【インタビュー】all at once、亀田誠治アレンジによるデビュー曲完成「まっすぐ歌って、気づいたら6分17秒経っていた」
■キスに最適な身長差が12cm
■という理論があったんです
──「Take mo' Chance」のようなキレのいいダンスチューンは、リズムが大事。
ITSUKI:それが一番うまいのは、マイケル・ジャクソンさんだと思います。あそこまで歌って踊って、タテの軸が絶対にぶれない。“そこで入るか!”みたいな驚きも、マイケル・ジャクソンさんは多いです。めちゃめちゃ難しいことをやってるなと思いますし、“KING of POP”と呼ばれるゆえんはそこなのかな?と思います。ブルーノ・マーズさんは、それをかみ砕いて、ポピュラーにして、自分たちにもわかりやすいようにしてくれてるなと思います。
──そうやって作り上げた曲が、テレビで流れた時の感想は?
NARITO:最初は、“夢かな?”と思いました(笑)。でもテロップに“all at once”と出た時、実感が湧きました。うれしかったですね。
ITSUKI:僕たちのことを知らない人にも聴いてもらう、最初の曲だったので。「いい」と言ってくださる方もたくさんいましたし、親族も含めて「見たよ」と言ってくださる方もいて、本当にうれしかったです。
▲NARITO |
ITSUKI:デビュー曲は僕らの名刺代わりになるものなので、何がいいんだろう?とすごく迷っていたんですよ。それこそファンクっぽいのがいいんじゃないか?とか、アップテンポがいいんじゃないか?とか、ミディアムをやってみるのもいいんじゃないか?とか、いろんな楽曲を、一通り全部レコーディングして。その結果、自分たちの武器であるまっすぐさ、純粋さのある声を一番表現するためには、バラードだということになり、チーム全員でスタジオに入って。最初はハナウタから、それにコードを付けて、仮歌詞をつけて、できたものを亀田さんに送って、アレンジしていただきました。
──亀田誠治アレンジの経緯は?
ITSUKI:自分たちの純粋さをうまく表現してくださるプロデューサーさんを探していて。きっと難しいだろうなと思いながら、亀田さんに頼んでみたら、OKをいただいたので、驚いたことを覚えています。
──ここに亀田さんのコメントがあって、「最近聴いたことがないくらいの王道感ある」という言葉を使って、all at onceを高く評価していて。
ITSUKI:すごくうれしいです。僕たちにとっては、テレビで見ている方という印象しかないので、初めてお会いする時はものすごく緊張したんですけど、「本当にいい声だね」と言ってくださいましたし、ストリングスのレコーディングにも呼んでいただいて、その時も「のびのび自由に歌ってね」と言ってくださって、本当に優しい方でした。すごく気さくに話していただいたんですけど、いかんせん、ずっと緊張していたので、ほとんど何も覚えていないです(笑)。
──NARITOさん、この曲についての思いは?
NARITO:「12cm」という楽曲は、“男女の距離感”というのが主軸のテーマなんですけど、タイトルにはけっこう悩みました。最初は10cm、15cmというアイデアが出たんですけど、ちょっと固い感じがするかな?ということになって。「12cm」はどうだろう?と、作詞家の矢作綾加さんがおっしゃってくださって、絶妙な感じでいいんじゃない?ということになりました。あとからスタッフさんが調べてくださって、そしたら“キスに最適な身長差が12cm”だという理論があったんですよ。
──そう言われてるらしいですね。男女の身長差が12cm。
ITSUKI:仮タイトルをつけたあとで気づいたんです。それで「これしかない」ということになって、「12cm」というタイトルになりました。一応共作で、僕たちの名前も入れてくださっているんですけど、僕たちが直接書いたというわけではなくて、歌いやすいように「ここはこの言葉にしたほうが発声しやすい」とか、そういうふうに参加させていただいています。矢作さんが大枠で歌詞を書いてくださって、素敵なラブソングができたなと思います。
ITSUKI:歌詞の一番では、“友達の関係を壊したくない”という心境が描かれていて、二番ではこのままじゃダメだと踏ん切りをつけようとして、“このままの僕じゃ叶わない”と歌ってるんですけど。
──ああそうか。一番から二番へ、ちゃんとストーリーがある。
ITSUKI:そうなんです。そして二番のサビで一気に距離を詰めていって、最後の大サビの時にゼロcmになる…というストーリーになっています。ストーリーの展開に合わせて、だんだん盛り上がっていくストリングスにシンクロして歌わなければいけないので、そこが一番苦労したところですね。でも純粋にまっすぐに歌わないと、伝わるものも伝わらないと思うので、余計なことをしないで、自分たちにできることをやろうと思いました。
──という、6分17秒のロマンチックなストーリー。
ITSUKI:まっすぐ歌って、気づいたら6分17秒経っていた、という楽曲だと思います。
──音域で言うと、どっちが上でしたっけ。
ITSUKI:僕のほうが出ますね。でも地声のハイトーンはNARITOのほうが出るので、楽曲の中でいろんな使い分けをしてます。
NARITO:ITSUKIの声は、ローからハイまでレンジがすごく広くて、声の鳴りがすごいです。温かみのある、深い声が出せる。僕がけっこう芯のあるまっすぐな声で、それを包んでくれる柔らかさをITSUKIは持っているので、そこが好きですし、尊敬している部分ですね。
ITSUKI:NARITOは、汚れてないというか、純粋な、透き通るような声が武器だなと思っていて、その純粋な声に僕の声を重ねて、厚みを出して行くのが僕たちのスタイルだと感じているので。純粋な声が、NARITOのいいところだなと思います。
◆インタビュー【3】へ
◆インタビュー【1】へ戻る
この記事の関連情報
all at once、女性目線の恋模様を描いた2曲を連続リリース決定。FIVE NEW OLDと初タッグも
all at once、ひらかたパーク<七夕ランタンフェス>公式アンバサダーに就任
【レポート】<『名探偵コナン』主題歌担当アーティスト合同イベント2024>、SARD UNDERGROUND、宮川愛李、all at once、今夜、あの街からが名曲生披露
TVアニメ『名探偵コナン』主題歌担当アーティスト合同イベントに、SARD UNDERGROUND、宮川愛李など4組
【レポート】all at once × 大野雄大(from Da-iCE) ×『名探偵コナン』、コラボステージが実現
【レポート】all at onceと大野雄大(from Da-iCE)、コラボ楽曲をライブ初披露
【インタビュー】all at onceの“オハコうた”は?
all at once、『名探偵コナン』エンディング曲のフィーチャリングは大野雄大(from Da-iCE)「お兄ちゃんのようなとても優しい人です」
all at once、『名探偵コナン』新エンディング曲を担当+フィーチャリングアーティストとのシルエット公開