トニー・アイオミ、「パラノイド」のギター・ソロ「最初は酷いって思った」
トニー・アイオミが、英国の音楽誌『Kerrang!』で、今年リリース50周年を迎えたブラック・サバスのセカンド・アルバム『Paranoid』(1970年)を振り返った。
タイトル・ソングの「Paranoid」は、アルバム全体の演奏時間が短すぎるとの理由で急きょ作られたものだったが、リード・シングルで、全英4位をマークするブラック・サバス最初のヒット曲となった。しかし、アイオミは当初、プロデューサーのロジャー・ベインが加えたエフェクトが好きではなかったという。
ベインは「Iron Man」のイントロでオジー・オズボーンのヴォーカルにリング・モジュレーターを使用。アイオミは「ロジャーはさらに“Paranoid”でもそれを使ったんだ」と話し、「最初、僕は“これは何だ? このサウンドは酷い!”って言ったんだよ。でも、彼らは先に進め、ソロとしてアルバムに収録されることになった。いまは慣れた」と、肩をすくめたという。
また、その半年ほど前にデビュー・アルバム『Black Sabbath』をリリースしたばかりだった当時は、アイオミだけでなく、メンバーの意見を押し通すことは難しく、アルバム・タイトルが、彼らが希望していた『War Pigs』から『Paranoid』に変更されたことに「僕らはかなり怒ってた」と話した。
ベーシストのギーザー・バトラーは以前、タイトル・ソングの「Paranoid」は、「僕らには3分のつなぎが必要だったんだ。トニーがリフを思いつき、僕が素早く歌詞をつけ、オジーがそれを読み上げ、歌ってた」と『Guitar World』のインタビューで話していた。
1970年10月、チャート・イン後3週目で全英1位を獲得した『Paranoid』は、10月28日、50周年記念デラックス・エディション(日本盤)がリリースされる。
Ako Suzuki