【速レポ】<京都大作戦2024>マキシマム ザ ホルモン、「今年はanoちゃんと一緒に翔んで騒いで遊びな祭!」

ポスト
no_ad_aritcle

どんだけひもじい思いをしていたんだ。次なるバンドの開演が迫る中、ざわ…ざ…ざわ…と増え続ける人の群れ。その全員が腹ペコである。前から後ろまで、丘の斜面づたいのあらゆる面も、どこからどこまでも腹ペコしかいない。飢えた餓鬼を前にSEが響けば、一斉に起こるハンドクラップと大歓声。それを全身で受けステージに現われたマキシマム ザ ホルモン。ナヲはメタルポーズをまず一発決め、マキシマムザ亮君は不敵な笑みを浮かべる。手つきで煽るのは上ちゃん。

◆ライブ写真

「轟け、京都大作戦!」──ダイスケはん

ダイスケはんの叫び声の直後だった。4人が一斉に歌い始めたのは「鬱くしき OP〜月の爆撃機〜」のイントロだ。鬱屈とした歌声を響かせ、バンドサウンドも決めたマキシマム ザ ホルモン。


「太陽が丘に告ぐ! オマエたちの全ての悲しみを解放せよ!!」──ダイスケはん

今度は腹ペコを覚醒させるような叫び声をダイスケはんが上げ、曲は「鬱くしき人々のうた」に突入。マスゲームのごとく一糸乱れぬ強烈なヘドバンでガン決まりの腹ペコだ。そのエネルギーは太陽が丘の最高気温も熱狂度数もたちまち更新させていく。極悪にしてハイテンションの音をまき散らすマキシマム ザ ホルモンだが、ダイスケはんは腹ペコの全員を受け止めるように腕を広げるような仕草も。こうなれば、腹ペコは安心して自分自身を解放していくのみ。続く「恋のアメリカ」でも、ダンスとカオスが酷暑の太陽が丘を激しく彩っていくばかりだ。


「生きてますかー? こんな状況で生きてるって実感するって、君たち、まじヤベーやつだな! 大作戦には様々な伝説があって、RIZEの伝説もそのひとつだと思う。でも伝説って見てるものじゃなくて、みんなで作り上げるものだと思う。作れる? この状況、この暑さで? でも、これだけ約束して。生きて帰ろう…だからといって守りに入ったぬるいライブをするつもりは、一切ございません! うちらは丘の上も殺しに掛かりますから。オマエら、死ぬ気で掛かってこい!」──ナヲ

ナヲの煽りと共に、全員で決めるのは合言葉の「三度の飯より飯が好き!」。ダイスケはんも「お互いにサバイバーじゃ! やるかやられるか、掛かってこい!」と煽りを食らわせ、新曲のひとつ「殺意vs殺意」へ突入した。

おそらく殺意を持って作ったのではないか。そう思うぐらいに展開に次ぐ展開の激しさで、曲についていくのは大変。しかし太陽が丘を埋めつくす腹ペコは、ガッチリと食らいつき、見事なほどの激ノリ。これにはメンバーのテンションも上がり続けるばかりだ。えげつない相乗効果が生まれた。


「ここには2万人のモノ好き、猛者が集まってると聞きました。京都大作戦には何回か出てるけど、2024年、今年のオマエらが一番エグいわ!」──ダイスケはん

そう絶賛するダイスケはん。京都大作戦の想い出をアップデートできることが嬉しいとも。しかし、そんな大事な瞬間、ステージから姿を消していたのは上ちゃんだった。ダイスケはんが「いたしかたないか…」と言いかけたとき、“しか”という言葉に反応したと思われるのが上ちゃん。彼はその言葉でDANGER x FUTOSHIに変身するのである。

そこでステージに出てきたのはDANGER x FUTOSHI。その編成でライブを続けようとしたのだが、京都大作戦はバックヤードの食べものもうまくて、ダイスケはんは「食べ過ぎて、つい、お腹がポコッと」なんてこぼれ話も。いや、待て。その“ポコ”という言葉に身体が反応してしまうのが、マキシマムザ亮君である。「ポコペン ポコペン・・・ ダーレガツツイタ・・・」(註:ドラゴンボールのピッコロ大魔王ネタ ※詳しくはホルモンYouTubeを参照)と声を発するマキシマムザ亮君。ピッコロ大魔王よろしく、口から卵が生まれるらしい。恥ずかしがってこの場で卵は生まなかったが、実はすでに生んでいたという。

「ライブの2時間前に生んだ卵がこちら」と大きな卵を持つのはダイスケはん。それを割ったらなにが生まれるのか? ダイスケはんが卵を割るためにステージに転がすと…、なんと煙と共に出てきたのはano。卵の殻がまだ頭についた状態の生まれたまんまのanoだ。



太陽が丘の腹ペコが発するのは、驚きとどよめきと喜びがいっしょくたになった変なゴーッという音。DANGER x FUTOSHI以上のデンジャーなゾーンに腹ペコは入ってしまったようだ。

「京都大作戦、今年はanoちゃんと一緒に翔んで騒いで遊びな祭!」──ダイスケはん

ダイスケはんの号令で新たな祭りの開催だ。

2024年2月をもって暖簾を下ろした、ホルモン2号店(コロナナモレモモ)を捕食したアレンジによる「チューチュー ラブリー ムニムニ ムラムラ プリンプリン ボロン ヌルル レロレロ feat. ano」では、anoはデスボイスを轟かせ、タオルも振り回し、ダイスケはんと津田製麺所の台に片足を掛けてヘドバン。ド変態な内容の歌をanoが歌っていうのが、これまた凄い。マキシマムザ亮君のニタニタは止まらない。ダイスケはんは「anoちゃんが観れるのは京都大作戦だけ!」と腹ペコの想いを代弁するように叫んだ。

曲が終わって、Mステのタモリさんばりにトークでも楽しもうとするダイスケはんだったが、anoはDANGER x FUTOSHIの帽子が「あっ、これかわいい」といって奪い取って、「バイバーイ!」とさっさとステージ袖へ。あまりの自由さにマキシマム ザ ホルモンのメンバーも笑ってしまうほど。




いや、そのフリーダムさこそロックでもある。ロック野郎の祭典でもある京都大作戦に、マキシマム ザ ホルモンが次に投下したのは「ロッキンポ殺し」。ハングリー魂がメラメラと燃え上がるばかりの太陽が丘だ。

そして共に恋の呪文“麺カタコッテリ!”を決めながら、ラストに炸裂するのは「恋のスペルマ」。コーラスの“スペルマ”を一緒に歌い叫べば、強い愛が太陽が丘を支配する。それを目にしてマキシマム ザ ホルモンは、愛情がにじみ出た爆音をこれでもかと浴びせ続ける。ひもじい思いでいっぱいだった腹ペコは、快楽のサークルモッシュやクラウドサーフを起こし、スペルマ!と至福の表情。


持ち時間わずか35分の中に詰め込むだけ詰め込むという、油ギトギトマシマシのラーメンを遥かに超える濃厚っぷりで、どんな腹ペコも大満足させたマキシマム ザ ホルモンである。

取材・文◎長谷川幸信
撮影◎浜野カズシ

セットリスト

1. 鬱くしきOP~月の爆撃機~/鬱くしき人々のうた
2. 恋のアメリカ
4. 殺意vs殺意
5. チューチュー ラブリー ムニムニ ムラムラ プリンプリン ボロン ヌルル レロレロ feat. ano
5. ロッキンポ殺し
6. 恋のスペルマ

■<京都大作戦2024 〜翔んで騒いで万々祭゛〜>


7⽉6⽇(⼟) 京都府⽴⼭城総合運動公園 太陽が丘特設野外ステージ
7⽉7⽇(⽇) 京都府⽴⼭城総合運動公園 太陽が丘特設野外ステージ
open9:30 / start11:00
〒611-0031 京都府宇治市広野町⼋軒屋⾕1

▼7⽉6⽇出演者 ※50⾳順
【源⽒ノ舞台】Ken Yokoyama / Saucy Dog / サンボマスター / 湘南乃⾵ / dustbox / 10-FEET / FOMARE / HEY-SMITH
【⽜若ノ舞台】炙りなタウン / GUMX / サバシスター / SIX LOUNGE / SHANK / Maki / RED SPIDER
▼7⽉7⽇出演者 ※50⾳順
【源⽒ノ舞台】ENTH / SUPER BEAVER / 10-FEET / 東京スカパラダイスオーケストラ / Dragon Ash / マキシマム ザ ホルモン / RIZE / ROTTENGRAFFTY
【⽜若ノ舞台】アルステイク / Age Factory / THE SKIPPERS / Fire EX. / プッシュプルポット / Paledusk / MAYSON's PARTY
※10-FEETは2⽇間とも出演

【鞍馬ノ間】EGOLA / ⼤阪籠球会 / TEAM ISHIKAWA / TEAM-S / TEAM NICK / TEAM HAPPY LUCKY FROM SOMECITY OSAKA / TEAM FUKUOKA / ちきゅう
京都ハンナリーズ (エキシビションマッチ)

▼チケット
・通常札:2⽇通し券 18,820 円(税込) / 1⽇券 9,410 円(税込)
・童札(わらべふだ):2⽇通し券 9,400 円(税込) / 1⽇券 4,700 円(税込)
※童札は、2024年7⽉時点で⼩学⽣(⽣年⽉⽇が2012年4⽉2⽇〜2018年4⽉1⽇)の⽅が申し込み可能。必ず⼤⼈の⽅(通常札・家族札購⼊者)と⼀緒にご来場ください。童札のみでの⼊場はできません。
(問)公演:サウンドクリエーター 06-6357-4400
(問)チケット:https://ticket.kyoto-daisakusen.kyoto/contact

この記事をポスト

この記事の関連情報