【インタビュー】丸本莉子、歩くようなリズムとそれに合った前向きな歌詞が染みる「ガーベラの空」
ホタルの点滅やろうそくの炎、せせらぎの音など、人の心を癒す効果があるとされる「1/fのゆらぎ」。丸本莉子は、そんな「1/fのゆらぎ」(エフぶんのいちのゆらぎ)の声を持つシンガーソングライターである。2015年、配信シングル「ココロ予報」でメジャーデビューを果たしてから、早くも1年が経過。5作目となる配信シングル「ガーベラの空」を8月24日にリリース。初の共作で作詞した今作では、幸せなカップルの日常を癒しの声で届けてくれる。
◆丸本莉子~画像&映像~
■私自身は花を枯らしてしまうタイプなので
■お花を買って部屋に飾るような女性に憧れます
――デビューして1年ちょっとですが変わったなと思うことはありますか?
丸本莉子(以下、丸本):メジャーデビューする前は、デビューしたらゴールだと思っていたんですけど、ここからなんだなと思い直しました。デビューしたばかりの頃はバタバタと目まぐるしい日々だったんですが、最近はちょっと落ち着いてきて、ここからさらに音楽と向き合って行こうという段階です。
――インディーズで活動していた頃と違いますか?
丸本:スタッフも増えていますし、経験豊富な方が周りにたくさんいることで、制作するときにも最後までこだわったり、作り方は変わりました。たくさんの人に聴いてもらえる機会も増えたというのも大きな違いです。
――8月24日には5作目のシングル「ガーベラの空」が配信になりますね。
丸本:この歌の原曲は、インディーズ時代に広島でCMソングとして作った曲なんですけど、その時はAメロだけが使われていたのでサビは知られてなくて。でも、メロディーが凄くいいからということで、今回、シングルとして歌詞を書き直してリリースすることになったんです。
――歌詞は藤林聖子さんと初めての共作ですね。
丸本:はい。一度、プロの作詞家の方と共作してみたいという思いがあったので。もともと住宅メーカーのCMソングで歌詞が「家」っぽいイメージだったので、かなりガラッと変わりました。
――藤林さんとはどんな風に作業を進めたんですか?
丸本:お会いして打ち合わせして、藤林さんにアイデアを出していただいたんです。その中で、夏にリリースするので重たくないラブソングにしようと。あと、情景が浮かびつつ、感情も見えるもの……何か花をモチーフにしたら届きやすいんじゃないかと提案していただきました。テンポ的にも歩くようなリズムなので、それに合った前向きな歌詞にしようということで、お互いに個々で作詞をして。
――そこで出てきたのがガーベラなんですね。この曲の日常感にピッタリのカジュアルな花ですよね。バラではこの感じは出ない。
丸本:そうですね。私自身は花を枯らしてしまうタイプなので、この歌詞に出てくるような、お花を買って部屋に飾るような女性は憧れます。いい子そうだけど、元彼が使っていたマグカップを今の彼にツラっと出したりして、小悪魔的な要素もありますよね(笑)。こういう女性はモテるんだろうなと思いながら歌いました。
――新しい歌詞ができて、そういうイメージを膨らませたんですね。
丸本:はい(笑)。藤林さんは、打ち合わせした時の私からイメージを膨らませて書いてくださったみたいなんですけど、実際はそうじゃなかったので(笑)。
――元彼のカップを使うということに、ちょっと罪悪感を感じてレモンを浮かべてあげるというのは可愛らしいですよね。しかも、レモンというワードから、カップに入っている飲み物はコーヒーではなく紅茶なんだということが想像できます。あと、前半は外を歩いていて、後半では家の中に舞台が変化しているのもすごく伝わってきます。
丸本:そう、動きのある曲なんです。ストレートに書かれているんですけど、ありきたりではない要素が含まれていて、形のある曲になったなぁと思っています。ストレートに言いながら、こういう風に想像力も掻き立てるような歌詞を書くのって難しいですから。今回共作してみて勉強になったところです。
――1番に出てくる「秘密の隠し味」というワードからも、このカップルがこれから作る料理はカレーライスかな?って思いますよね。ここもストレートなんだけど、想像力を掻き立てる部分。
丸本:はい。実は最初は「カレーライス」って言葉も入ってたんですよ。でもストレートすぎるからこうしたんです。伝わって良かった。
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