【インタビュー】WANIMA、2ndアルバム発売「音楽で伝えたいし、音楽で答え合わせしたい」
WANIMAが、2ndアルバム『COMINATCHA!!』を10月23日にリリースした。『Everybody!!』に続く1年9ヶ月ぶりのニューアルバムとなる今作には、劇場版『ONE PIECE STAMPEDE』主題歌「GONG」や「三ツ矢サイダー2019」CMソング「夏のどこかへ」といった既にお茶の間でもおなじみの楽曲に加えて、これまでライブでのみ披露されていた「りんどう」や、自身初の提供楽曲となった「ここに」のセルフカバーを含む新曲の数々が収録される。今回BARKSでは、この全15曲に込められたWANIMAらしさ、そして彼らの新たな挑戦と成長について迫った。今、音楽家WANIMAとして伝えたい想いを、3人はじっくりと話してくれた。
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■ 曲が降りてきたり、振ってきたりなんて…(泣)
── ツアーやフェス出演でずっと多忙を極めていますけど、その間も新曲の創造意欲はずっと燃え上がり続けているんですか?
KENTA(Vo/Ba):ずっと音楽してます。去年8月に<Everybody!! TOUR FINAL>のメットライフドームが終わって、次に<1CHANCE NIGHT TOUR 2018→2019>をやりました。そのツアーのライブ本数は31本あったんですけど、そこで「WANIMAにこういう曲あったらよかな」とか「こういう曲をみんなと歌いたかな」とか思ったこともあって。スタジオでライブの練習をしている合間に、思いついたこととか、今言ったようなことを元に、ずっと曲創りもやってました。
── <Everybody!! TOUR>や<1CHANCE NIGHT TOUR 2018→2019>では、「りんどう」をはじめ、ライブのメニューに新曲をいきなり入れるなど、常に更新し続けている姿も見せていました。ライブというWANIMAにとっての本流である活動を続けることで、創造意欲は刺激され続けてもいたんですか?
KENTA:<Everybody!! TOUR>ではアルバム『Everybody!!』がメインやけど、ライブに来たお客さんに、やっぱり驚いてほしいし、楽しんでほしいと思ったとき、やっぱり新曲かなと。それに曲で伝えたかった。ツイッターやインスタに余計な情報あげるよりも、音楽でつながったみんなとは、音楽で伝えたいし、音楽で答え合わせしたいなと思っています。音楽をやれているのは、みんなのおかげやし。
── 曲作りを進めていくなかで、アルバムへのきっかけとなった曲はどれですか?
KENTA:WANIMAのアルバムは、1曲目が短くて速い曲っていうのが、決まり事じゃないんですけど、僕たちも一番テンション上がる。ライブで「開催します!!」ってみんなで叫んでから、そういう曲で始まりたいって気持ちがあったので、「JOY」。あと、アルバムの最後を締めくくる曲は、手紙を読んでもらうように、僕たちの気持ちをみんなと歌えたらいいなって思いもあって、「GET DOWN」を入れました。
── 「JOY」はアコースティック・バージョンでシングル(4thシングル「Good Job!!」)に入っていましたが、バンド・バージョンにすることは前から決めていたんですか?
KENTA:最初にアコースティックで出してから、次は3ピースならではのバンド・サウンド。聴いたみんなが驚いてくれるかなと思いました。
── そのバンド・サウンドといい、それぞれのパートが鳴らす音といい、ものすごく気持ちいいアルバムですよ。
FUJI(Dr/Cho):ありがとうございます。僕もそう思います。でもマニアックなところとか、こういう音を入れたんだよってところを、まず聴いてほしいんじゃなくて。なんでその音を入れたか、ということです。曲の表情をもっと豊かにできないかなってことを考えていった結果です。それが自ずと個々の成長にもつながったんじゃないかと思います。今回、そういうチャレンジは個々にしています。
KENTA:イメージして曲を創るんですけど、もっとこうやったら僕らがイメージしたものと近いものを、聴いてくれるみんなもイメージ出来るんじゃないかなって願いも込めて。KO-SHINが今までにないギターの単音フレーズとかいろいろ入れてるんですけど、それがイメージへのきっかけにつながればいいなって気持ちもあります。隙間に入れた音も、純粋に気持ちよくて、僕たちがいいなってものだけを入れた感じです。
── スタジオ・レコーディングならではの作り込みもあって、ライブとは違った楽しみ方、WANIMAの鳴らすアンサンブルのおもしろさを聴き込めるんですよ。「Like a Fire」の左右のギター・アレンジ、素晴らしい。
KO-SHIN(Gu/Cho):…嬉しかで…す(笑)。
── WANIMAはスタジオでみんなで音を鳴らしながら曲を作るじゃないですか。家に戻ってからも、それぞれ練る作業をかなりしたんですか?
KENTA:それぞれしてたんじゃないですか。
FUJI:それぞれして、次のスタジオ練習のときに実際にやって、それを聴いてもらって。
KENTA:WANIMAはスタジオで大きい音で鳴らして、大きい声で歌ったのがすべてです。頭で考えるよりも、実際にスタジオで大きな音を出したほうが、自分たちの求めている音にたどり着くのは早いです。
── 曲が求めているものが見えやすい?
KENTA:そうですね、やっぱアーティスト的に言うと…(腕組みポーズ)。
FUJI:きた!! スイッチ入った!!(笑)。
KENTA:アーティスト的に言うと、まあ、音が降ってくる。いや…そんなことは一切ないです(笑)。
FUJI:スイッチ切れた(笑)。
KENTA:降りてきたり、振ってきたりなんて…(泣)。
KO-SHIN:今回、曲を何回も聴いていくうちに、この音はおもしろいなとか、ちょっとしたポイントもあったらいいなって、いろいろ考えてみました。バンド練習が終わってから、6時間ぐらい一人でスタジオに入って、曲を聴いて、いろいろやってみて。それを朝方とかに二人に送って、確認してもらう。そういうのをいつにも増してやったと思います。
FUJI:ちなみにアレンジしたものが送られてくるといっても、パソコンを使って送るとかそんな現代的な事はできなくて、動画で送られてきます(笑)。
KENTA:バンドマンのみなさんがよくやりとりするWAVデータとかじゃなくて。
FUJI:そんなの一切、僕たちは使えないので。KO-SHINクンが自撮りした動画が(笑)。
KENTA:携帯の録画ボタンを押して、自分で撮ったやつが。「WANIMA弾いてみた」みたいなYouTube的なやつのもっと過酷版(笑)。
FUJI:ほんとにそんな感じです(笑)。それを僕らが観て確認してます(笑)。
KO-SHIN:でも音が鮮明じゃないんで(笑)。実際にレコーディングしてみて、これはやっぱ違うなって思ったりも(笑)。
FUJI:でも逆に「こんなカッコよかったんや」って驚くことも(笑)。
KENTA:KO-SHINが「こんな音入れたいと思ってるんです」って動画を見せるんだけど、音が劣化してて、なんだかよく分からなくて。それでレコーディング担当のエンジニアさんから「ふざけないでください」って言われたりもしました(笑)。
KO-SHIN:はい(笑)。
FUJI:そういうのが今回のアルバムには随所にちりばめられてます。KO-SHINクンの秘密の特訓が。
KENTA:飛んでくるようなギターの音が聴こえた人は、音楽と日サロと筋トレしかしていない30代前半の男が、一生懸命にギターを入れたんだなと。そうイメージしてもらえれば、聴こえない音も聴こえてくるのかなと思います(笑)。
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