【Tシャツ談義】ユニクロ「UT」音楽ラインをBARKS編集部が徹底検証

烏丸：そもそも世にあるたくさんのアーティストから、今回はなんでフー・ファイターズ、レッド・ツェッペリン、ミスフィッツ、カート・コバーン、セックス・ピストルズ、ケミカル・ブラザーズの6組なんだろうね。っていう具合いに、UTに注目してる人は、今回のMUSIC ICONSはどのアーティストがモチーフにされるんだろう？っていう楽しみも生まれるよね。

編集部員（さ）：そうですね。前回のMUSIC ICONSのシリーズは、コールドプレイとかレッチリがある一方で、ウータン・クランとかちょっとコアめのもあったり、いつもバラエティがあるんですよね。

編集部員（い）：俺、去年レッチリの買ったわ。今年のフジロックに着て行けて嬉しいんだよね。

編集部員（さ）：レッチリ来ますもんねー！　私は、今回カートのボーダーにグッと来てます。カートと言えば、この赤×黒ボーダーですよね。

編集部員（い）：カートのサインも刺繍で書かれてるよ。

烏丸：フーファイのも面白いよ。脇の下っていう意外な場所に“FF”の刺繍。そして裏にはお馴染みのイナズマ型のバンドロゴね。GROOVE MAKERSのほうはレーベルの歴史を1枚のTシャツが背負ってる感じがあったけど、MUSIC ICONSのほうはそういうトータル感よりも、アーティストごとのキャラクターを思いっきり自由に落とし込んでるよね。だからこれだけ随所に遊びが見えるし。

編集部員（い）：プラス、一般的なイメージからちょっと違う解釈のもありますよね。このピストルズのなんて、子どもに着せたらカワイイ（※この商品のみ4月上旬発売予定）。

（※4月上旬発売予定）

烏丸：全体にアルバムのジャケット（『ボーン・イン・ザ・エコーズ』）の絵柄が散らばってるケミカルのとか、ボーダー柄のカートのなんて、一見ただのカワイイTシャツだから普通に着やすいし。

編集部員（に）：あと、ミスフィッツを知らなくても、こういうスカル感が好きで買う人もいそうですよね。

編集部員（い）：いるいる。で、実際の音も聴いてもらえれば、より長くTシャツのことも大事にしてくれそうだよね。それにしても、こんなにTシャツっていろんな表現できるんだな。

編集部員（さ）：音楽の趣味って、きっかけがないと人に話さないところがありますけど、Tシャツで着ちゃえばそのままそれが自己表現になりますよね。

編集部員（に）：街で同じモチーフのTシャツ着てる人とすれ違うと、「チーッス」って何か通じ合うものがありません？

烏丸：俺、ジューダス・プリーストのTシャツ着てたら外国人に「オー！クール！」って親指立ててグッジョブされたよ（笑）。あと、実家の葬儀の段取りの時に、できるだけ地味な黒Tを着ていたら、後ろ姿を見たお坊さんから「インペリテリって書いてますね。ロック好きなんですか？」って反応された。

編集部員（い）：そのエピソードすごい（笑）。Tシャツって、着てるだけでコミュニケーションに繋がるんですよね。

烏丸：うん。でも昔は、バンドTってこんなにスタイリッシュなものじゃなかった。というかダサいファッションだった。でもロック好きが自分のアイデンティティとして着ずにはおれないところもあったんだよね。ダサいことは百も承知でさ。でも、こういうTシャツなら、デザインそのものに惹かれて買うよね。昔は、おしゃれな人ってバンドTなんて絶対着ないというヒエラルキーができ上がっていたからさ。

編集部員（い）：そうでしたよね。

烏丸：だから、オシャレランキング上位の人が着こなせるバンドTが出てきた事自体、エポックなことだとも思う。音楽趣味を表現できる場として、純粋なファッションアイテムとして、その両方向からアプローチを受けることがUTっていうTシャツブランドの新しさかもしれないね。

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