【インタビュー】新浜レオン、木梨憲武プロデュース「全てあげよう」が物語る様々なフィールドから愛される理由「やっぱり、秀樹さん愛です」

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新浜レオンが本日9月11日、6thシングル「全てあげよう」追撃盤をリリースした。木梨憲武プロデュース、所ジョージ作詞作曲による表題曲は、情熱的かつセクシーなナンバーだ。“帰ってきた!スター系歌謡ロック!!”という木梨憲武命名による新浜レオンのキャッチフレーズどおり、西城秀樹をリスペクトする新浜レオンと木梨憲武ならではの昭和のロック歌謡オマージュによる仕上がりが心も身体もしびれさせる。

◆新浜レオン 動画 / 画像

2019年のデビューから6年目を迎えた新浜レオンは、コロナ禍も活動を止めることなく走り続けてきた。音楽活動はもとより、俳優デビューやテレビのバラエティー番組出演、野球経験を活かしての始球式や国歌独唱など、才能が開花し続けて際限ない。それら広がる活動での大きな出会いが、TBSラジオ『土曜朝6時 木梨の会。』、U-NEXT『木梨の貝。』であり、そこで得たものがシングル「全てあげよう」に濃縮還元されたようだ。3月27日の同シングルリリースに続く形で発売される今回の追撃盤も内容盛りだくさん。

約3年ぶりとなるBARKSインタビューでは、ここ数年の活動を振り返りつつ、木梨憲武の圧倒的なプロデューサー手腕、カップリング含めて10曲以上を作曲したというコンポーザー所ジョージの凄味ほか、B'zの松本孝弘とのコラボ、9月21日に成田国際文化会館で開催される<新浜レオンファーストコンサートツアー ~全てあげよう~>に至るまで、じっくりと話を訊いた。木梨憲武や松本孝弘といったトップスターとの親密な交流は、新浜レオンが持つ誠実さや高い歌唱力に裏付けられたものであることがわかるロングインタビューとなった。


   ◆   ◆   ◆

■本当に愛してるからこそ木梨さんにも
■それが伝わったんだと思います


──2021年5月以来のBARKSインタビューになりますが、レオンさんにとってこの3年間は、多方面で大きな躍進を遂げた期間でした。ご自身はどう振り返りますか?

新浜:デビューして丸5年が経ちますが、この3年の間にはコロナによる厳しい時期の影響は大きかったですね。お客さんと会うこともできない。配信やインターネットサイン会の開催など、BARKSさんにもそういう中で取材をしていただいたこともあると思います。

──みんなが苦しいなかで、レオンさんはそれでも前向きな活動をしていました。そして今、世の中が通常の活動を取り戻しています。

新浜:はい。歌手としてはもちろん、野球の始球式(2021.5.18@楽天生命パーク宮城:楽天×日本ハム戦/2023.7.9@甲子園:阪神×ヤクルト戦)や国歌独唱(2024.7.9@京セラドーム大阪:オリックス・バファローズ試合前セレモニー)を務めたり。

──いつか叶えたいとおっしゃっていた始球式など野球に関することに加え、テレビ出演も増加しています。

新浜:NHKの『うたコン』や『のど自慢』をはじめ、『サンジャポ』『ダウンタウンDX』『踊る!さんま御殿!!』といったトークバラエティ番組に出演させていただいたり。活動の幅が広がった3年間だったのかなと振り返って思います。ただ、行き着くところは“歌”であり、“新浜レオンという名前を知ってもらうため”と思って、活動をさせていただいてます。


──デビュー時には想像しなかった出来事もありましたか?

新浜:いつか俳優やアニメに関わる仕事もしてみたいと思っていましたが、これほど早いタイミングで、それが実現するとは思ってもみませんでした。特に俳優は、BS-TBSの歌番組に何度も出演させていただいた中で、スタッフさんから「TBSで野球がテーマのドラマを企画しているんだけど」という話をお聞きして、「僕たちは何のバックアップもできないけど、オーディションに参加してみない?」とお声がけをいただいたんです。それも、本格的な野球経験者を集めたドラマにしたいということで。僕は千葉英和高等学校の野球部でキャプテンもキャッチャーも務めていたので、その経験を活かせるなと思い、オーディションに参加しました。

──それが日曜劇場『下剋上球児』ですね。

新浜:結果的にはレギュラーメンバーになれなかったものの、「野球をプレイする姿が非常に素晴らしかったので、生徒役ではなく、ほかのポジションで出演してほしい」というありがたいオファーをいただきまして。バッティングセンターの店員役で出演させていただけることになりました。これが俳優デビューでしたね。鈴木亮平さんや黒木華さん、井川遥さん等との共演から、多くの貴重な経験をさせていただきました。実は、そのオーディションから追いかけてくださっていたU-NEXTのドキュメンタリー番組をきっかけに、とんねるずの木梨憲武さんのU-NEXT『木梨の貝。』(木梨憲武の芸能活動や日常に密着するバラエティ番組)のチームと繋がって、TBSラジオ『木梨の会。』にゲスト出演させていただいたんです。

──BS-TBSの歌番組、ドラマ『下剋上球児』、『木梨の会。』がトントン拍子に繋がっていったわけですね。

新浜:そうです。最初は『下剋上球児』のプロモーションということで、2023年12月の第1週目土曜日に出演が決まりまして。木梨さんと初めて会えるのを嬉しく思いながら、これまでリリースしたCDを持って楽屋へご挨拶に行ったところ、「レオン君のことは知ってるよ。BS放送の演歌・歌謡曲の番組は欠かさず観てるから」と。木梨さんは成美さんとご自宅で、演歌・歌謡曲の番組を中心に過ごされているそうなんです。「西城秀樹さんのカバーをしてるよね。秀樹愛が深いよね」と言ってくださって。そのうえで「でも、俺の「ギャランドゥ」のほうが上手いよ」と(笑)。

──あははは。

新浜:その日は、僕の他にも、所ジョージさんやSnow Manの向井康二さん、モグライダーの芝大輔さん、満島真之介さんもゲスト出演されていて。有名な方々ばかりですから、“自分の話ができる隙がないかもしれないな”と思って緊張していたら、木梨さんから「新浜レオン君は演歌・歌謡曲の歌手で、秀樹さんをとにかくリスペクトしています」とご紹介していただきまして、秀樹さんへの熱い思いを語る機会をいただけたんです。そうしたら、木梨さんからのご提案で、「これだけ秀樹さんを愛してるんだから、所さん、秀樹さん風の曲をレオン君に作ってよ」っていう流れになり。


──それが今年3月にリリースされた6th「全てあげよう」に繋がるわけですか?

新浜:はい。ただそのときは、“すごく嬉しい話だな”と思いつつも、ラジオトークの中だけのリップサービスだろうなと思っていたら、その2日後ですよ。木梨さんから直接電話が掛かってきまして、その第一声が「曲が出来たから。今、絶賛レコーディング中なんだよ」と。

──えっ!? 2日後に、しかもレコーディングまで進んでいたんですか? 木梨さんにはBARKSインタビューでも語っていただいたことがありますが、レコード会社の段取りとかを超越して、ご自身が直電でブッキングも進行していくそうですね。瞬発力とか発想力とか行動力がすごい。

新浜:そうなんです(笑)。「あまりにもいい曲だから、とりあえず俺、歌っとくわ」っていう電話だったんです。「俺が仮歌入れて音源を送るから、それを聴いて歌を覚えて」って。その後すぐに音源が到着して聴いたら、もう完全に秀樹さんだったんです。僕の大好きな'70年代から'80年代初期の秀樹さんのあらゆる曲のテイストが詰まっていて、“最高! ”って思いましたね。所さんは、木梨さんから発注を受けて、改めて秀樹さんの曲や映像をたくさん聴いたり観たりして曲を作られたそうです。楽曲「ジャガー」とか「ちぎれた愛」に入っているような秀樹さんぽいセリフもあって、秀樹さん愛に溢れる曲だなと思いました。

──アーティストは先々までスケジュールが決まっていることが多いと思うんですが、12月頭のラジオ出演をきっかけに、演者主導で翌年3月に音源リリースというスピード感もあり得るんですね。

新浜:僕も信じられないです。今おっしゃった通り、次の新曲についてミーティングを重ねていたところだったんです。実は昨年、アニメ『名探偵コナン 犯人の犯沢さん』のオープニング主題歌「捕まえて、今夜。」で紅白歌合戦出演を目指していたんですが、結果、選ばれず。この悔しさをどう晴らすか、来年にどう繋げるかと考えている最中だったから。“こんなことが起きるのか…”と本当に思いました。



──素晴らしい出会いの数々が連鎖していった結果ですね。

新浜:ひとつこぼれ話がありまして。2024年は「全てあげよう」に賭けたいからすぐにレコーディングしようと思っていたところ、木梨さんがその翌週のラジオ『木梨の会。』で木梨さん歌唱バージョンの「全てあげよう」を流しちゃったんですよ(笑)。

──ははははは! BARKSの木梨さんアルバムインタビューでも、木梨さん用に氣志團の綾小路 翔さんが作った未発表デモ音源をラジオ『木梨の会。』で木梨さんが勝手に流しちゃったという爆笑話がありました(笑)。「全てあげよう」のレコーディングもあっという間だったんでしょうか。

新浜:僕は、木梨さんの歌唱バージョンからキーを半音上げてレコーディングしたんですね。そうしたら木梨さんが「悔しいから俺も半音上げて歌う」っていうやり取りもありつつ(笑)、1月にはほぼ音源が完成していましたから、すごいスピード感でした。それも俳優デビューしたことで動き出した歯車で。その結果生み出されたものが、「全てあげよう」なんです。

──木梨さんからは、レオンさんの印象やどんなところが気に入ったのか聞いていますか?

新浜:木梨さんは「『木梨の会。』に毎週来い」って言ってくださって。たった一回のゲスト出演をきっかけに…信じられないですね。「レオンは何に対しても全力なのがいいから、そのまま行け」とおっしゃっていただけました。あとはやっぱり、秀樹さん愛ですよね。木梨さんにとって秀樹さんは、すごくお世話になった恩人なんだそうです。U-NEXT『木梨の貝。』の中で、木梨さんがおっしゃってたシーンがあって。それが「今、28歳のレオンが秀樹さんをリスペクトして、秀樹さんのカバーを歌い継いで。俺が応援するほかないっしょ。秀樹さんが生きていたら、今の俺と同じことをレオンにしてるよ」と言ってくださってたんですね。その言葉に感動して、言葉を失っていたんですけど…なぜか「俺が秀樹なんだよ。ヒデキナシなんだよ!」って言い始めまして(笑)。

──あははは。「全てあげよう」という楽曲タイトルに、より深い意味を感じるようなエピソードです。

新浜:僕がもし、生半可な気持ちで秀樹さんのことを好きだとか、ほかの誰かに言われてカバーしていたのだとしたら、こういう展開にはならなかったかなと思うんです。本当に愛してるからこそ、木梨さんにも、それが伝わったんだと思います。

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