【インタビュー】DAIGO、1stソロアルバム『DAIGOLD』完成「自分の中でキラキラ輝いていた素材たちを曲に作り上げた、ある意味、僕の生き様」

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■必死で前に進もうとする姿ってカッコ悪いことではなく、むしろキラキラしている
■自分が今まで見せていなかった部分や、密かにしまっておいたことをさらけ出した

──1曲目「THEME OF DAIGOLD」からしてキラキラとワクワクの塊で。

DAIGO:ファンファーレとしてアルバムの幕開けを壮大に盛り上げてくれる1曲ですよね。これ、このナポレオンみたいな衣装を着たときに閃いたんですよ。思い浮かんだメロディラインを吹き込んで、アレンジャーさんに渡して。まさに最高のオープニングになりましたね。

──続く「STAY GOLD」はさすがアルバムタイトル候補となっただけあって、今作を代表するような力強い1曲で。DAIGOさんご自身の軸ともいうべき精神性を感じます。

DAIGO:うん、このアルバムのテーマになってる気もしますね。輝くために必死で前に進もうとする姿って、時にはもがいているように見えるかもしれないけど、そういうガムシャラな姿を見せるのはダサいことでもカッコ悪いことでもなくて。むしろすごくキラキラしているんだよっていう想いを込めた曲ですね。僕自身もそうありたいと思うし。

──ちなみにアルバムでいちばん大変だった曲ってなんでした?

DAIGO:どれも大変でしたけど、意外と8曲目の「POP☆CORN」とか。言ってしまえばバラエティゾーンの曲だし、僕自身も作ってて楽しくて、歌詞もこういう遊び心があるものが好きなのですぐに書けたんです。けど、歌が意外と難しくてね。ずっと“ポップコーン”って言ってるだけだけど、このテンポ感で“ポ”を連発するのはけっこう大変なんですよ。リズムもなかなかキープできないし。

──「POP☆CORN」はゲーム音楽的なサウンドも新鮮でした。

DAIGO:そうそう、ちょっとファミコン的な音で。途中テンポアップするところとか、自分の中ではマリオ(ブラザーズ)的なイメージもあるんですよ。でもね、これだけポップコーンについてダイレクトに歌った歌もないだろうな、と(笑)。たぶん日本でいちばんでしょうね。

──でも、なぜポップコーン? 

DAIGO:本当にポップコーンが大好きなので、ポップコーンへの愛を歌ってみようかなと。ポップコーンかパンケーキか、ちょっと悩んだんですけどね。どっちも今、流行ってるし。ただ、パンケーキはこのメロディでまた歌詞を変えてればいいやってことで俺の中で落ち着いたんでね、シリーズ化もいいかと思って(笑)。逆に歌詞で苦労したのは12曲目の「さわって」と13曲目の「YELL」かな。自分が今まで見せていなかった部分や、密かに胸の中にしまっておいたことをさらけ出して、それこそ心を丸裸にして書いた歌詞なので、書いている間はやっぱりちょっと恥ずかしさもあったし、ここまで表現していいのかなって考えたりすることもあって。

──DAIGOさんの中のとてもナイーヴなところに踏み込んで書かれてますよね。

DAIGO:「さわって」の歌詞は、“DAIGOってこういう部分もあるんだ”と思う人も多いでしょうね。でもきっと共感してくれる人もいると思う。今ってなかなか人とのコミュニケーションが難しい時代になってる気がしてて、何気なく言った言葉が相手をすごく傷つけたり、逆に自分が傷つけられたり、そうすると人と触れ合うことがどんどん怖くなって孤独感を感じたり……そういう葛藤は僕もひとりの人間なのでもちろん抱えることもあって。でもそこで大事なのは自分が変わっていくこと、自分の心を開いていくことなんじゃないかと思うんですよね。自分が開けば相手も徐々にオープンになるし、そういう意味でもっと触れ合って、自分の丸裸の心にも触ってほしいなって。

──まさに「さわって」ですね。

DAIGO:そういう気持ちを込めました。ホント難しいですけどね。それこそTwitterとかを使って、いろいろ自己表現ができる世の中ではあるけど、だからこそ傷つけ合うことになったりもする。そういう時代だからこそ思いやりを持って、自分から心を開いて接していくことが大事なんじゃないかな。

──もう一方の「YELL」は大切な人との別れをもとに書かれたものですか。

DAIGO:はい。僕が19歳の頃からずっとお世話になってきたヘアメイクさんがいるんですけど、それこそ僕がまだ無名で何者でもない頃や、インディーズのバンドをやってたときにも気持ちだけでやってくださったり、ホントお世話になりっぱなしで。その方が去年、亡くなって……僕もずっと心の整理がつかないまま日々、過ごしていたんです。けど1年経って、この曲のアレンジができたときに、なんだか呼んでるような気がしたんですね。

──その方への想いとか、DAIGOさん自身の気持ちみたいなものを? 

DAIGO:そう。なので初めてそのことをオブラートに包まず書いたんですよ。むしろこれは包んじゃいけないなと思って。僕はその方からのエールのおかげで今までの苦しい時期、うまくいかない時期もパワーをもらったし、支えてもらったんです。その方がいなかったらたぶん歌い続けてこれたかどうかもわからないくらい本当に励まされてきて。今、僕がこうして歌うことができて、『DAIGOLD』っていうアルバムもリリースして、順調に活動できてる、その背景として絶対に表現しなければいけない曲だったんです。

──そんな大切な想いが、アルバムのエンディングを飾るナンバーになったわけですね。

DAIGO:書くべくして書いた曲というか。それくらい僕の音楽人生においてその方の存在は外せないんですよね。その方のエールがあって今がある。だからこそ今度は僕が誰かにエールを届けられる、そんな人間になりたいっていう気持ちもここには込めたつもりなんです。その方のぶんまで歌い続けて、全力で人生を駆け抜けていかなきゃなって思いますし。

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