【インタビュー】日髙のり子(バナナフリッターズ)×矢内景子、『たべごろ!スーパーモンキーボール』主題歌に「すぐ“歌いたい!”って(笑)」
▲(写真左から)日髙のり子、矢内景子
10月31日にセガゲームスから発売されるゲームソフト『たべごろ!スーパーモンキーボール』。『龍が如く』シリーズなどでおなじみのゲームクリエイター名越稔洋がプロデューサーを手掛ける、おサルを操作してゴールを目指すゲーム『モンキーボール』シリーズの最新作である。このゲームのテーマソング「恋するバナナーナ」を歌うのは、声優の山寺宏一、日髙のり子、関俊彦によるユニット“バナナフリッターズ”だ。
「恋するバナナーナ」は11月1日【111=バナナ3本の日】より各種音楽配信サイトで楽曲の配信が開始される。
今回は、バナナフリッターズの日髙のり子と、「恋するバナナーナ」の作詞作曲を担当したSHADOW OF LAFFANDORの矢内景子に話を聞いた。
◆ ◆ ◆
──「恋するバナナーナ」、ゲームにぴったりのポップな楽曲ですね!
日髙:そうなんです! 今までのバナフリ(※“バナナフリッターズ”の略称)にはなかったジャンルの曲を矢内さんに書き下ろしていただきました!
矢内:日髙さんをはじめ、バナフリの皆さんにすばらしく歌いあげていただいて、感無量です!
──「恋するバナナーナ」をバナナフリッターズのお三方が歌うことになった経緯を教えてください。
矢内:実は、はじめに楽曲制作のご相談をいただいた時点では、まだバナナフリッターズさんが歌ってくださることが完全に確定していたわけではなかったんです。事務所の方から「もしかしたら歌ってくださるかも……」というお話は聞いていて、それならもう思いっきりバナナフリッターズさんにしか歌えない曲を書いて、絶対歌っていただこうって思って!
日髙:その楽曲がもうすごくかわいくて、メンバー3人ともすぐ「歌いたい!」ってなって(笑)。二つ返事で引き受けさせていただきました!
矢内:ありがとうございます! 日髙さんと言えば、私にとっては『となりのトトロ』のサツキ。「メイのバカ!もう知らない!」って(笑)。山寺さんはアラジンのジーニーなどディズニー作品でたくさん声をお聞きしていたし、関さんと言えば『忍たま乱太郎』の土井先生! 小さいころから、アニメやテレビ番組、様々なエンターテイメントを通じてお三方の声に育てていただいてきたので、歌っていただけると決まったときは、とってもうれしかったです! 同時にプレッシャーと緊張も大きかったですが……!
──ちなみに、矢内さん! バナナフリッターズにしか歌えない曲とは?
矢内:ずばり、バナナの気持ちを歌にしました! 『モンキーボール』は、おサルさんを操作するゲームなので、サルの気持ちや冒険活劇がテーマとなった歌詞にしてしまいがちですが、「バナフリさんが歌うならバナナ目線だ!」って思って(笑)。ゲーム内ではステージの各所にバナナが落ちていて、それを取るとスコアがアップするんですが、その“おサルさんに拾ってもらうのを待っているバナナの気持ち”になって書いてみたんです。
日髙:レコーディングの前に頂いた資料には、矢内さんが“歌詞に込めた想い”も丁寧に書き込まれていて、とってもわかりやすかったんです! 私たち声優は、監督さんや関わっている方たちが求めているものを形にするお仕事なので、その矢内さんの想いを知ることができたことで、それが指標となり、やりやすかったです!
矢内:よかったです! いつも楽曲を作るとき、制作するチームのみなさんには、想いをお伝えして、一緒に共有したいなって思っているんです。
──レコーディングの現場はどんな感じでしたか?
矢内:今回のレコーディングではディレクションも担当させていただいたのですが、バナフリの皆さんは、歌以外の部分、例えば芝居的な観点や発音の観点などからもご相談やご質問をしてくださることが多くて、私にとってはとても新鮮で、クリエイティブな現場になりました!
日髙:現場で矢内さんとお会いしてお話をしたら、いただいていた資料以上に歌詞ひとことひとことに細かく意味が込められていたりとか、ダブルミーニングになっている部分とかもあったりして、本当に感激して、この曲がもっと好きになりました! でもね、歌ってみたら思っていた以上にテンポが速くて(笑)。コンサートでも歌いたいなって思っているから、がんばって体力をつけて練習しないと!
矢内:バナフリの皆さんのおかげで、思っていた以上にかわいくハッピーな曲に仕上がったので、コンサートで客席のみなさんと楽しく歌っていただけたらうれしいですね!
──ところで、バナナフリッターズさんはどのように結成されたのですか?
日髙:私が21歳の時にお芝居のお仕事をいただいたことがあったんです。女一人男二人の3人芝居で、すごく素敵なお仕事だったのですが、21歳の私には演じきれず、「これは自分に力が付いたときに再演したい」って思って台本をずっと持っていたんです。20代後半になって、『らんま1/2』で山ちゃん(山寺宏一)と関ちゃん(関俊彦)と共演していたころ、山ちゃんの舞台を観させていただくことがあったのですが、変幻自在に様々な役を演じ分けている姿に感銘を受けて、思い切ってその芝居に誘ってみました。そうしたら、「昔から関ちゃんとも一緒に舞台やりたいって話していたんだよ」っていうお話になって。そんな経緯で3人が集まりました。
矢内:なんだかワクワクしますね!
日髙:それでね、中尾隆聖さんに演出をお願いしたんですけど、中尾さんが「3人とも歌えるから、歌を入れてみたら?」って話になって。そこから、「せっかくだからその歌をCDにしてみたら?」ってなって……どんどんお話が進んでいきました。
▲バナナフリッターズ
──“バナナフリッターズ”という名前の由来は??
日髙:その3人でやったお芝居の脚本の中に、“バナナフリッター”っていう料理が出てきて、そこから取らせていただきました。そのあと、オリジナルの曲を出したりとか、ラジオでシチュエーションドラマをやったりとか、いろんな活動をしていたのですが、それぞれのお仕事も忙しくなってしまって、いったん休止したんです。
矢内:残念……!
日髙:でもね、いつかまたやりたいという思いはあって、「還暦になったらまたやろう!」って二人に声をかけていたんです。そしたらいろんなきっかけから、還暦より早めに復活することができて! 『少年アシベ GO!GO!ゴマちゃん』のエンディングテーマを歌わせていただいたり、東京国際フォーラムでコンサートをやらせていただいたり……。
矢内:私がワーナーミュージック・ジャパンでCDを出したときの担当の方が、そのころのバナフリさんの担当もしていて、いろいろお話は伺っていたので、「いつかご一緒できたらいいな」って思っていました!
日髙:うれしいです! 今回『たべごろ!スーパーモンキーボール』のテーマソングのお話をいただけたのも本当に素敵な機会です。2022年に、3人が還暦になるタイミングがあるので、その時に向けて、またいろいろ活動していきたいって思っています!
矢内:来年は日髙さんのデビュー40周年イヤーでもあるんですよね! これから続々訪れるメモリアルなタイミングをみんなで一緒に盛り上げていけたら楽しいですね!
──それでは最後に、読者のみなさんにメッセージをお願いします!
日髙:ゲーム『たべごろ!スーパーモンキーボール』の中のいろんなところで、私たちの「恋するバナナーナ」を聴くことができるので、ゲームもプレイしながら、楽曲も楽しんでいただけると嬉しいです! バナナフリッターズのテーマソングと言っても過言ではないくらい、素敵な曲なので、ぜひ皆さん、配信リリースも楽しみにしていてください!
矢内:バナナフリッターズのお三方は、声優さんとしてだけでなく、アーティストさんとしてもとてもすばらしいです! 11月1日に配信リリースされるのは、オリジナルエディションに加え、ゲーム用にエディットした“たべごろ!スーパーモンキーボールエディション”と、インストゥルメンタルの3バージョンがあります。それぞれ楽しんでいただけると思うので、ぜひ聴いてみてください!
『たべごろ!スーパーモンキーボール』
PlayStation(R)4/Nintendo Switch(TM)
¥2,990+税
発売元:セガゲームス
(C)SEGA
バナナフリッターズ「恋するバナナーナ」
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