メガデス、『Rust In Peace』ラインナップを再現しなかった理由
メガデスが、新作のレコーディングにラム・オブ・ゴッドのクリス・アドラーとアングラのキコ・ルーレイロを迎えると噂されている。デイヴィッド・エレフソン(B)が、期待された『Rust In Peace』(1990年)のラインナップ――マーティ・フリードマン、ニック・メンザ――を再現しなかった理由を語った。
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彼は、オーストラリアのポッドキャスト・メタル・ショウ『Blood, Sweat And Metal』のインタビューでこう話した。「『Rust In Peace』は1つの旅の物語だ。このラインナップで俺らが作ったアルバムはどれも、別の物語を伝えている。(アルバムを作るとき)個人としてもバンド全体としても、人生においてそのときどき違う段階にいるわけだから。そして、そのラインナップで一緒に音楽を作るのを止めるときがくる。一緒には、もうハーモニーもメロディーも音楽もない。だから、そのラインナップは分裂する。それをリユニオンしようと考えるのは…、一度機能を停止したものが、もう一度動くというのか? 俺が言おうとしていること、わかるだろ?」
「人生は前に進んでいる。いつも何か動きがある。そして、音楽は人生を反映するものだ。だから俺は、次のメガデスのアルバムは、誰が参加するのであれ、メガデスのいま、2015年の物語を伝えることができるものでなくてはならないって、言いたい。過去の人かもしれないし、現在の人かもしれない。誰であれ、その物語を伝えることができる人でなくてはならない」
エレフソンは1996年、キッスのリユニオンを観た際、ティーンエイジャーのときに戻り楽しんだ一方、ただの再現じゃないかと失望する想いも抱いたそうだ。「だから、俺を信じろ。俺は実際に体験しているんだ。ティーンエイジ・ファンタジーと現実がある。メガデスでも同じだ」
「2015年のメガデス。俺らは過去の栄光の日々を再現することもできる。そうすれば多分、チケットはたくさん売れ、俺らは大金を手にするだろう。でも、メガデスは金を作るためにやってきたわけじゃない。俺らにとっては、俺らの物語の次の章を作っていくのが全てだ」
参加ミュージシャンの正式発表はまだだが、メガデスは今週火曜日(3月17日)、ニュー・アルバムの制作をスタートしたといわれている。噂通り、クリス・アドラーとキコ・ルーレイロだったとしても、2人はアルバム・リリースに続くツアーには参加しないのではないかと考えられている。
Ako Suzuki