【ライヴレポート】ViViD、全曲新曲のライヴ本編にみなぎる熱量「俺たちがみんなに届けたかった曲たちです」

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ViViDが12月27日(金)、Zepp Diver Cityにて<ViViD LIVE 2013「OVER THE LIMIT~genesis~」>を開催した。バンド史上最長の全国ツアーを敢行した2013年。年間50本以上の公演を実施したViViDが、1年を締めくくるべく前日に同会場で行ったライヴが<ViViD LIVE 2013「OVER THE LIMIT~scars~」>だった。一夜が明け、新たなステージの始まりを告げた“genesis=創世記”の模様をお届けしたい。

◆ViViD 画像

2014年はViViDにとって間違いなく飛躍の1年となるだろう。そう確信させてくれたのが12月27日(金)、Zepp Diver Cityでの“挑戦”のライヴだった。同会場で前日行なわれたライヴがこれまでのViViDを集約した内容であったのに対して<OVER THE LIMIT~genesis~>と銘打たれた2デイズ目は、本編すべてが新曲。

しかも、超満員のオーディエンスが熱い視線を送る中、新たなスタートを象徴するような白の衣装でステージに登場した彼らがオープニングに選んだ曲は、配信シングルとしてリリースされたばかりの超プログレッシブなナンバー「THEATER」だった。キメの連続でリズムの展開が激しいドラマティックなこの曲は、ちょっとしたズレが命とりになるほど難易度の高いロックだが、そんなプレッシャーをものともせず、すさまじい集中力で芯のある音を鳴らす。その鉄壁のバンドアンサンブルをバックに伸びやかで力強いボーカルを響かせるシン。

集まったファンが事前に耳にしていた楽曲は「THEATER」と中盤で披露されたシン初主演の舞台『鬼切姫 第2章「来るべき日」』の主題歌に起用された曲「天音」のみ。ほかは、すべてまったくの新曲がMCもはさまずに次々に演奏されていく。ViViDらしいミクスチャーなナンバーも、爽快感のあるアッパーな曲も、切ないメロディが際立つスケール感のある曲も、すべてがパワーアップされ、みずみずしさを損なうことなく、磨き抜かれている。最も印象に残ったのは、いちばん新しくて、いちばん最高な自分たちの音楽を届けたいというバンドの原点に立ち返った彼らの凛としたアティテュードであり、その歌や音に込められた熱量だった。今のViViDにとっては本編すべてが新曲というセットリストは挑戦というほど、かまえたものではないのかもしれないとすら思うほど、シン、零乃、怜我、イヴ、Ko-kiのたたずまいは堂々としていた。

「ありがとう! これが俺たちがみんなに届けたかった曲たちです。最高だろ!? 新曲ばっかりのライヴということで、僕たちにとっても初めての試みで、不安だったんだけど、みんなの会場の空気を見て本当に安心しました。まだまだ新曲、続きますが、ここから盛り上がっていくぞ!」

想いを伝えるシンの言葉に拍手と歓声がわきあがり、本編の後半は開放感たっぷりのエネルギッシュなナンバーが続いた。それまで定位置からほとんど動かずに演奏していた弦楽器陣も、煽りのモードに突入。イヴがステージ先端でベースを弾き、怜我も歩きながらギターを鳴らし、零乃が客席を指差して煽るパフォーマンス。未知への領域に飛びこんだライヴにも関わらず、そこには一体感が生まれていた。ラストナンバーは“今はまだ長い旅の途中”と歌う「Winding Lord」だ。この5人でViViDにしかできない音を鳴らしていくという強い意志は、言葉にしなくても、曲から音から十二分に伝わってきた。その空間は未来への希望で満ちあふれていた。照明の光とは違うバンドから放たれる強い光が確かに放たれていた。

時計の針が20時を回り、開演から1時間が過ぎた頃、ツアーTシャツに着替えたメンバーが大歓声のなか登場した。アンコールの一発目はオーディエンスを狂喜させたViViDのライヴの大テッパンナンバー「Take―off」だ。「キミコイ」では金テープが降り注ぎ、ギター陣が向かい合ったり、4人がセンターに集結するなど見せ場の連続となる。Ko-kiの入魂のパワフルなドラミング、イヴの太くグルーブするベース、ギターソロにさらに磨きをかけた零乃の華のあるプレイ、キレと緻密さを増した怜我のギター、そして、ジャンルを飛び越える説得力と艶のあるシンのヴォーカル力。過去に発表された楽曲たちが演奏されると、この1年でいかに彼らがバンドとして強靭になったかがより明白に伝わってきた。

「今日はホントに心から幸せです。僕ら、史上最速で武道館に立ったバンドと言われたけど、立てたのはみんなの力だし、僕らもちょっとはがんばったけど、あのステージに立ったときにまだまだ足りないものがたくさん見えて、2013年は足りないものを少しずつ埋めていった。メンバー全員が考えていることを曝け出して話して、もう1回ゼロから始めるつもりでライブハウスツアーもやって、その集大成でこの2デイズ迎えられて、俺たち間違ってなかったんだなって。どうもありがとう!! 夢は俺たちホントにデカいし、絶対、そこにみんなと一緒に行きたいと思ってるからこその2013年だったし、俺ら、もうバンドとして、この先、いっさいブレることはない。だから、ViViDについてきてほしい。お願いします!!」

そんなシンの誠意あふれるMCに場内は温かい拍手で包まれた。アンコールラストナンバーは、“ViViDの2014年への希望と未来への想いを込めた”という言葉とともに贈られた新曲「光-HIKARI-」。すべての演奏が終わったあと、リーダー零乃があらためて、感謝の言葉を述べ、「2014年はこの楽曲たちで攻めていこうと思う」とみんなに告げた。

全員がステージを去ったあと、スクリーンに流れたのは、2014年2月5日に「光-HIKARI-」(MBS・TBS系TVアニメ『マギ』OPテーマ)がシングルとしてリリースされるというニュースだ。続いて本邦初公開のミュージックビデオが流され、まだまだ嬉しい報告が……。ViViDマネージャー氏がサンタに扮しスクリーンに登場し、2ndフルアルバム『THE PENDULUM』が2月26日にリリースされること、2月1日を皮切りに全国ライブハウスツアー、5月には全国Zeppツアーが行なわれることが続々と発表されたのだ。そして、このロングツアーの総まとめとなるツアーファイナルは?と思わせぶりなテロップが流れ、ViViDがこれまでに立ってきた会場に次々とバッテンがつけられ、場内は騒然。いったい、ファイナルはどこ?と煽りに煽っておいて、最後に表示されたのは、ViViDのロゴマーク。おあずけをくらったオーディエンスだったが、2013年の締めくくりに最高のライヴと夢をプレゼントしてくれた。

取材・文◎山本弘子

■ニューシングル『光-HIKARI-』
2014年2月5日(水)発売
【初回生産限定盤A】ESCL 4160~1/¥1,800 + 税
1.光-HIKARI-
2.OVER THE LIMIT
<DVD>
光-HIKARI- (Music Video)
Making of 光-HIKARI-
【初回生産限定盤B】ESCL 4162~3/¥1,800 + 税
1.光-HIKARI-
2.OVER THE LIMIT
<DVD>
ViViD-光の先へ-
【通常盤】ESCL 4164/¥1,200 + 税
1.光-HIKARI-
2.OVER THE LIMIT
3.Take-off 2014
【期間限定アニメ仕様通常盤】ESCL 4165/¥1,200 + 税
1.光-HIKARI-
2.OVER THE LIMIT
3.光-HIKARI- (TV アニメ・ヴァージョン)
4.光-HIKARI- (TV アニメ・ヴァージョン Instrumental)

■ニューアルバム『THE PENDULUM』
2014年2月26日(水)発売

■<ViViD TOUR 2014「THE PENDULUM~ALIVE~」>
5月23日(金) Zepp Fukuoka 18:00/18:30
(問) キョードー西日本:092-714-0159
5月27日(火) Zepp Namba 18:00/18:45
(問)キョードーインフォメーション:06-7732-8888
6月2日(月) Zepp Nagoya 18:00/18:30
(問)サンデーフォークプロモーション:052-320-9100
6月5日(木) Zepp Sapporo 18:00/18:30
(問)WESS:011-614-9999
6月11日(水) Zepp Tokyo 18:00/18:30
(問)DISK GARAGE:03-5436-9600
¥4,500(税込・DRINK代別)
※3歳以上チケット必要
一般発売日:2014年4月26日(土)
[問]バックステージプロジェクト:03-5786-2400(平日12:00~19:00)

■<ViViD TOUR 2014「THE PENDULUM~mobcircle~」>
2月1日(土) 柏PALOOZA 17:00/17:30
(問)DISK GARAGE: 050-5533-0888
2月2日(日) 新横浜NEW SIDE BEACH!!(旧サンフォニックスホール) 17:00/17:30
(問)DISK GARAGE: 050-5533-0888
2月4日(火) 徳島club GRINDHOUSE 18:00/18:30
(問)DUKE高松: 087-822-2520
2月5日(水) 高知X-pt. 18:00/18:30
(問)DUKE高知: 088-822-4488
2月7日(金) 大分DRUM Be-0 18:00/18:30
(問)キョードー西日本:092-714-0159
2月9日(日) 宮崎SR BOX 16:30/17:00
(問)キョードー西日本:092-714-0159
2月10日(月) 佐賀LIVE HOUSE GEILS 18:00/18:30
(問)キョードー西日本:092-714-0159
2月11日(火・祝) 長崎DRUM Be-7 16:30/17:00
(問)キョードー西日本:092-714-0159
2月13日(木) KYOTO MUSE 18:00/18:30
(問)キョードーインフォメーション
06-7732-8888

■<ViViD TOUR 2014「THE PENDULUM~MTR生誕祭~」>
2月15日(土) yokohama Bay Hall 17:00/17:30
(問)DISK GARAGE:050-5533-0888
2月23日(日) HEAVEN'S ROCK さいたま新都心VJ-3 16:30/17:00
(問)DISK GARAGE:050-5533-0888
2月28日(金) mito LIGHT HOUSE 18:00/18:30
(問)DISK GARAGE:050-5533-0888

■<ViViD TOUR 2014「THE PENDULUM~怜我凱旋~」>
3月8日(土) 太田市新田文化会館 エアリスホール 17:00/17:30
(問)DISK GARAGE:050-5533-0888
3月11日(火) 名古屋 ell.FITS ALL 18:00/18:30
サンデーフォークプロモーション:052-320-9100
3月13日(木) 金沢 AZ 18:00/18:30
(問)キョードー北陸チケットセンター:025-245-5100
3月16日(日) 周南TIKI-TA 16:30/17:00
(問)夢番地広島:082-249-3571
3月18日(火) 神戸VARIT. 18:00/18:30
(問)キョードーインフォメーション:06-7732-8888
3月19日(水) 広島ナミキジャンクション 18:00/18:30
(問)夢番地広島:082-249-3571
3月21日(金・祝) 米子laughs 16:30/17:00
(問)夢番地岡山:086-231-3531
3月22日(土) 和歌山 CLUB GATE 17:00/17:30
(問)キョードーインフォメーション:06-7732-8888
3月23日(日) ESAKA MUSE 16:30/17:00
(問)キョードーインフォメーション:06-7732-8888
3月26日(水) 秋田Club SWINDLE 18:00/18:30
(問)キョードー東北:022-217-7788
3月28日(金) 仙台CLUB JUNK BOX 18:00/18:30
(問)キョードー東北:022-217-7788
3月30日(日) 酒田MUSIC FACTORY 16:30/17:00
(問)キョードー東北:022-217-7788
4月19日(土)SHIBUYA-AX 16:30/17:30
(問)DISK GARAGE:050-5533-0888
スタンディング¥4,500(税込・D代別)
※3月8日太田市新田文化会館のみ全席指定¥4,500(税込)
※全公演3歳以上チケット必要
一般発売日:2014年1月18日(土)~
※4月19日 SHIBUYA-AX公演のみ2月15日(土)~
[問]バックステージプロジェクト:TEL03-5786-2400(平日12:00~19:00)


◆ViViD オフィシャルサイト
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