映画『坂道のアポロン』小田和正の主題歌に三木監督「歌の出だしでもう泣いていた」

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原作コミックが脚光を浴び、知念侑李、中川大志、小松菜奈ら豪華俳優陣によって実写化された映画『坂道のアポロン』が3月10日(土)に全国公開を迎える。 主題歌には小田和正による書き下ろし曲「坂道を上って」が起用された。起用の背景には、監督の三木孝浩と原作者の小玉ユキの熱い思いが込められているという。

◆映画『坂道のアポロン』、小田和正 画像

『坂道のアポロン』は第57回小学館漫画賞一般向け部門受賞、「このマンガがすごい!2009オンナ編」第1位に輝き、2012年にはTVアニメ化もされた作品だ。本編ストーリーでは都会から長崎県・佐世保へ転校してきた高校生の西見薫(知念)が、クラスメイトの川渕千太郎(中川)、迎律子(小松)と出会い、“一生もの”の友情や恋愛、そしてジャズの魅力に目覚めていく姿を描く。



劇中ではキャストによるジャズ・セッションも多数披露され、知念がピアノ、中川がドラムの本格的なパフォーマンスを披露しているほか、全編にわたり「Moanin」「My Favorite Things」「いつか王子様が」といった有名なナンバーが登場する。そのラインナップに小田和正という、日本人に広く知られた歌声を添えてくるところが映画版ならではのニクい演出だ。映画の予告編では小田和正の「坂道を上って」が早くも視聴者の心の琴線に触れてくる。


三木監督いわく、本作の主題歌を決めるにあたり、幅広くどの世代にも伝わるようなアーティストを考えたときに、真っ先に挙がったのが小田和正だったという。「青春時代に対する優しい目線というか、そういう空気感がこの映画にもプラスされたら、相当良い主題歌になるだろうと思いましたね」と語る三木監督は、もともとオフコース好きだった母の影響で自身も小田の大ファン。「特に『good times & bad times』という曲がめちゃめちゃ好きなんです。僕が小学生だった頃インスタントコーヒーのCMで流れていて、聞いた瞬間にぐっときてうるっとしちゃうぐらい素敵な曲で。小田さんの声の響きって、それこそ小学生のときに聞いても、いま40歳を過ぎて聞いてもぐっとくるんですが、それってすごいなと」として、世代を超えて聴く者を魅了する小田の歌声と楽曲を絶賛している。

原作者の小玉ユキも、「作品の舞台となる1960年代に青春時代を送った人が作る音楽」という意味でオフコースがぴったりであることから、『坂道のアポロン』の世界観を作るために、連載中に彼らの楽曲をよく聴いていたのだという。小田への思いに加え小玉のそんなエピソードを聞いた三木監督は、ダメもとで小田に主題歌を依頼することを決意、結果見事映画のために書き下ろしの新曲を提供されることとなった。

完成した楽曲を聴いた三木監督は、「歌の出だしでもう泣いていたぐらいの感動でしたね!」と興奮気味にコメント。「薫や千太郎や律子たちのことを歌ってくれているんだというのが、歌詞の冒頭一行で伝わってぐっときました。映画に優しく寄り添ってくれていて、でも青春賛歌・人生賛歌な曲としても歌ってくれている。まさにこの映画で観客の皆さんに感じてほしいことを、最後に小田さんが主題歌として歌ってくれていることで、読後感に花を添えるというか、気分をより高めてくれる感じで、すごく嬉しかったですね」と、憧れの小田が作品のテーマソングにふさわしい名曲を仕上げてくれたことに、大いに感激している様子だった。


小田は本主題歌を作る時、「テンポ感も含めてポジティブな曲を作りたい」として、「バラードでしっとり終わる主題歌も映画的だけど、この映画は若者たちの物語だから、明るく終わりたい」と楽曲の方向性を提示。そうして完成したのが「坂道を上って」であったことから、三木監督は「その感覚もうれしかった」と感慨深げに語った。

原作者や監督の熱い思いを受け、まさに『坂道のアポロン』の世界観にふさわしい一曲として完成した、小田和正の主題歌。温かくも切ない青春模様や迫力のセッションシーンとあわせ、さらに気持ちを盛り上げてくれる主題歌をぜひ劇場で体感してほしい。

■映画『坂道のアポロン』

2018年3月10日(土)全国ロードショー

■主題歌
「坂道を上って」 作詞・作曲・編曲:小田和正 (アリオラジャパン)

■ストーリー
医師として病院に勤める西見 薫。忙しい毎日を送る薫のデスクには1枚の写真が飾られていた。笑顔で写る三人の高校生。10年前の夏、二度と戻らない、“特別なあの頃”の写真……。あの夏、転校先の高校で、薫は誰もが恐れる不良、川渕 千太郎と、運命的な出会いを果たす。二人は音楽で繋がれ、荒っぽい千太郎に、不思議と薫は惹かれていく。ピアノとドラムでセッションし、千太郎の幼なじみの迎 律子と三人で過ごす日々。やがて薫は律子に恋心を抱くが、律子の想い人は千太郎だと知ってしまう。切ない三角関係ながら、二人で奏でる音楽はいつも最高だった。しかしそんな幸せな青春は長くは続かず――

■クレジット
出演:知念侑李 中川大志 小松菜奈 
真野恵里菜 / 山下容莉枝 松村北斗(SixTONES/ジャニーズJr.) 野間口徹
中村梅雀 ディーン・フジオカ
監督:三木孝浩  脚本:高橋泉 ※高橋の「高」は「はしごだか」
原作:小玉ユキ「坂道のアポロン」(小学館「月刊flowers」FCα刊)
製作幹事:アスミック・エース、東宝  配給:東宝=アスミック・エース 制作プロダクション:アスミック・エース、C&Iエンタテインメント 
(C)2018 映画「坂道のアポロン」製作委員会 (C)2008 小玉ユキ/小学館

■公式サイト: http://www.apollon-movie.com/
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