【ライブレポート】＜氣志團万博＞初日、JUN SKY WALKER(S)「木更津の夜空に贈ります」

＜氣志團万博2018 ～房総爆音爆勝宣言～＞が9月15日(土)および16日(日)、千葉県･袖ケ浦海浜公園にて開催中だ。その初日の昼過ぎ、YASSAI STAGEの三番手として登場したのは、JUN SKY WALKER(S)。

◆＜氣志團万博2018＞ JUN SKY WALKER(S) 画像

かつて少年だった氣志團の綾小路 翔が純粋に憧れを抱いていたアーティストたちと、数十年の時を経て共演を果たす──そんな夢みたいなことが実現してしまうのが、＜氣志團万博＞でもある。今年もまたそんな素敵なミラクルを起こしてくれたのが、今年デビュー30周年を迎えたJUN SKY WALKER(S)だった。小林雅之(Dr)が叩き出すドラムカウントを合図に、ライブが「歩いていこう」からスタートした。


「木更津ー！」──宮田和弥(Vo)

首筋に血管を浮き立たせながら絶叫すると、フィールドからは一斉にこぶしが突き上がる。森純太(G)が繰り出すギターが最高にカッコよかった「START」から、「ワンツースリーゴー！」の掛け声を合図にバンドの衝動が爆発した「MY GENERATION」へ。'90年代のバンドブームを牽引した4人組が鳴らす渾身の音が一切色褪せないまま、房総のステージに熱く鳴り響いていった。



中盤、それまで降っていた雨の勢いが少し弱まってきた。MCでは、宮田が正面ステージから真っ直ぐに伸びる花道を指して、「昔はこういう花道があると走りたかったけど、いまは走ると1曲減らさなきゃいけないから（笑）。終わるまでに1回はそっちにいくよ」と、笑いを誘う。最年少の寺岡呼人(B)も含めて、いまやメンバー全員が50歳を超えたジュンスカだが、宮田のそんな言葉とは裏腹に、ステージに立つ4人のエネルギーは若い世代に勝るとも劣らない。

バンド中期の名バラード「休みの日」、10年前に“終わらない青春”をテーマに作り上げた「青春」をエモーショナルに届けたあと、「今日の木更津の夜空に贈ります」という言葉を添えて、ひときわ大きな歓声を呼んだのは「すてきな夜空」だった。この曲の“また深く 君の事好きになったから”というフレーズの“君”を、“氣志團”に変えて歌うと、会場からは喝采の声が湧き起る。



そして、ラストソングは「全部このままで」。宮田と森が肩を組み、1本のマイクで一緒に歌いながら花道を歩きながら届けて、最後に宮田が助走をつけて大ジャンプ！ その勢いのまま「サンキュー木更津、JUN SKY WALKER(S)でした！」と絶叫。木更津にまたひとつ新たな歴史が刻まれた瞬間だった。

取材・文◎秦 理絵
撮影◎上山陽介


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