【速レポ】<京都大作戦2024>Dragon Ash、「俺たちにとってこんないい日はないわ」
こうした大きな会場や、暑さはあるが風がそよぐ開放的な屋外の空間にぴったりなアンセム「Entertain」でスタートしたDragon Ash。頭から、観客と高揚感のあるシンガロングを響かせて一体感を掴んでいくと、そこからは灼熱の祭りへと、スピードをあげる。
◆ライブ写真
BOTSによるDJとアグレッシヴな櫻井誠(Dr)のドラミング、観客のボルテージをグイグイと上げていくT$UYO$HI(B / The BONEZ、Pay money To my Pain)のベースとノイジーなhiroki(G)のギターで、ダイナミックに揺さぶっていく「Mix It Up」では Kj(Vo, G)もギターを持ち前のめりにプレイし、「頭ちぎれるくらい振り回せ!」とヘッドバングで盛り上げていく。いいテンションをさらに急上昇させる「ROCKET DIVE」を連投すると、太陽が丘一帯の気温もまた上がっていくようだった。
「やばい、やばい、やばい、夏がきた!」と、サンバの陽性のビートが無条件に観客の体を動かし、自由に飛び跳ねていく「For divers area」へと突入。「飲めや歌えや踊れや騒げ!」(Kj)と自身もジャンプし、また大きくヘッドバングしながらギターをプレイし、T$UYO$HI、hirokiもステージ前線で観客のボルテージをあげる。今年は猛暑日続きの<京都大作戦>となったが、灼熱の空にもぴったりで、観客も渾身のパワーで頭を振り、腕を高く掲げる。
一息入れるように「おはようございます、Dragon Ashです」と挨拶したKjは、「RIZE、おかえり!」と仲間の再始動を祝福する。Dragon Ash、RIZE、10-FEETはともに世代もデビューも近く、若き頃からこの20数年、移り変わりの激しいロックシーンで戦ってきた間柄でもある。「JESSEは週一回くらいで会ってるけど、RioもあっくんもKenKenも、最高のロックバンドしてたね。そしてこの場所を守り続けた10-FEETも、かっこいい。その10-FEETの3人の後ろにたとえばマネージャーのまさがいて、まさの後ろに何十人、何百人、何千人、何万人という関わる人がいて。京都大作戦のステージに1年間で乗れるのはロックバンドたかが30組ちょい、京都大作戦を生で見れるのはたかだか2万人ちょい。今日ここにいれることが叶ったんだ、好き勝手やって帰ろうや!」とKjは語る。
続いた曲は「百合の咲く場所で」。観客のシンガロングが、どんどんと大きくなっていく。櫻井は立ち上がって、エネルギッシュに跳ね回り、歌う観客に大きくスティックを振る。「Fantasista」では途中、JESSEが登場して前のめりにラップで盛り上げる。「そんなもんか、声上げろ」というJESSEの声は、RIZEでの熱演もあってか心なしか掠れている。さらに10-FEETも登場。盟友が加わったテンションで、サウンドもまた強靭さを増して観客の体を揺さぶっていった。Kjは舞台袖にいたKenKenに、「覚えてるだろ、歌ってくれよ」とマイクを託す。IKUZONEの療養中から長くDragon Ashでサポートベースを務めたKenKen。約5年ぶりに共にプレイした瞬間でもあった。「俺たちにとってこんないい日はないわ」とKjはエモーショナルに語る。
「最後に俺たちが今いちばん大切な曲をやって終わります、どうもありがとうございました」(Kj)と言って、「蹴散らせロックで!」と叫びスタートしたのは「New Era」。ずっしりと深みあるドラムがドラマティックなビートを奏でるなか、Kjは「君たちの踊り方で」と呼びかける。「愛とか恋とかじゃなくて、成功とか失敗とかじゃなくて、夢とか希望とかじゃなくて、俺がこの曲で言いたいのは、シンプルに、踊れー!」(Kj)とクライマックスを迎える。メンバーそれぞれの激情が晴れやかな高揚感を満たしていく、そんなライブとなった。ラストはステージ中央で、メンバーのみならずRIZEと共に手をつなぎ挨拶をした。これもまた、2024年<京都大作戦>のハイライトだろう。
文◎吉羽さおり
写真◎Yukihide"JON..."Takimoto
セットリスト
2. Mix It Up
3. ROCKET DIVE
4. For divers area
5. 百合の咲く場所で
6. Fantasista
7. New Era
■<京都大作戦2024 〜翔んで騒いで万々祭゛〜>
7⽉6⽇(⼟) 京都府⽴⼭城総合運動公園 太陽が丘特設野外ステージ
7⽉7⽇(⽇) 京都府⽴⼭城総合運動公園 太陽が丘特設野外ステージ
open9:30 / start11:00
〒611-0031 京都府宇治市広野町⼋軒屋⾕1
▼7⽉6⽇出演者 ※50⾳順
【源⽒ノ舞台】Ken Yokoyama / Saucy Dog / サンボマスター / 湘南乃⾵ / dustbox / 10-FEET / FOMARE / HEY-SMITH
【⽜若ノ舞台】炙りなタウン / GUMX / サバシスター / SIX LOUNGE / SHANK / Maki / RED SPIDER
▼7⽉7⽇出演者 ※50⾳順
【源⽒ノ舞台】ENTH / SUPER BEAVER / 10-FEET / 東京スカパラダイスオーケストラ / Dragon Ash / マキシマム ザ ホルモン / RIZE / ROTTENGRAFFTY
【⽜若ノ舞台】アルステイク / Age Factory / THE SKIPPERS / Fire EX. / プッシュプルポット / Paledusk / MAYSON's PARTY
※10-FEETは2⽇間とも出演
【鞍馬ノ間】EGOLA / ⼤阪籠球会 / TEAM ISHIKAWA / TEAM-S / TEAM NICK / TEAM HAPPY LUCKY FROM SOMECITY OSAKA / TEAM FUKUOKA / ちきゅう
京都ハンナリーズ (エキシビションマッチ)
▼チケット
・通常札:2⽇通し券 18,820 円(税込) / 1⽇券 9,410 円(税込)
・童札(わらべふだ):2⽇通し券 9,400 円(税込) / 1⽇券 4,700 円(税込)
※童札は、2024年7⽉時点で⼩学⽣(⽣年⽉⽇が2012年4⽉2⽇〜2018年4⽉1⽇)の⽅が申し込み可能。必ず⼤⼈の⽅(通常札・家族札購⼊者)と⼀緒にご来場ください。童札のみでの⼊場はできません。
(問)公演:サウンドクリエーター 06-6357-4400
(問)チケット:https://ticket.kyoto-daisakusen.kyoto/contact
この記事の関連情報
10-FEET、バンド史上屋内最大規模のライブ映像作品を12月発売決定。全31曲・約2時間半のライブ+ドキュメンタリー映像も
Dragon Ash x The BONEZ、スプリットツアーの追加公演の開催が決定
<REDLINE>、SiMのMAHを中心とした一大プロジェクト“REDLINE DREAM BAND”始動
The BONEZ×Dragon Ash、最強のマッチアップによる初の対バン全国ツアー開幕
Dragon Ash x The BONEZ、未発表コラボ曲を含む限定CDシングル「Straight Up e. p.」の発売が決定
Dragon Ash、新曲「Straight Up feat. JESSE」が映画『十一人の賊軍』のキャンペーンソングに決定
【舞台裏インタビュー】<山人音楽祭2024>10-FEET、「ジャンルの壁や境界がない」
Dragon Ash、JESSEと最強タッグのコラボシングル「Straight Up feat. JESSE」を配信リリース
【ライブレポート】フェスの改革と変化。音楽フェス文化を次世代へつなぐ<フジロック>の現在地