【インタビュー】Mana × Közi、MALICE MIZERを語る「Kamiの約束が実現できる」
■20年ぶりにKamiのドラムセットが
■当時の佇まいでステージに蘇るんです
──なるほど。そんなMoi dix MoisとZIZのステージがあり、今回のMALICE MIZERのスペシャルセッションにはYu〜kiさんのほか、ゲストボーカルにShujiさん(cali≠gari/GOATBED)、KAMIJOさん(Versailles)、Hitomiさん(ウミユリ)の3人が参加しますね。この経緯についても教えてください。
Mana:彼らはみんなMALICE MIZERのローディだったんです。
Közi:それぞれ関わっていた時期は違うけどね。
Mana:MALICE MIZERには3人のボーカル(TETSU、GACKT、Klaha)がいたんですけど。
Közi:今回は最初、歴代のボーカル全員に声をかけたんだよね。
──そうだったんですか!?
Mana:はい。Klahaくんだけは連絡がとれなかったんですけどね。ほかの2人も、それぞれ現在の音楽スタンスが違ったりとか、いろいろな事情で集まることができなかったんです。それは残念ですけど、代わりに素晴らしい3人のボーカルが参加してくれる。
Közi:「MALICE MIZERに関わってくれた人たちと一緒にやりたいよね」って声を掛けたんだよね。現在も3人は、それぞれバンド活動しているし。
──3人にとっても、このオファーは嬉しかったでしょうね。
Mana:みんな「ぜひ歌わせてほしい」って感じでしたね。
Közi:うん。声を掛けたら二つ返事で「喜んで」って。
──誰がどの曲を歌うのかは、まだ秘密?
Mana:はい。これは見てのお楽しみで、今回の見どころですね。それと曲によって僕はギターを弾かないので。
──それ、ヒントですね。
Mana:Moi dix Moisではギターを弾きっぱなしなので、久々にギターを置いてパフォーマンスするっていう。
──何年ぶりですか?
Mana:15〜16年ぶりじゃないですかね。
──レアですね。そしてゲストドラマーとしてSakuraさん(ZIGZO / gibkiy gibkiy gibkiy / Rayflower)が参加するという。しかもKamiさんが生前に使っていた紫のドラムセットで叩くんですよね?
Mana:はい。SakuraくんはKamiの師匠ですから、いちばん適任だろうということで。
Közi:当時、ドラムのチューニングに来てくれたこともあったからね。
Mana:確かレコーディングの時だったよね。それで今回、Sakuraくんと一緒に3人でKamiのドラムセットを茨城まで取りに行ったんですよ。
──Kamiさんの両親による依頼で、ご実家に返還されていたKamiさんの愛用ドラムセットが母校である茨城県立佐竹高校い寄贈されていたそうですね。それをMana様、Köziさん、Sakuraさんの3人が今回のライブのために受け取りに行ったという。
Mana:はい。普通に軽音楽部みたいなところで現役のドラムセットとして使われていたんですね。ただ、MALICE MIZER時代のセットに足りないパーツがあったので、Kamiの家の倉庫を探してみたんですよ。
Közi:そうしたら、あったんだよね。
Mana:どうしても3連のスプラッシュシンバルが欲しかったんです、それがKamiのドラムの特徴だったので。見つけたときは、「あった!」ってみんなで盛り上がりましたね(笑)。なので、今回、20年ぶりにKamiのドラムセットがあの当時の佇まいでステージに蘇るんですよ。
──それはすごい!
Mana:今、Sakuraくんがメンテナンスをしてくれてます。Kamiのセットを忠実に再現して、そのセッティングのまま叩いてくれるんです。
Közi:セットの点数はもちろん、キックペダルの位置からして同じように。
──Sakuraさんも相当思い入れが強いとか。
Közi:紫のドラムセットを発注した当時も、KamiはSakuraくんにいろいろ相談していたみたいで。
Mana:パーツを探していたときも、「このセットのシンバルはあのライブで使ったヤツだ」とかね。Sakuraくん、めちゃめちゃ詳しいんですよ。「これが武道館のときで、これがアリーナのときだ」って。僕らは正直、そこまでわからなかったですけど(笑)。
Közi:そう。パーツを見ただけで、どの時代に使っていたものかがわかるから、ドラムセットもセッティングも完全にKami仕様のものとして、当日ステージに登場します。
──いろんな意味で貴重すぎるライブですね。
Mana:はい。Sakuraくんに叩いてもらえるのは本当に光栄ですね。Kamiも嬉しいと思いますし。
──そして、今回のために新衣装で登場するんですよね。
Mana:はい。当時、MALICE MIZERの衣装を手がけてくれた方が制作してくれています。
──きっと華麗な衣装になるんでしょうね。
Közi:華麗かどうかはわからないですけど、それぞれの当時のイメージを発展させた感じになると思います。衣装に関しても当時と同じようにメンバーがそれぞれ描いたデザイン画をお渡しして、打ち合わせして、ああだこうだ20年ぶりにバトルしながら(笑)、今も制作しています。
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