今年も登場! ペンタトニックスの最新クリスマスアルバムの内容は?
2017年も早いもので、あと1ヶ月。音楽シーンのサンタクロース的存在となりつつあるアカペラグループ、ペンタトニックスが、今年も極上のクリスマスアルバムをリリースする。
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動画総再生数27億回超えという輝かしい記録を誇るペンタトニックスは、2011年に結成された男女混声アカペラグループ。オリジナルメンバーは、テキサス州の同じ高校を卒業した3人のシンガー、スコット・ホーイング、ミッチ・グラッシ、カースティン・マルドナードと、今年9月に残念ながら脱退を発表したヴォーカルベースのアヴィ・カプラン、そして、ビートボクサーのケヴィン・オルソラの5人。グループ名は5人のメンバーとかけて、1オクターブに5つの音が含まれる音階“ペンタトニック・スケール(五音音階)”に由来する。
多くのアカペラグループとは異なり、ペンタトニックスはポップやジャズ、R&Bだけでなく、ダブステップ、エレクトロニカ、ヒップホップなど多彩なジャンルの楽曲を、独自のユニークな解釈で歌い上げる。幾層にも重なるスムースなハーモニーを耳にすると、それが人間の声だけで奏でられていることを忘れてしまうほどだ。彼らが大きな注目を浴びるきっかけとなった「ダフト・パンク・メドレー」を聴いて、その絶妙なアレンジと見事なパフォーマンスに圧倒された人は少なくないだろう。メンバーそれぞれの豊かな音楽的経験や知識から生まれるサウンドを、世界中のリスナーが放っておくわけはなかった。
2015年にリリースされたオリジナルアルバム『ペンタトニックス』は、全米アルバムチャートで首位デビューを獲得。アカペラグループとしては史上初の快挙だった。また、同年は「ダフト・パンク・メドレー」、2016年は「くるみ割り人形」で、いずれもグラミー賞の最優秀インストゥルメンタル/アカペラ・アレンジメント部門を受賞。今年はカントリー界の大御所ドリー・パートンと共演した「ジョリーン」で最優秀カントリー・デュオ/グループ・パフォーマンス部門に輝き、3年連続でグラミー賞受賞を果たしている。
ペンタトニックスにとって、クリスマスソングは最も得意とするジャンルの一つだ。2012年のEP『PTXmas』に始まり、2014年にはクリスマスアルバム『ザッツ・クリスマス・トゥ・ミー』をリリース。2016年にはオリジナルソングも収録された『ペンタトニックス・クリスマス』を発表し、全米アルバムチャートでキャリア史上2度目の1位を獲得、同年にアメリカ国内で5番目に売れたアルバムとして認定されている。彼らの生み出す耳心地のよいメロディは、すっかりこの季節の風物詩となった。
そして2017年、スコット、ミッチ、カースティン、ケヴィンの4人で活動を続けるペンタトニックスは、新録5曲を追加収録した新作『ペンタトニックス・クリスマス(ジャパン・デラックス・エディション)』を発売する。先日公開されたミュージックビデオも話題の「飼い葉の桶で」は、アヴィ以外の4人のメンバーで歌った往年のクリスマスキャロルだ。
スコットは同曲のレコーディングを振り返り、「僕たちがアヴィ抜きで初めてレコーディングした曲のひとつだった。僕たちは4人しかいなくて、ケヴィンだけになったリズムセクションで、リズムとベースをどうやって作ろうか考えた。それで、指を鳴らす音、手を叩く音を取り入れ、それぞれメンバー内で担当を分け、ケヴィンがところどころでベースを歌ったんだ。リラックスしていて、すごく親密な雰囲気のアレンジになっているよ」とコメントしている。スコットの独唱からスタートし、それぞれの歌声が重なって次第に新たなハーモニーが誕生する様子は、ミュージックビデオでも確認できる。
ゴスペルソング「輝く日を仰ぐとき」には、グラミー賞受賞経験のある実力派シンガーのジェニファー・ハドソンが参加。教会の高い天井に映えそうな伸びやかで力強いヴォーカルにより、グループのパフォーマンスをひときわ特別なものにしている。
昨年11月に82歳で惜しくもこの世を去ったシンガーソングライター、レナード・コーエンの名曲中の名曲で、前作からの大ヒットシングルでもあった「ハレルヤ」には、ザ・ストリング・モブによるストリングスの繊細な音色が加えられた。同曲では脱退したアヴィのヴォーカルベースも聴くことができる。
他にも、欧米のクリスマスシーズンではおなじみのアップリフティングな「ひいらぎかざろう」が登場。同曲でゲストヴォーカルベースを務めたマット・セイリーは、今年のホリデーツアーにも参加するそうだ。さらに、誰もが耳にしたことのある最高にアッパーな「レット・イット・スノー!レット・イット・スノー!レット・イット・スノー!」(ゲストヴォーカルベース:リノ・セルマー)が収録されており、今年も最後まで捨て曲なしの豪華盤が完成した。
もちろん、定番のクリスマスソングや、ベテランのジャズコーラスグループ、マンハッタン・トランスファーをフィーチャーした「ホワイト・クリスマス」、寒い冬の記憶を深い悲しみとともに歌ったカニエ・ウェストの「コールデスト・ウィンター」のカヴァー、イン・シンクによるホリデーソング「メリー・クリスマス、ハッピー・ホリデイ」のカヴァーといった、オリジナル盤の収録曲もすべて楽しむことができる。彼らの美声が繰り広げるハートウォーミングなホリデーソングの数々は、家族や友だちとのクリスマスパーティはもちろん、恋人とのドライブから仲間が集まる忘年会まで、あらゆるシーンで幅広い世代のオーディエンスに笑顔をプレゼントしてくれることだろう。
本国アメリカでは今年もホリデーツアーが予定されているほか、昨年オンエアされて大好評だったクリスマス特番の第2弾がNBCで放送されるそうだ。5月のジャパンツアーも記憶に新しいけれど、いつかクリスマスシーズンに来日して、日本の聖夜を極上のハーモニーでカラフルにライトアップしてほしい。
文:Thumper Jones
『ペンタトニックス・クリスマス(ジャパン・デラックス・エディション)』
(輸入盤:10月20日)
SICP-5631 2,400円+税
【国内盤】歌詞・対訳・ライナーノーツ付、日本限定ジャケット写真、初回仕様限定ステッカー封入
1 O Come, All Ye Faithful/神の御子は今宵しも
2 God Rest Ye Merry Gentlemen/神が喜びを下さるように(ほしかげさやけき)
3 White Christmas feat. The Manhattan Transfer/ホワイト・クリスマス feat.マンハッタン・トランスファー
4 I?ll Be Home For Christmas/クリスマスを我が家で
5 Up On The Housetop/アップ・オン・ザ・ハウストップ
6 The Christmas Sing-Along/ザ・クリスマス・シング・アロング ★オリジナル曲
7 Coventry Carol/コヴェントリー・キャロル
8 Hallelujah/ハレルヤ ★レナード・コーエンのカバー
9 Coldest Winter/コールデスト・ウィンター ★カニエ・ウェストのカバー
10 Good To Be Bad/グッド・トゥ・ビー・バッド ★オリジナル曲
11 Merry Christmas, Happy Holidays/メリー・クリスマス、ハッピー・ホリデイ ★イン・シンクのカバー
【新録5曲追加】
12 Deck The Halls / ひいらぎかざろう ★リードシングル <ゲスト・ベース・ヴォーカル:マット・セイリー参加>
13 How Great Thou Art feat. Jennifer Hudson / 輝く日を仰ぐとき feat.ジェニファー・ハドソン
14 Away In A Manger / 飼い葉の桶で <4人:スコット、ミッチ、カースティン、ケヴィンでの歌唱>
15 Let It Snow! Let It Snow! Let It Snow! / レット・イット・スノー!レット・イット・スノー!レット・イット・スノー!<ゲスト・ベース・ヴォーカル:リノ・セルマー参加>
16 Hallelujah feat. The String Mob / ハレルヤ feat. ザ・ストリング・モブ <元メンバー:アヴィ参加>
◆ペンタトニックス オフィシャルサイト(ソニーミュージック)
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