【速レポ】<東日本大作戦番外編>10-FEET、「何かあればすっ飛んでいくし」
<東日本大作戦番外編>初日もいよいよ、トリであり主催の10-FEETを迎える。震災の直後からふとんや生活物資を届ける“ふとん大作戦”や、被災地域を草の根で回ったツアー“東日本大作戦”を行なってきた3人。そうした続けてきた思いを汲み、またもっと楽しもらおうと企画したのが、この大会場での<東日本大作戦番外編>だ。
◆10-FEET 画像
10-FEETの思いに賛同し、今日登場したバンドたちの熱演からは、10-FEETへのリスペクトと、徹底的に自分たちのステージで盛り上げていこうという熱い姿勢がはっきりと見て取れた。集まった観客の温度もまた、すこぶる高く、この日を待ち望んだことがわかる。そのすべてを背負って最後にこのステージに立つ心境は、いかばかりかと思うが、3人は抱えた思いをどストレートに発して、最高の1日を締めくくった。
「いくぞ!」──TAKUMA(Vo/G)
というTAKUMAのシャウトで、「VIBES BY VIBES」からスタートしたライヴは、シンガロングと、会場が大きく波打つようなジャンプで、瞬く間に大量の汗をほとばしらせた。ブリッブリに歪んだNAOKI(B/Vo)のベースラインとKOUICHI(Dr/Cho)のドラムでダイナミックに攻めた「super stomper」では、2人……MAN WITH A MISSIONから2匹のゲストが登場し、ステージ上はもちろんフロア後方まで全力で駆け巡って、賑やかに引っ掻き回す暴れっぷりだ。
2016年夏、約4年ぶりにリリースされたシングル曲「アンテナラスト」は、すでにライヴの定番曲、最高のシンガロングチューンとして、強い存在感を放っている。会場一体で声を合わせる曲でありつつ、歌の内容に耳を凝らして、噛みしめるように聴く曲でもある。この会場でも、その両方の光景が広がっていた。またTAKUMAは、ギターを爪弾きながら“♪東日本大作戦番外編 まだ初日が終わってないというのに、いつになるやわからんけれども、もうすでに、またやりたいなと思ってます〜”と節をつけて歌い、「この東北でこうしてバンド仲間に会えること、そして東日本のみんなにこういう形で音楽を介して会えること、関西や四国、九州からも人が東北に集まること、全部意味があるんじゃないかな、何よりも楽しいんじゃないかなと思ってます」と語った。
2月にリリースするシングルから「ヒトリセカイ」も披露され、会場はその歌を一言も漏らすまいと、ステージにかじりついた。
「嫌なことを忘れさせてくれるのも音楽やけど、嫌なことに向かい合う勇気をくれるのもまた音楽やな。音楽、やっぱ好きやな。また音楽を真ん中にして集まろう、ありがとう」とTAKUMAは語る。
その言葉にグッと胸が熱くなったところで、最後は、ROTTENGRAFFTYのN∀OKIとNOBUYAをゲストに迎えて、力強さに輪をかけた「その向こうへ」を聴かせ、「goes on」では、思い切りシンガロングし、肩を組んで円陣でジャンプし、隣の子とハイタッチさせ、しゃがませて一斉にジャンプをし……とライヴの楽しみをフルコースで一気に味わわせる怒涛のエンディングとなった。
アンコールに応え、「2%」「風」を披露した10-FEET。「照れずに助け合おう、何かあればすっ飛んでいくし、京都でなんかあった時は助けてや」というまっすぐな言葉に、大きな拍手が響いた。
取材・文◎吉羽さおり
撮影◎HayachiN/みやざきまゆみ
■【10-FEET セットリスト】
2.super stomper
3.アンテナラスト
4.RIVER
5.ヒトリセカイ
6.その向こうへ
7.goes on
encore
en1.2%
en2.風
■10-FEET主催<東日本大作戦番外編>
▼出演アーティスト
Ken Yokoyama / G-FREAK FACTORY / 10-FEET / NUBO / MAN WITH A MISSION / ヤバイTシャツ屋さん / ROTTENGRAFFTY
2017年1月15日(日)宮城・ゼビオアリーナ仙台
▼出演アーティスト
サンボマスター / SiM / SUPER BEAVER / 10-FEET / 東京スカパラダイスオーケストラ / NAMBA69 / WANIMA
※仙台市太白区あすと長町1-4-10 東北本線「長町駅」より徒歩5分
開場12:00/開演13:00/終演20:30予定
▼チケット
全券種SOLD OUT
◆BARKS内<東日本大作戦番外編>特集
◆<東日本大作戦番外編>オフィシャルサイト
◆10-FEET オフィシャルサイト
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