【インタビュー】新浜レオン、ビーイング初の演歌歌謡シンガーの2ndシングルに著名作家陣参加も「夢のようなレコーディング風景でした」

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■歌っても歌っても答えがない世界
■だからこそ無限の可能性がある

──レオンさんの意志の強さと覚悟が伝わったんですね。グランプリ受賞の翌々年にはメジャーデビューを果たすことになるわけですが、大学4年生の頃にどんな活動を?

新浜:大学のみんなが就職活動している中、僕はひたすら音楽レーベル各社にデモテープを送る日々でしたね。でもやっぱり甘くはなくて、正直いい反応がなかった。でも、ご縁あってビーイングにデモテープを持参することができて。

──ビーイングから演歌歌謡曲の歌手がデビューするということ自体、驚きでしたが、よくオーディションを通過しましたね。

新浜:何より僕がビックリしましたよ(笑)。“演歌歌謡歌手がまったくいないビーイングで……えぇーっ!?”って。まずデモテープを聴いてもらったのが大学4年の6月で、翌月にテスト撮影を行なってみようということになったんです。でも、僕はずっと野球をやっていたので、色は黒いし、体はガッチリしているし、髪も短かったんですよ。だから撮影に向けて、髪を少し伸ばして、日焼けも抑えて、何より減量して、イメージチェンジしたんです。

▲新浜レオン 画像ページ【2】へ (※画像4点)

──2週間で10キロぐらい減量したと聞いてますが、かなりムチャしましたよね(笑)。

新浜:歌手になりたいという意志をまず形として見せることができればと思って、とにかく痩せようと。“デビューという夢のためなら”という気持ちでガムシャラに飲まず食わずの2週間を過ごし、10キロ痩せてテスト撮影に挑んだんです。そこは野球で培った根性で(笑)。

──アスリートというか、漫画で見るボクサーのように過激な減量の仕方です(笑)。

新浜:でも、今振り返ってみても苦ではなかったんです。野球の練習に比べればなんてことない。何でもやれるっていう気持ちでした。だから、全力で野球に取り組んでいた日々が、大きな力になっていると思うんです。デビューにあたっては、野球よりも歌の基礎を小さい頃から勉強してきたほうがよかったのかなと思ったこともありましたけど、体力や礼儀、気持ちの持ち方を育んでくれたのは、やはり野球なんです。

▲新浜レオン 画像ページ【2】へ (※画像4点)

──そして令和元年初日、シングル「離さない 離さない」でメジャーデビューを果たしたわけですが、それまではいろんな歌手の楽曲をカバーしてきたと思うんです。デビュー曲となる自身のオリジナル楽曲を初めて聴いたときはどんな印象でしたか?

新浜:まずデモテープを聴いたとき、“これが自分の曲になる!”ってことに感動したというか、本当に経験したことのない感覚でしたね。それに、レコーディングではミュージシャンの方々が一斉に音を出したんですけど、そのときも鳥肌が立って。本当、鳥になるかと思いました。

──……え、鳥肌の立ち方がハンパなくて、人間から鳥になってしまったということ? 鳥が大空へ羽ばたいていくような気持ちの話ではなくて?

新浜:はい。全身鳥肌で、“あ、鳥みたいだ!”と(笑)。

──ははははは。では、初のレコーディングにはどんな準備をして臨みましたか?

新浜:まずは詞を繰り返し読んで、世界観を自分の中でしっかりと作ったんです。そして、いろんな歌い方を試しながら、ひたすら何度も何度も歌ってからレコーディングに挑みました。でもね、歌い過ぎて声がかれてしまったので、スタッフさんに怒られました(苦笑)。

──ははは。アスリート根性で、がんばり過ぎてしまったと。

新浜:そうなんです(笑)。でも、そこまですることでみえたものもあったといいますか。曲を自分のものにするという部分では、歌っても歌っても、答えがない世界なんじゃないかなと気づくこともできたんです。たとえば、皆さんの前で日々歌わせていただいていますが、その日の環境や観てくださる方々の反応など、条件が変わると、同じ曲でも違う風に響くという発見もあって。歌って、本当に無限の可能性があるということを改めて実感しています。

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──令和元年初日のメジャーデビューから、ずっと精力的な活動を行ってきたと思うんです。ところが現在、コロナ感染症拡大防止のために自粛生活を送らざるを得ない状況になって。でも、レオンさんはオフィシャルYouTubeチャンネルでカバー曲を発信するなど、音楽活動を継続してファンのみなさんに元気を与え続けてくれています。まず緊急事態宣言が出たときはどんな気持ちで日々を過ごしていました?

新浜:活動が止まってしまい、最初は頭に不安しかよぎらないような辛い時間が流れていたんです。そんな中、SNSを通じて応援してくださる皆さんから“デビュー曲を何回も聴いてるよ”とか、“レオン君の歌で元気をもらっているよ”という声をいただいて。みなさんに励ましていただいたというか。“僕が下を向いてちゃいけないんだ”って思えたんですね。だからまずは、規則正しい生活をするところから始めて、歌の基礎となる腹式呼吸を見直したり、自宅でできるトレーニングを始めたり。それこそ、アスリート魂でピンチをチャンスに変えていこうと。緊急事態宣言が明けたとき、トレーニングをしていたのとしていないのとでは、大きな差が出ると思ったんです。

──継続こそ力なりは歌も一緒だと?

新浜:そうです。自粛中を準備期間だったり基礎作りの時間にしようと。ですから、ありがたい時間に変えることができたなって思います。もちろん大変な時期ではありましたけれど。

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