「燃えないと輝くことはできない」~ケヴィン・エアーズが残したもの
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だってケヴィンは、ヴェルヴェット・アンダーグラウンドに在籍したジョン・ケイルとニコ、ロキシー・ミュージックから離れてソロ活動を展開し始めたばかりのブライアン・イーノ、ソフト・マシーンの同僚ロバート・ワイアット、ケヴィンのバンドのメンバーであったマイク・オールドフィールドなどの突出した個性を一堂に集めることのできるカリスマだったのだから。1974年に発表したライブ・アルバム『悪魔の申し子達(Jun 1. 1974)』は1960~1970年代、ロックが一番面白かった時代の燃えるような輝きを見事に記録しているドキュメント。ケヴィンの音楽はいつも、肩肘張らない、気軽な感じで輝いている。
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東京、ベルリンをつなぐ仮想文化圏があると仮定したならば、その文化圏はヴェルヴェット・アンダーグラウンド、ソフト・マシーン、デヴィッド・ボウイ、ロキシー・ミュージックが描く“アンダーグラウンドロック”の四角形で囲まれており、原稿に登場したすべての人物がその磁場に存在しているような妄想に僕はとらわれる。そして、その磁場の中心にはケヴィン・エアーズが肩肘はらず、どこまでもお気軽な感じで笑って歌っている気がする。
そんな天国でバナナを食べてるケヴィンの姿しか想像できないけれど、ケヴィンのご冥福をお祈りします。
文&写真:Masataka Koduka
◆マーシャ・クレラ・オフィシャルサイト
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