フォーク界の巨匠ピート・シーガー、94歳で他界
ピート・シーガーが1月27日(月)、94歳でこの世を去った。
◆ピート・シーガー画像
ピートは短期間の闘病後、ニューヨークの病院にて息を引き取ったと孫のキタマ・カヒル・ジャクソンがBBCニュースに発表したことで明らかとなった。ボブ・ディランやブルース・スプリングスティーンなど数多くのミュージシャンに影響を与えたピートは、1940年代後半にウィーバーズのメンバーとして「天使のハンマー」「ターン・ターン・ターン」「花はどこへ行った」など政治色の強いヒット曲を作曲したことで知られる。
ピートは、1950年代後半から1960年代初頭にかけてアメリカでのフォーク・リバイバル運動に従事し、ニューヨークのグリニッチ・ヴィレッジの活動やボブのキャリアをスタートさせるのに一役買った。1950年代には、左翼活動を放送することを阻まれ、その結果として全米の大学キャンパス内でパフォーマンスを行い、フォーク・リバイバル運動を広める活動に徹した。ピートは生前、「俺がやってきた中で一番重要だったのは、ひたすら大学を訪問してまわったことだね。たいていは規模の小さい大学を選んでいたよ。そうして学生たちに、ラジオでは放送されないけど、この国には素晴らしい音楽が存在しているんだってことを教えたのさ」と語っていた。
1996年には、ピートはロックの殿堂入りを果たし、2009年のマディソン・スクエア・ガーデンでのコンサートは、ピートの90歳の誕生日を記念し、ブルースをはじめデイヴ・マシューズ、エディ・ヴェダー、エミルー・ハリスなど多くのミュージシャンが出演していた。先日行われたグラミー賞でも最優秀スポークン・ワード賞にノミネートされていた。