【インタビュー】THE FOREVER YOUNG「一度きりの時間が僕の中で永遠で、それがあるから進んでいける」

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■どんな曲でも、いつもその曲に込められた
■MAXの感情で歌わないと駄目だと思っています


――この曲もそうですけど、歌詞に“あの日”っていう言葉がよく出てきますね。

クニタケ:ああ、そうですね。

――一方で、「終わらない旅」「夢だけに酔っていたいぜ」っていう、現在進行形の曲があることで、過去と現在が交差したような1枚になっている印象です。

クニタケ:僕があんまりポジティブじゃないので。過去を振り返る曲が多くて、逆にこういう感じの曲(「終わらない旅」「夢だけに酔っていたいぜ」)は無かったと思うんです。そこはちょっと変化が出たかなって思うし、笑いたいときは笑えばいいのかなって。

――「終わらない旅」は、バンドで一気に作ったんだろうなっていう、勢いが表れてますね。

オガワ:これは、すぐできました(笑)。

クニタケ:もともと、1分くらいの曲を作りたくて。こういうショートチューンになりました。1分にも足りないんですけど。

――曲を作るときは、パッと浮かんだことを形にすることが多いんですか?それとも「こういう曲がないから、作ろう」ってイメージして作り出すんですか。

クニタケ:曲を作る最初は、思いついたメロディで好きに作っています。ただ、作った曲に対して、最終的に「こういう曲がないから、こうしよう」って、アレンジを変えることはあります。例えば「さくらの時」は、最初は三連符のバラードみたいな曲にするつもりで作っていたんですけど、そうしたら逆に速い曲が全然なくて。それでスタッフに「2ビートにしてみたら?」って言われて変えたんです。そんな感じで、後から助言をもらって変えたりすることは、結構ありますね。


――歌詞はメロディができてから書いていくんですか?

クニタケ:ワードは先にあったりしますけど、詞先で作ることはないです。これは元カノの曲、誰々の曲とか、当てはめるワードはためてあるんですけど。

――先ほどから、元カノというワードが出てきますけど(笑)。「12月15日」って、元カノの誕生日ですか?

クニタケ:いや、“付き合い出した記念日”ですね。

――ははははは。後半2曲は純粋なラブソングですし、じつはすごくロマンティストなんだろうなって。

クニタケ:はい、そうです!(笑)。

オガワ:(激しい曲もラブソングも)全部ひっくるめて、どっちの面もあるのがクニちゃんかなって思います。

――最後の「ひみつとデート」は、新しいリスナーを獲得できそうな、すごく胸キュンなな良い曲ですよね。

クニタケ:そうだとうれしいですね。良いメロディだと思うので。

――ご自分でも、この曲は新しいと思いますか?

クニタケ:それは思いました。このミニ・アルバムを作るときに、最初に「ひみつとデート」のサビのメロディがネタであったんです。この曲は、女の子に向けての曲にしたいなって思っていて、二転三転してできたんです。誰にでもわかりやすいメロディだという自信がありました。

――“誰かと奏でた恋を このメロディでかき消すから”っていうのは名フレーズだと思いますけど、なかなか歌じゃないと言えないような、言ってみればクサいセリフですね。

クニタケ:クサいです(笑)。歌じゃないと無理ですね。そういうところはいっぱいあると思います。

――このミニ・アルバムに入っている曲は、全部ノンフィクションだと思うんですけど、曲にするのがつらい曲とかはないんですか。

クニタケ:ライヴをやっていて、「うわ~!」ってなることはありますね。それこそ「12月15日」なんかはそうです。

――ライヴで歌うことで昇華できる?

クニタケ:いや、それは不思議なんですけど、逆なんです。曲として書くのは簡単なんですけど、歌うと「うわ~!」ってなるんですよ。なんか、懺悔しているみたいな。曲を作ったときに、そのときのMAXの感情が込められているので、ライヴでそのフタを開けたら自然に「うわ~!」ってなるんだと思います。それじゃなかったら、嘘じゃないかと思うんですよ。どんな曲でも、いつもその曲に込められたMAXの感情で歌わないと駄目だと思っています。

――オガワさんにとって、今作で一番熱いものを感じている曲を挙げるとどれですか?

オガワ:やっぱり、「12月15日」が結構、ドラムに関しては熱い気持ちが入っています。こういう曲だったら俺も感情が入ってしまうというか、ドラムにも熱い感じが出てしまいますね。


▲オガワ リョウタ(Dr.Cho)

――できあがった今、THE FOREVER YOUNGにとって『聖者の行進』は、どんな作品になりましたか?

クニタケ:前作のシングルは、女々しいというか、ナヨナヨしてたというか、そういう気持ちのときに作ったシングルなんです。そういう気持ちは今もあるんですけど、そういうことを考えだしたら、「このままでいいのかな」って、どんどん内向的になりますよね。でも、タイトルの『聖者の行進』が表しているように、ライヴや友だちや抜けたメンバーと過ごした一度きりの時間が僕の中で永遠で、それがあるから進んでいけるっていう意味合いがこの作品にはあるんです。そういう意味では前作とは真逆のポジティブな作品になっていると思います。過去は振り返るんですけど、今作にはそれを持ったまま進んで行くっていうマインドがあります。

――THE FOREVER YOUNGの音楽って、年齢とか関係ないくらい突き抜けたものがある気がします。そこで訊きたいんですけど、例えば、「夢だけに酔っていたいぜ」で歌われる“君の街へ迎えに行く”の“君”には、ご自分たちよりも上の世代も入っているんですか?

クニタケ:もちろん、入っています。年齢層を意識して曲を作っているわけではないですけど、ライヴのお客さんの中には、毎回来てくれるおっちゃんもいますし、若い女の子もいますし、モテなさそうな男もいますし、イケメンもいます(笑)。だから“君”っていうのは必然的に、誰かというよりはみんなのことですね。

オガワ:実際、かなり幅広い層のお客さんがライヴに来ますからね。

――それは、やっぱり音楽の根本に人間臭さがあるからでしょうね。

クニタケ:ありがとうございます。そうありたいと思いますね。

――今の二人にとって、“青春”という言葉は、どんな意味を持ったものでしょうか。

クニタケ:ずっと変わらないですけど、青春という言葉が生き甲斐になっています。仕事だったり恋愛でも、一つのことに一生懸命になってキラキラしていることが青春だと思うんですけど、僕はそれをTHE FOREVER YOUNGというバンドを通して体現していかないといけないと思っていますし、青春っていう言葉がなくなったら、本当の自分じゃないような気がします。それを体現するために、バンドをやっているんです。

オガワ:僕にとっての青春はライヴですね。ライヴを一生懸命やることです。

――この夏はどんな活動をしていきたいですか?

クニタケ:今回の作品を持って、今年はより多くの夏フェスの舞台にも立つので、すごく反応が楽しみですね。

取材・文●岡本貴之


リリース情報

Mini Album『聖者の行進』
2018 年5 月2 日発売
SURCD-025 | \1,800+TAX
1. 誓いの詩
2. さくらの時
3. 終わらない旅
4. 夢だけに酔っていたいぜ
5. 小郡駅
6. 12月15日
7. ひみつとデート

ライブ・イベント情報

「SIX LOUNGE TOUR 2018“夢うつつ”」
at. 沖縄Output
2018/6/17 (日)
/w SIX LOUNGE/奢る舞けん茜(OA)/ヤングオオハラ(OA)
TOTAL INFO.ピーエムエージェンシー:098-898-1331

LIVE HOUSE BRONZE pre.「Odd Number Festival 2018」
at. Creative Center Osaka
2018/6/30 (土)
TOTAL INFO.サウンドクリエーター:06-6357-4400
・出演バンド(順不同)
SUNSHINE DUB / 東狂アルゴリズム / LABRET / Day tripper / SPACE BOYS /Down the Rabbit-Hole / Left / HAIR MONEY KIDS / Unblock / BAN’S ENCOUNTER /LUCCI / GIZMO / Mrs.WiENER / two step glory Hump Back / さよならポエジー / HERO COMPLEX / FOOL THE PUBLIC / Track’s / NEVERSTAND / ALBRIGHT KNOT / LEODRAT / yonige / KOTORI / FOMARE / climbgrow / BANGLANG / THE SKIPPERS / bacho / THE FOREVER YOUNG / 39degrees / SIX LOUNGE / DETOX / Five State Drive

「REDLINE TOUR 2018 ~FOUR FISTS~」
at. 味園ユニバース
2018/7/4 (水)
/w bacho/KOTORI/ハルカミライ
TOTAL INFO.サウンドクリエータ:06-6357-4400

「REDLINE TOUR 2018 ~FOUR FISTS~」
at. 名古屋APOLLO BASE
2018/7/5 (木)
/w bacho/KOTORI/ハルカミライ
TOTAL INFO.ジェイルハウス:052-936-6041

「京都大作戦 牛若ノ舞台 宵山 2018」
2018/7/6 (金)
・会場
京都4会場(GATTACA、MUSE,GROWLY、Octave)にて同時開催。
THE FOREVER YOUNGはMUSEに出演します。

「REDLINE TOUR 2018 ~FOUR FISTS~」
at. 新宿LOFT
2018/7/12 (木)
/w bacho/KOTORI/ハルカミライ
TOTAL INFO.ホットスタッフ・プロモーション:03-5720-9999

「LANDMARK FESTIVAL ISHINOMAKI 2018」
at. 石巻ふるさと料理つる屋 駐車場特設ステージ
2018/7/16 (月)
/w ANCHOR/DRADNATS/STOMPIN' BIRD/THE NO EAR/FILTER/rem time rem time/OWEAK/Mrs.WiENER/ORION

「DOTHEMOSH2018」
at. 新木場STUDIO COAST
2018/7/20 (金)
TOTAL INFO. シブヤテレビジョン:03-5428-8793

東狂アルゴリズム pre.「なんだかんだで人生万歳ツアー」
at. 滋賀B-flat
2018/7/22 (日)
/w 東狂アルゴリズム/ナードマグネット

「PIRATE SHIP 2018」
at. 大分Bitts HALL
2018/7/29 (日)
2018/07/28・29(土日)の2日間開催。
※THE FOREVER YOUNGは29日出演です。

「TRIANGLE’18」
at. 福岡シーサイドももち海浜公園地行浜ビーチ内特設ステージ
2018/8/25 (土)
TOTAL INFO. PROJECT FAMIRY:092-406-0855
<第一弾出演アーティスト>
SHIMA / G-FREAK FACTORY / ハルカミライ /
HAWAIIAN6 / HEY-SMITH / ROTTENGRAFFTY
<第二弾出演アーティスト>
OVER ARM THROW / Crossfaith / THE FOREVER YOUNG /
四星球 / dustbox / NAMBA69
<第三弾出演アーティスト>
GOOD4NOTHING / SIX LOUNGE / SiM / SHADOWS /
04 Limited Sazabys / BLUE ENCOUNT

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