パティ・スミス「人間はなんて馬鹿なの」

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クイーン・オブ・パンク、パティ・スミスから手厳しい言葉が届いた。スミスは以前、戦争が回避できないことや環境破壊は政府に問題があると考えていたが、いまはそれだけでなく「人類が馬鹿なのだ」と思うようになったという。

◆パティ・スミス画像

イラク戦争中、ブッシュ大統領をホワイトハウスから追い出そうと呼びかけていたスミスは、英国の新聞『Guardian』紙のインタビューで「まだ怒っている?」と問われ、こう答えた。「もはや政府だけの問題じゃないと思っている。人類全体よ。世界レベルで人間ってここまで馬鹿になれるなんて、理解に苦しむわ」

「人間性ってものが欠乏してる。常識ってもんでしょ。あなたの家族は川にケミカルを捨ててるのよ。それで川が汚染され、子供たちがそこで泳ぐと病気になったり魚が死んでいる。なにかするのが常識でしょ。わたしには子供のころから何もかもわかりきったことだった。冷戦がエスカレートしたとき、子供ながらバカなゲームだって思っていた。そして、それが崩壊したとき、私たちには新しい敵が必要となったのよ。いまは、テロリズムね。具体的な敵じゃなく、気持ちの問題なのよ。ただのゲーム」

詩人としても活動するパティ・スミスは6月に英国を訪れ、コンサートを開催するほか、ヨーコ・オノが監修する<Meltdown Festival>で音楽と詩を融合したパフォーマンスを行なう。ヨーコはパティ・スミスほか、スージー・スー、マリアンヌ・フェイスフル、チボ・マット、Peachesなど強力な女性陣をラインナップに迎えている。

Ako Suzuki, London
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