥まで染みる音楽や曲を作ろうと。そう感じます。

TAKUMA：そういうふうに思ってます。なので、そう言ってもらえて嬉しいです。みんなが配信でしかライブを観れなくなっても、声を上げたりモッシュしたりできんようになっても、心に響くものが一番大切やなと思うし。それにモッシュとか声を上げること、ダイブも、心が響いてそういうアクションにつながる人もいると思うしね。なかには“ライブ黒帯”みたいな人がパフォーマンスでやる場合もあるかもしれないけど、僕らが演奏してジャンプしているのを一緒に手伝ってくれているように見えるし。俺らと一緒にライブしてくれてるのやなってね。まずはみんなが暴れ出したくなるような、感動するライブがやりたいなと思うので、それに関してはライブやるときも曲を作るときも変わってないし、より明確にもなりましたね。

▲＜10-FEET “シエラのように" TOUR 2020-2021＞

──今、ツアー中でもあるんですけど、前半戦を終えてみて、今の手応えは？

NAOKI：コロナ禍になってから今まで通りのライブができない状況なんですけど、その中でやるしかないし、その中でどういう空気感を作っていくかとか、どうすればいい空間になるんやろうとかは、まだ模索しながらやっているところもあるんです。でも激しいだけじゃない熱量をバンドで出せなかったら、いいライブにはならないと思うんで。そういう意味では、いい経験にはなっていると思う。

KOUICHI：ライブをやれている、ライブができるというのは、ほんま、ありがたいと思って。この先、どういう状況になっていくか分からないですけど、ライブはやり続けたいなと思います。

TAKUMA：最初は制限ある中でどうやって工夫して、ライブを楽しんでもらえるかを考えてたりしていたんです。でも、まず心がどれだけ感動してもらえるかってところに行きついて、素晴らしいライブをするしかないなと。みんなが暴れられない、声を出せない。わりとジックリと観るという状況の中で、本当に素晴らしいライブを前以上にしないと、感動しないし楽しんでもらえないと感じているんですね。いつも通り、だけどいつも以上に素晴らしいライブというのは、僕らが今、一番やりたいことでもあるんです。それを観に来てもらってライブができるだけで、本当にやりがいもあるし、嬉しいんです。観る人がいればいるほど、しっかりしなくちゃと思いますし、それに、燃えてきますから。頑張れる理由をたくさんもらえる場やと思うんです、お客さんがいるライブ会場は。

▲＜京都大作戦2021～中止はもう勘弁してくだ祭 (マジで)～＞

──そして発表になりましたね。今年の＜京都大作戦2021＞。7月3日から二週に渡る合計4日間開催で調整していると。それについて言いたいことは、「とにかく実現してほしい」。去年行けなかったから、具合悪くなっちゃってね。

KOUICHI：どんだけ＜京都大作戦＞に依存してる身体になってんのやって（笑）。

──BARKSで毎回速レポしてるでしょ。その速レポのライターとして参加すると、身体のスイッチの入り方も変わるから。ライブ後の会場に、メンバーが残って、解体されていくステージとかいろいろ見届けているじゃないですか。そういう姿とかも、染みるものがある。

TAKUMA：去年できなくなって、もういい加減、＜京都大作戦＞が恋しくなってきましたからね。去年と今年はライブ自体も少なくなって、余計にね。今年はお任せください。できると思うんですけどね。やりてーな、今年は。

取材・文◎長谷川幸信












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