【インタビュー】Eins:Vier、30周年記念リユニオンを語る「新曲が生まれたことで転がり始めた」
■Eins:Vierという色を踏まえつつ
■2020年の形で新曲を出せたら
──自分たちで企画や運営も考えた初のイベントということもあり、<KATHARSIS>には深い思い入れも?
Luna:そうですね。
Hirofumi:ツアー以外に自分たちで率先して考えたライブって、その<KATHARSIS>だけだったから。2020年の結成30周年をお祭りと考えたときに、“普通にワンマンやります”とか“音源出します”だけじゃなく、プラスαがないかなと思ったら、Lunaが言ったのかな。「主催イベント<KATHARSIS>をやろうか?」って。
Luna:最初は「大阪でもやりたいね」って言っていたんだけど、スケジュールの関係で、新宿LOFT 3DAYSになりましたけど。
──ワンマンライブではなく、バンド仲間をいろいろ招いてやりたいという考えも最初からですか?
Luna:ワンマンは、実は別で考えていたりもして。30周年の第一弾が<Eins:Vier PRESENTS “KATHARSIS 2020”>です。第四弾ぐらいまで、いろいろ考えていますよ(笑)。
▲Yoshitsugu (G)
──いろいろな企みが(笑)。その前に<Eins:Vier PRESENTS “KATHARSIS 2020”>なんですが、3DAYSあります。Eins:Vierは各日で違う内容やテーマなどでステージに立つんですか?
Luna:そうですね。サブタイトルが各日に付いていて、それは僕らの曲名から付けたものなんですが、ほぼ毎日別メニューでやります。3日間トータルで30曲ぐらい。重なる曲も幾つかありますけど、基本的には各日ごとに違った曲をやろうと意気込んでいます。サブタイトルを見たらファンの子は分かると思うんですけど、だいたいライブのオープニングでやっていた曲なんです。それぞれの日は、サブタイトルになった曲がオープニングになるんやろうな?とイメージできると思うんですけど、その曲からの流れでいい感じでライブを作りたいなと考えています。
──当時の時代性みたいなものもフィードバックさせるんですか?
Luna:初期とか中期といった分け方はしないと思います。インディーズの頃の曲も、デビューしてからの曲も、いろいろごった煮になると思うんですけど。どうなん?
Hirofumi:というか、ライブ内容に関してはまだ準備段階で(笑)。
Luna:その前に、大きなやつを形にしないといけないので。
──それが次の企みですか?
Luna:企み第二弾(笑)。2018年にセルフカバー・アルバム『Searching Red Light』をリリースしたわけなんですけど、今回も30周年をやるにあたって、「何か作品がほしいよな」って話になって。まさか、再び他の曲のセルフカバーをするわけにもいかないし、重い腰を必死に上げて新曲を作り始めまして。去年の終わりぐらいから曲を持ち寄って作業を始めていたんです。そのプリプロやレコーディングが、まもなく始まるんです。それを一段落させて、新宿LOFTのことを考えるという。そしてまた、そのレコーディングの続きをやる流れになっているんですよ。
▲Eins:Vier
──最新のEins:Vierを形にするのが新曲ですよね。どんなイメージでソングライティングや作詞に向かったんですか?
Yoshitsugu:僕はけっこうやりたくなかったんですけど(笑)。とりあえずチャレンジはしてみようと思って進めている段階で。特別に新しいをことをやろうとは思わないし、Eins:Vierという色はすでにあるから、それを踏まえつつ、2020年の形で出せたらいいのかなってイメージです。
Luna:今のYoshitsuguの発言で思い出したんですけど、ぶっちゃけ、僕も新曲はやりたくなかったんですよ(笑)。2018年のセルフカバーは、昔、みんなで作った曲が土台にあるからよかったんです。でも、解散して10数年も経っていて、メンバーそれぞれの道を行ってて、それぞれが今やっている音楽も互いに離れたところに行ったりしているから、それを無理やり軌道修正して作っても、いいものは生まれないだろうし、意味もないだろうし、やりがいもないんちゃうかって。最初はそう思っていたぐらいだったんです。
──その気持ちが変化した?
Luna:「一度チャレンジしてみよう」となったとき、何か曲の大元になるネタがいるじゃないですか。それを無理やり考えて、みんなでスタジオに入って。1回目のスタジオは、ぶっちゃけ、あまりピンと来なかった。ところがHirofumiは、「初期衝動の勢いがあるよ」とずっと言ってて。2回目にスタジオに入ったとき、自分でも“これは来たか”と。“これなら作品として残してもいいかな”と思えたんです。そのときは各自がネタを持ち寄って、みんなで合わせながら作ったんですよ。“だったら別のやり方をしてみようか”って、Yoshitsugu宅で作業しながら形にするというスタイルでも数曲作って。
Hirofumi:最初は僕も、できひんやろと思ってたんですよ(笑)。曲を作る二人がやる気ないし、無理やろって(爆笑)。でも、2020年の動きを考えたとき、もし自分たちに自信を持てる新曲ができたうえで、30周年をみんなと祝えたら、これほど素敵な話はないじゃないですか。そういう気持ちにはなったんですよ、全員。それでとりあえずチャレンジしてみようと。ダメやったら出さなきゃいいだけだし、必死に無理やり出すのはやめにしようと。で、とりあえずやってみたら、“30周年に向かう気持ちはすごく形になっていってる”と思ったし、それに俺は歌っていて楽しかった。絶対にイケるんちゃうかって、一発目のリハから思えたんです。それに不思議なもので、何年離れていても、新曲をやってみるとEins:Vierになるんです。なおかつ、メンバーそれぞれ成長もしているし。当時の俺らにはない部分もあって、いい部分もプラスされている。
──“せ〜の!”で音を出しても、やっぱり完成度は高いですか?
Hirofumi:高い高い、俺以外は(笑)。でも、この曲はイケるというイメージがあれば、歌もイケるんですよ。それを感じなかったら、どんだけ演奏がうまくても、“やめておこうか”ってなっていたと思う(笑)。一発目のリハから感じてましたね、うまいだけじゃない、何かがあると。
Luna:でも、新曲は少数精鋭ですよ。ひとつひとつの曲を大事にしている。インディーズ時代もそんな感じやったんです。作らない時期は、年間で2〜3曲しか作らなかったし。その代わり、1曲1曲に時間も思い入れも込めて形にしていってました。それに近いスタンスですね。
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