【インタビュー】倉木麻衣、15周年ベスト盤に「願いを叶えることができた」
倉木麻衣が11月12日、デビュー15周年記念ベストアルバムをリリースする。『Mai Kuraki BEST 151A -LOVE & HOPE-』と題されたこのアルバムは、“LOVE”と“HOPE”の2枚のCDに自らが選曲したベストナンバー15曲ずつを詰め込んだ、文字通りの最強ベスト。151A(一期一会)という言葉の中に込めた、15年間に出会ったたくさんの人たちへの思い。そして、2曲の新曲に詰め込んだ未来への思いが、このアルバムをただのノスタルジーには終わらせない。その象徴が、デビューアルバム『delicious way』のアートワークを再現した美しいジャケット写真だ。15年を経て輝きを増し続ける、倉木麻衣の魅力のすべてがこのアルバムの中にある。
◆倉木麻衣 画像
■昔の自分から現在の自分にどんどん近づいていく
■そういうところも楽しんでいただけるのかな
▲『Mai Kuraki BEST 151A -LOVE & HOPE-』初回盤A |
▲『Mai Kuraki BEST 151A -LOVE & HOPE-』初回盤B |
倉木:はい、できました。今回は“LOVE”と“HOPE”の2枚に分かれているんですけど、バラードだけの1枚と、アップテンポだけの1枚をリリースしたいというのは、前からやってみたいテーマのひとつだったんですね。ちょうど10周年の時に出した、『ALL MY BEST』というベストアルバムがあるんですけど、その時点で次はそういう作り方ができたらいいなという漠然とした思いがあったので。願いを叶えることができたアルバムなんです。
──はい。なるほど。
倉木:曲順もすごく悩んだんですけど、今回はデビュー当時からリリース順に並べているんですね。昔の自分から現在の自分にどんどん近づいていく、そういうところも楽しんでいただけるのかなと思いますし、今までの思い出を思い返す1枚になればいいなという、そういった選曲になっています。さらに、全曲のミュージックビデオかライブ映像を入れたDVDを、初回盤Aと初回盤Bにつけていて、映像を見ながら楽しんでもらえるアルバムになったらいいなと思っています。
──曲調だけじゃなく、歌詞のテーマとしても、LOVE盤はラブソングで、HOPE盤は元気の出るようなメッセージとか、そういう分け方でもあるのかな?と。
倉木:そうですね。自分の曲を全部聴いて、“これはLOVEだな”“これはHOPEだな”って、分けていったんです。
──それ、すごい楽しそう。
倉木:ただ、曲の中には、LOVEとHOPEのどっちだろう?というものもあったんですけど。
──ああ、たとえば「Love, Day After Tomorrow」が、“HOPE”のほうに入っていたりとか。タイトルがLOVEなのに。
倉木:それは私の中での分け方で(笑)。「Love, Day After Tomorrow」は、この曲で希望をつないでこれたという大きなテーマがあるので、“HOPE”に入れさせていただきました。でも、受け取って聴いてくださる方は、そのへんはあまりこだわらずに聴いていただけたらいいなと思うんですよね。もしかしたら“HOPE”の中でも、この曲はLOVEじゃないかな?と思う方もいると思うんですけど、そのへんは自由に楽しんでいただけたらと思います。
──2枚とも15曲入りというのは、やっぱり15周年に合わせて?
倉木:そうなんです。数ある楽曲の中で、これは私にとって欠かせないというものと、あとは前の『ALL MY BEST』には入っていないシングルの曲だったり、そのへんはいろいろと模索しながら、私の中でベストの選曲ができたかなという気持ちがあります。もともとこの楽曲たちは、いろんな場面でみなさんからのご要望が多かったものなので、“やっぱりこれかな”と思いながら、15曲ずつを選びました。そして“HOPE”のほうに新曲が2曲入っているんですけど。「You can」と「DYNAMITE」と。
──その2曲は、このベスト盤の最大の聴きどころですよね。まず「You can」はどんなふうに作った曲ですか。
倉木:この曲は“ユーキャン”のCMソングになっているんですけど、楽曲のデモは10周年の時にはもうあって、いつかタイミングが合えばリリースできたらいいなと思っていた曲だったんですね。その曲をあらためて聴き返してみると、すごく元気が出てくる曲だなぁと思って、まさに今の自分自身にぴったりじゃないかと。その頃に“ユーキャン”のお話をいただいて、詞の内容とタイトルを合わせて作っていきました。今までいろんな経験をさせていただいた中で、新しいチャレンジがすごく多かったなって、振り返ってみて思うんです。新しいチャレンジ、イコール、その先に到達できるのか?という不安だったり、壁でもあるので、それを乗り越えるためには、“自分はできるんだ!”と思う気持ちが大切じゃないかな?と思って、それを歌詞にしたんです。やればできるんだ、ということを。
──“始めなきゃ 分からないよ”“好きなことを 信じ続けよう”。すごくいい言葉です。
倉木:「Wake me up」で自分自身が気持ち的にも高まっていく中で、同じ時期に書いた歌詞なので、“自信を持っていこう”という歌が作れたんだと思います。もうライブでも披露してるんですけど、私のファンは学生さんも多かったりするし、“受験頑張ります”とか、“夢を目指してます”とか、そういう人たちに向けての応援ソングになってくれたらいいなということで、ここに入れさせていただきました。
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