【インタビュー】jyA-Me「この全編デュエットのカバーアルバムは、自分の殻を破って本当にチャレンジに満ちたアルバムになったと思います」

CLIFF EDGE、SO-TA、LGYankees等、数々のDJ／ラッパーのフィーチャリング作で甘い美声を聴かせてきたjyA-Meが、豪華アーティストを招いたスペシャルカバーアルバム『With. Me -Duet Cover-』を8月7日(水)にリリース。時代を超えて歌い継がれてきたデュエットソングの名曲限定で、縁のある人物や意外なゲストも加えて贈る本作では、メロディと感情表現に特化したjyA-Meの新たな側面が見えてくる。さらに、単に聴いて楽しむだけでなく、“世代を超えて絆をつくるキッカケになってほしい”という隠れた意図も。キュートな見た目からは想像もつかない驚きの趣味も交え、アルバムと歌への想いをjyA-Meが赤裸々トーク！

■全ての楽曲で他アーティストと共演している
■コラボアルバムを作りたいっていうことから始まった

――これまで、さまざまなアーティストとフィーチャリング／コラボ作品を作られてきましたが、なぜ今回デュエットソング限定のカバーアルバムを作ろうと決めたんでしょう？

jyA-Me：始まりは、全ての楽曲で他アーティストと共演している“コラボアルバムを作りたい”っていうことだったんです。自分だけの作品だと、どうしても歌いやすいメロディライン、歌詞、歌い方を選んでしまうんですが、与えられた作品だと自分の新たな声や歌い方、二人の化学反応で起きるハーモニー、世界観、表現を発見することができるんです。それを身をもって経験していたから、まずはコラボをやりたい。その中で全てをカバー曲にすれば、さらに世代やジャンルを超えて、いろんな方にjyA-Meという存在や、大好きな楽曲たちを知っていただくことができる。しかも全曲デュエット曲でカバーするっていうのは、史上初なんじゃないか……って考えた結果が、この『With. Me -Duet Cover-』なんです。

――しかも男女のデュエットだけでなく、女性同士のデュエット曲も収録されていますよね。

jyA-Me：やっぱり私自身、女の子と一緒にカラオケに行くことが多いので、女子同士で歌える曲が欲しかったんです。それで今まで自分も歌ってきた曲や、みんながカラオケに行ったときに“あ、あの曲歌おうよ！”って思ってもらえるような女性同士のデュエットも3曲入れました。このアルバムを聴いて、ぜひカラオケで女子同士、男性と女性、特に上司と部下で歌ってほしい。私、ココはすごく押してるところなんです。

――“上司と部下”っていうところを？

jyA-Me：ハイ（笑）。今の若い子たちって、上司とのコミュニケーションを嫌うというか、飲みやご飯に誘われても断っちゃうらしいんですね。でも、私は小学校、中学校と先輩／後輩の上下関係が厳しい部活で揉まれながら、年上の方から得られる経験値や知識の大切さを学んだんです。なので、このアルバムが“一緒に歌う”キッカケになって、皆さんの絆を深められたらいいなぁと。それで今回は上の世代の方々には懐かしく、今の世代の子には新鮮に届くような割と昔の曲を、あえて選ばせていただいてるんです。

――確かに共通して知っている曲が無ければ、一緒に歌いようがないですものね。これまでjyA-Meさんが主に歌われてきた音楽とは毛色の違う、いわゆる“歌謡曲”が多く収録されている理由が、それで納得できました。

jyA-Me：そうなんです。だからダンスミュージックやR&Bに絞られるフィーチャリングではなく、メロディやハーモニーを大切にお互いの良さを融合させていくコラボという形を取って、表記も“with”とさせていただいてるんです。そのぶん自分の殻を破った、本当にチャレンジに満ちたアルバムになったと思います。ゲストの方も世代やジャンルを超えて選ばせていただきましたし、長く愛されてきた名曲たちの良さを活かしつつ、自分たちらしさを表現するために、改めて全曲ブレスの位置、語尾の長さ、しゃくりの仕方等、全部を一度分析してからアレンジしていったので、とても勉強になりました。

――デュエット相手の方のセレクトも、もちろんご自身で？

jyA-Me：そうです。基本的には曲に合わせて選ばせていただいたんですが、「さよなら 大好きな人」のKONANはもともと大親友で、ずっと“いつか一緒に歌えたらいいね”って話してたんですよ。なので、彼女と歌うなら……という視点で曲選びをしていたり、昔からダンスをしていた私には憧れの方であるm.c.A・Tさんとだったらコレで……と選んだ「EVER&EVER」だったり、人先行の曲もあります。あと、「今を抱きしめて」はとにかく曲が大好きで！　原曲の良さを出したいという想いが強かったので、オリジナルを歌われていた吉田栄作さんにお願いしました。

――「今を抱きしめて」ではミュージックビデオも撮っていますよね。

jyA-Me：私、オーケストラを観に行ったりもするくらい、実はクラシックも大好きなので、シンフォニックな要素もあるこの曲には、本当に惹かれたんです。ただ、そのぶん歌うにあたってはすごく苦労しました。ここまでゆっくりしたテンポの曲を歌うのも初めてだし、淡々と歌ってもダメ、かといって感情を入れすぎても楽曲に合わない。今までノリ重視の曲を多く歌ってきた私にとって、メロディをどう美しく表現していくかという部分が重要になってくる歌を歌うのは、とても難しかったんです。その点、吉田さんは役者もなさっているので、レコーディングでもミュージックビデオの撮影でも、いかに歌に感情を乗せて表現していくかという点では、すごくお手本にさせていただきました。本当に憧れの方だったので、お会いするにあたっても緊張していたんですが、お話してみたら実は家から徒歩3分くらいのご近所さんなことがわかって！　オススメのお店やお芝居の裏話等、いろんなことを話してくださったおかげで、打ち解けられました。

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