【ライブレポート】flumpool、忘れられない感動の5周年記念ライブ「みなさんが僕らにとって一番大切な存在です」

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サプライズと感動、興奮の連続。一瞬たりとも見逃したくない貴重なシーンが数々あった夢のようなライブは、flumpoolが5年間応援してきてくれたファンへの感謝の気持ち、そのものであった。
◆<flumpool 5th Anniversary Special 2Days Live『For our 1,826 days & your 43,824 hours』> 画像

flumpoolがデビュー5周年を記念して開催した日本武道館2daysライブ<flumpool 5th Anniversary Special 2Days Live『For our 1,826 days & your 43,824 hours』>。

日本武道館公演2日目と同じ日にリリースとなったダブルAサイドシングル「強く儚く/「Belief ~春を待つ君へ~」のミュージックビデオが流れたあと、場内が暗転し、武道館に大歓声が沸き起こる。するとステージには赤いマントを被った4人が登場する。「flumpoolが赤いマントで現れた!」とそちらに注目していると、楽器を手にした4人の堂々たる姿がステージ中央に。

オーディエンスの大歓声が響くなか、1曲目「Because... I am」からライブがスタートする。続く「覚醒アイデンティティ」、「Calling」では、「武道館、そんなもんじゃねーだろ!」「かかってこいよ!」と観客をあおる山村隆太(Vo)に、武道館にぎっしり入った観客は大きく応える。まさに壮観な光景だった。

その光景にこの日最初のMCでは、「皆さんテンション高いね!」と話す山村。そして「flumpool、5周年を迎えました」と報告をし、感慨深げに会場を見渡すと、まるでライブがエンディングを迎えたかのような大きな大きな拍手が贈られる。拍手を受けた山村は、「1回目のMCから感動させんといてよ」、「あかん、ちょっと待って!」と早くも感極まってしまった様子を隠すように笑った。

この日はWOWWOWの生中継も入り、メンバーはテレビの向こうでこのライブを見ている人にも呼びかけた。さらには、画面の向こうの人へ、山村と阪井一生(G)が交互にカメラ目線で笑顔をキメる一面も。これには会場から黄色い声援が沸いたが、阪井は「(山村と阪井の)歓声のジャンルが違いすぎる!」と不満をもらし、笑いを誘った。

「ここにいる誰もが忘れられない一夜にしましょう」とさらにテンションを上げて、爽快な風を吹かす「微熱リフレイン」、タフな演奏に惹きつけられる「どんな未来にも愛はある」、ファンタジックな演出で魅せた「two of us」ではステージに夢中にさせてくれた。

「ホンマに楽しいです。ありがとう!」と集まった満員の観客にそう伝えた阪井は、続けて、この日、会場ヘ向かう途中であったタクシーでのエピソードを話す。武道館に向かう運転手に「君はエアロスミスか?」と問われたとのこと。その話の流れから、突然、小倉誠司(Dr)がカウントを取り、阪井がエアロスミスの「I Don't Want to Miss a Thing」を歌うという流れになり、観客は大喜び&爆笑。阪井は「ちょっと、乗せんといてよ!」と焦りながらも、「エアロスミスのライブを越えるぐらいのライブをやっていきます」と言い、会場を盛り上げた。

そしてライブはこの日のために用意された、スペシャルメドレー「Oldies but Goodies -flumpool武道館スペシャルver.」に突入する。懐かしくありながら、まったく色褪せることなく響く、インディーズ時代からの楽曲「labo」、「Hello」、「388859」からスタートする。そして阪井がボーカルをとる「タイムカプセル」では、ヴィジュアル面でのヘルプメンバーでもあったNON STYLEの井上裕介が現れ、阪井の代わりに歌唱するという驚きの場面が。「夢をありがとう!」とお決まりの投げキッスを放ち、会場を沸かせた。「ハイドレンジア」では阪井と尼川元気(B)がメインボーカルを務める。二人の歌声とその貴重なシーンにオーディエンスは熱狂した。これまでのflumpoolを総括するような全10曲のスペシャルメドレーは、濃度の高い、味わいあるものであった。

続くMCでは阪井が「元ちゃん楽しんでますか?」と尼川元気(B)に話を振る。「すごい楽しんでる」と話しながらもMCが苦手だと答える尼川。だが、この日は「けっこうテンションがあがってきた!」とめずらしくライブの興奮を口にした。また、小倉は、自己紹介を長々と始めようとするが、阪井に「後でブログとかで書いてや!」と止められながらも、「今日という日は、皆さんがいて成り立った1日。みんなで最高の1日にしましょう」と印象的な言葉を残した。

ライブ後半は、「証」、「花になれ」、「強く儚く」といったヒット曲を続けて披露する。彼らが生み出した名曲に乗せ、スクリーンには過去のライブ映像やリリースしたジャケット写真が映し出されると、改めて彼らの5年間の活動の濃密さを実感する。「5年間のこの思いを受け取って!」と披露された「君に届け」では、山村は曲中にも「ありがとう」と何度も観客に感謝を伝えていた。

アンコールでは4人がステージ下から登場し、またまた観客を驚かせたが、サプライズは続く。メンバーが「あれ?ドラム2つあるやん!」とソワソワさせる。そして「台湾からMayday!」とMaydayを呼び込んだ。flumpoolの5周年のお祝いに駆けつけたMaydayの5人は、山村、小倉、尼川には花束を、そして阪井には「ダイエットお疲れさま」と肉まんを贈った。もちろん会場は大爆笑。そしてflumpoolとMaydayの9人で「Belief ~春を待つ君へ~」、日本語バージョンの「OAOA」を披露した。肩を組み合い、ハイタッチをしながら歌う山村と阿信(Vo)の姿はとても頼もしく、息の合ったセッションは、flumpoolとMaydayのタッグが最強であることを確信させてくれた。

そしてライブはラストの曲へ。「僕らの曲を聴けば前を向ける、希望のような音楽を作りたいと、ここまでかけ抜けてきました」。「5年でわかったことは、みなさんが唯一変わらない希望だった。僕らにとって一番大切な存在です」。山村は続けて「今日はみんなで一緒に歌いたいです」と言い、「大切なものは君以外に見当たらなくて」を優しく、力強く披露した。メンバーと観客、それぞれの5年間の想いがひとつになった合唱。その一体感は会場をキラキラと輝かせ、ああ、この光景は絶対に忘れたくないなぁと思わせるものであった。

最後にメンバーは感謝を伝えた後、「来年はみんなの場所に遊びに行きたいと思っています」と言い、ステージを去っていった。すばらしいステージを見せてくれたメンバーに会場にはいつまでも大きな拍手が鳴り響いていた。flumpoolのこれまでの集大成であり、新たな出発にふさわしいライブだったと思う。彼らの行く手にさらなる期待が高まった一夜であった。


flumpool 5th Anniversary Special 2Days Live 「For our 1,826 days & your 43,824 hours」
セットリスト
1.「Because... I am」
2.「覚醒アイデンティティ」
3.「Calling」
4.「微熱リフレイン」
5.「どんな未来にも愛はある」
6.「two of us」
7.Oldies but Goodies -flumpool武道館スペシャルver.
「labo」「Hello」「388859」「タイムカプセル」「Present」「流れ星」「ベガ~過去と未来の北極星~」「ハイドレンジア」「東京哀歌」「フレイム」
8.「証」
9.「花になれ」
10.「強く儚く」
11.「君に届け」
12.「reboot~あきらめない詩~」
13.「MW~Dear Mr. &Ms. ピカレスク~」
14.「星に願いを」
15.「夏Dive」
16.「イイじゃない?」
EN1.「Belief ~春を待つ君へ~」
EN2.「OAOA」
EN3.「大切なものは君以外に見当たらなくて」

flumpool / flumpool×MaydayダブルAサイドシングル
「強く儚く/Belief~春を待つ君へ~」
2013年10月2日発売
[初回限定盤 CD+DVD]
AZZS-18 ¥1,680(税込)
1.強く儚く
※日本テレビ系『スッキリ!!』10月テーマソング2.Belief~春を待つ君へ~
※映画『おしん』主題歌
3.brilliant days
DVD特典映像
How have we felt for 5 years? ~flumpool's 5th anniversary historic DVD~
収録分数:約60分以上
[通常盤 CD]
AZCS-2029 ¥1,260(税込み)
1.強く儚く
2.Belief~春を待つ君へ~
※映画『おしん』主題歌
3.brilliant days
BONUS TRACK
「OLDIES but GOODIES-flumpool 5th year anniversary non-stop mix-」
デビュー曲「花になれ」から今年7月発売のシングル「大切なものは君以外に見当たらなくて/微熱リフレイン」までのシングル曲全20曲 を収録した 約20分に及ぶノンストップミックス! バンドの5年間の軌跡を辿りながら、改めて全ての曲の魅力に触れることができる「History of flumpool」と呼ぶに相応しい内容。ファンの方にはもちろん、初めてflumpoolを 聴く方にもお楽しみ頂ける、宝石を散りばめたようなトラックとなっている。

<Ready Set Go!!』Count Down Live2013 ⇒ 2014 supported by A-Sketch>
2013年12月31日 大阪城ホール
開場:16:30 開演:17:30 (翌24:30終演予定)
チケット一般発売:11月30日
プレイガイド
チケットぴあ:0570-02-9999 (P-code 211-046)
ローソンチケット:0570-084-005 (L-code 59947)
イープラス:http://eplus.jp (PC・mobile)
[問]:キョードインフォメーション 06-7732-8888

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