【ライブレポート】Cheeky Paradeが結成4周年記念ライブ。「不安な気持ちは強さに変えて」

ポスト

On February 20th, 2016, Cheeky Parade held a concert to mark the fourth anniversary of the groups' formation at Shinjuku BLAZE.

In this concert, they performed their new song "Hungry" for the first time. The song will be included in their new album, planned to be released this June.

Yuna Sekine, the leader of the group, said, "In 2016, Cheeky Parade will change. We will become even tougher. Now, if you feel worried about our activities, we will wipe those worries out! To the best of our abilities, we will make you say 'I'm glad I have supported Cheeky Parade'."

Cheeky Parade had announced that group members Marin Yamamoto and Mariya Suzuki will go to LA to study for two years.

--------

2月19日に結成4周年の記念日を迎えたCheeky Paradeが、翌2月20日、これを記念したライブを行なった。

◆Cheeky Parade 結成4周年記念ライブ画像、第2部でのメンバー挨拶

会場となったのは、新宿BLAZE。それは、彼女たちがグループ結成後、メジャーデビューを掴みとった記念すべき場所。このステージに、再び彼女たちは立つ。しかも5年目へと向かう2016年は、チキパにとっても所属するiDOL Streetにとっても変革の年。山本真凜と鈴木真梨耶が6月にLA留学することが発表され、周年ライブでこの9人が顔を揃えるのは、今回が一旦ラストとなる。

1日2回公演で開催された今回のライブ。予告のとおり、1部と2部では内容も異なり、1部のテーマは「これまでのチキパ」。その歩みを振り返る構成をふんだんに盛り込んだ。たとえば、オープニングで流れてきたのは、ワーグナー「ワルキューレの騎行」をモチーフとした「SINFONIA ~Apocalypse of Monster~」ではなく、2012年、汐留AXで定期公演を行なっていた時の「Overture」。昔から応援してきたファンには懐かしくもあり、ここ数年の間でチキパを知ったファンには新鮮な興奮を冒頭から生み出していく。

さらに、1部の最初のセクションでは、これまで彼女たちがリリースしたシングル作品やユニット、さらにデビュー前などの歴代衣装をひとりずつ着用。さらにインディーズの頃からライブで披露されてきた楽曲を並べたほか、自己紹介も初期のバージョンで披露された(島崎莉乃は割烹着姿、小鷹狩百花はたこやきの被りもの付き)。

また結成からの4年間のチキパを振り返る動画が用意されたのも、1部のみのポイント。映像は、インディーズシングル「Cheeky dreamer」を5000枚完売の瞬間からスタートする。スクリーンに写し出された1000円札を観ながら「1000円札だー!」と、なぜか声を上げる鈴木真梨耶。さらに「知らない人がいるー!」と、昔の渡辺亜紗美の姿を目にして、これまたなぜか嬉しそう。一方で、まだ幼かった当時の山本真凜による「Cheeky Parade、行くぞー!」の初々しいかけ声に、会場からは笑いも起こる。爆笑といえば、初めてチキパで大阪に行った時に、お好み焼きを作った模様を記録した動画では、永井日菜が自分でマヨネーズをかけるのを楽しみにしていたにも関わらず、鉄板の上でお好み焼き作りに勤しんでいた大阪出身・小鷹狩百花が、流れ作業的にマヨネーズをかけてしまう。その瞬間の寂しそうな永井の表情が解説付きで紹介されると、これまた観客からは笑いの声が上がっていた。

一方、新たな旅立ちを描き、鈴木友梨耶と永井日菜のパワフルなボーカルワークと歌詞に沿った振り付けが特徴的な2月24日リリースの新曲「SKY GATE」からスタートした2部は、「これからのチキパ」がテーマ。過去のすべてのポイントがつながり、9人で5年目へと突入したチキパの今をすべてをぶつけるような構成となっていた。

「みんなの声、チキパに聴かせてください!」と鈴木友梨耶がシャウトして、「キズナPUNKY ROCK !!」「カラフルスターライト」「無限大少女∀」と、序盤から攻めの楽曲を撃ち放つと、フロアの盛り上がりはもうそれだけで最高潮。オーディエンスからの激しいコールと手振り、歓声と興奮が、会場に立ち込めた熱気と混じりあう。センターの山本真凜が顔にかかった髪を払いながらクールに歌声を響かせるも、その肌にはうっすらと汗が滲んでいる。

そして2部には、昨今、局地的に大きな話題になっている例の海外から来た(?)エクササイズ・アーティストがステージへ。2015年、赤坂BLITZで行ったワンマンライブのオープニングに登場したNERFY GUINER BIEBER、通称・ガイナーさん。アシスタントのワタナベとロギーを連れてステージインすると、いつものマネージャーもラジカセを手に登場。ガイナーさんに被るようにゆったりとした動作でステージ前方にラジカセを設置し、そのまま3人の背後で「GARLIC&ONION」のパフォーマンスを見守る。かくいうガイナーさんは今日も新宿BLAZEを埋めたファンを若干置き去りにしつつ絶好調。なお、マイクを持っていないはずのガイナーさんが会場に呼びかける時に限って、なぜかマネージャーが口元を隠しているのは、きっと多分それは偶然である。

その後も、鈴木友梨耶の「よっしゃいくぞぉ!」のダメ出し付き「BUNBUN NINE9'」に、ヘドバン&メロイック・サインを掲げる「チェケラ(HARDER EDIT Ver)」、そして「C.P.U !?」と、ライブが進むに連れて楽曲の激しさは増していく。これに比例するようにフロアのボルテージも上昇する(もっとも、チキパの曲に激しくない曲など皆無に等しいようなものなのだが)。

今回、新宿BLAZEに持ち込まれたレーザーに彩られながら始まったのは、新しい「DANCE ANTHEM」。EDMあり、ビッグ・バンド・ビートありのゴージャスさとポップさをあわせもったアンセムと、9人のダンスパフォーマンスに大きな拍手が送られた。

新しいものはこれだけでなく、6月リリースのアルバムに収録される新曲もサプライズで今回、初披露。「みんなで踊って真似して楽しめる曲」という関根優那の紹介で披露された「Hungry」は、疾走感全開な中でシンガロングが響き渡りそうな作品。これまたライブを通して育っていきそうな楽曲である。

「Together」での大合唱や、山本真凜のアカペラ始まりの「M.O.N.ST@R」での人差し指を突き上げてメンバーとオーディエンスが一体となった終盤。本編に予定されていた全楽曲を披露し終わって、メンバーから4周年を迎えたこと、そしてこれからについてひとりずつ挨拶がなされる。

「不安な気持ちもあるけど、その気持ちは強さに変えて、みなさんの不安や迷いを振り払えるくらい、チキパは前を向いて進んでいきたい」と、リーダー・関根優那。渡辺亜紗美は、LA留学する山本真凜と鈴木真梨耶が帰ってきた時のために「みなさんと一緒に胸を張って“おかえり”って言える環境を作って行かなきゃ」と、意気込みを口にする。島崎莉乃は「真凜と真梨耶がLAに行っている間、私たちはもっと、倍、努力して、大きくなっていかなきゃなと思っています。」と、さらなる努力を誓い、“みんなのおねーちゃん”鈴木友梨耶は、「真凜と真梨耶が帰ってきた時は、ドームツアーとかアリーナツアーとかできるようになってるから、2年でみんな、頑張ろうね!」と、メンバーとファンに檄を飛ばす。

「何も言わなくても通じ合えるようになった」メンバーと、そんなチキパを育ててくれたファンに感謝の気持ちを語った溝呂木世蘭。「Cheeky Paradeの9人の中のひとりであることを誇りに思う」と山本真凜。永井日菜は「夢は絶対に諦めなかったら叶うって言葉を信じて、今後、絶対に諦めずに、夢を叶えたい」と、涙の向こう側に、誰よりも固い決意を忍ばせた。

小鷹狩百花は、「真凜がいなくなったら、ももがボケてもツッコんでくれない……」と、泣きながらも自身のキャラクターに沿った、見事なまでのツッコミどころ満載のトークを展開。「誰かツッコんであげて!」と訴えた山本真凜の瞳からも涙が溢れて頬を濡らす。そんな様子に溝呂木世蘭も号泣している。

最後に鈴木真梨耶が、自身のLA留学期間中、「みなさんが、まりと真凜の代わりになって、頭を金髪にしてもいいです」と、日本の7人とともに引き続きチキパを盛り上げていってほしいことを涙を必死に我慢して、自分の言葉で、自分の表現で、精一杯伝えると、姉・友梨耶はそんな真梨耶に「よくできました。」と、声をかけるのだった。

→ 次ページは2部のアンコール
この記事をポスト

この記事の関連情報