【インタビュー】ダフ・マッケイガン来日直前インタビュー「後篇」アドラーとの再会、ガンズ&ローゼズ秘話
2013年3月7日(木)、8日(金)に来日するダフ・マッケイガンズ・ローデッドだが、多くのファンを驚喜させているのが、ガンズ&ローゼズ時代の盟友、スティーヴン・アドラー率いるアドラーがサポート・アクトとして同行することだ。1987年の名盤『アペタイト・フォー・ディストラクション』で最強のリズム・セクションを組んだ2人が日本で再合体を果たすことに、ダフ自身が少なからずエキサイトしているようだ。
◆ダフ・マッケイガンズ・ローデッド「The Taking」エピソード1映像
──スティーヴンは1990年にガンズを脱退していますが、その後も連絡を取り合っていたのですか?
ダフ・マッケイガン:連絡が途絶えたこともあったけど、スティーヴンのことはずっと気にかけていた。こないだ(2012年)『ロックンロール・ホール・オブ・フェイム』殿堂入りから1ヶ月ぐらいして、夫婦同士でディナーに行ったんだ。楽しい時間を過ごせたし、体調も良さそうだった。それで今度こそジョイント・ツアーを実現させようと思い立ったんだ。
──スティーヴンはその後、アドラーズ・アペタイトなるバンドを組んでいましたが、その時期の彼の演奏を見たことはありますか?
ダフ・マッケイガン:うん、2006年ぐらいかな、ロサンゼルスで彼らのライヴに、イジー・ストラドリンと俺で飛び入りしたことがある。彼はその時よりもずっと体調が良いし、日本では最高のドラミングを見せてくれると信じている。アンコールで、俺とスティーヴンでジャムをやるかって?そうなったら最高にクールだろうな。俺に言えるのはそれだけだよ(ニヤリ)。
──あなた自身も1997年にガンズを脱退してしまうわけですが、最後のアルバムとなったカヴァー作『ザ・スパゲッティ・インシデント?』(1993)について教えて下さい。
ダフ・マッケイガン:『ザ・スパゲッティ・インシデント?』は俺たちが影響を受けたバンドやアーティストへの敬意を表すアルバムだった。それと同時に、若いキッズに、こんなクールなバンドがいるんだってことを知ってもらいたかったんだ。『ユーズ・ユア・イリュージョン』(1991)を出して、ずっとツアーしてきたんで、レコード会社から「何か新しいアルバムを出せ」という圧力があったことも事実だ。どの曲もワールド・ツアーのサウンドチェックで演っていた曲で、楽しみながらレコーディング出来たよ。いつかローデッドとして、『ザ・スパゲッティ・インシデント?』を全曲プレイするショーをやってみたいんだ。俺が好きな曲ばかりだし、きっと楽しいツアーになると思う。その都市ごとにゲストを呼んでプレイしても面白いんじゃないかな?
──あなたにとってガンズ時代、最後のレコーディングとなったのは1994年、ローリング・ストーンズのカヴァー曲「悪魔を憐れむ歌」でしたが、どんなことを覚えていますか?
ダフ・マッケイガン:『インタビュー・ウィズ・ヴァンパイア』という大作映画が作られるから、そのサントラ向けに「悪魔を憐れむ歌」を録音して欲しいとレコード会社に依頼されたんだ。その頃は、ずいぶん事情が変わっていた。バンド内部がぎくしゃくして、曲をまとめようと最後までスタジオにいたのはアクセルと俺だけだった。その頃、俺はもう酒は止めていたっけな。あの曲はもう、レコーディングした当時から聴いてないよ。出来が良いのか悪いのかも知らない。アクセルのヴォーカルは気合いが入っていたし、スラッシュはいつだって最高のギターを弾いているけど、パーカッションがちょっと洗練され過ぎていた。もっと野性を感じさせるパーカッションにするべきだった。
──ストーンズのオリジナルを、どのように再解釈しましたか?
ダフ・マッケイガン:深く考えず、ガンズ・ヴァージョンをやっただけさ。レコーディングするにあたって、ストーンズのレコーディング風景が収められている映画『ワン・プラス・ワン/悪魔を憐れむ歌』をじっくり観た。思い出したよ、たしかスティーヴンがレーザーディスクをくれたんだ。「悪魔を憐れむ歌」のベースはキース・リチャーズが弾いているんだけど、あのベース・ラインの奇妙なフィーリングを再現しようとするのは不可能だよ。
──現在、スラッシュとアクセル・ローズの両方と友好的な関係にあるのがあなたですが…。
ダフ・マッケイガン:まあ、昔からそうだったよ(苦笑)。スラッシュとはしょっちゅう連絡してるし、また新しいシンガーを入れてヴェルヴェット・リヴォルヴァーを復活させようって話してたんだ。アクセルとはしばらく疎遠だったけど、こないだ(2010年10月)ガンズのロンドンでのライヴでジャムをやって以来、また連絡を取り合っている。彼は地に足の着いた人間だし、ヴォーカルも健在だ。イジーとも、たまに話している。でも、音楽の話は滅多にしないな。最近では、ヨガについてアドバイスしてもらったよ。
──そうなると、今回あなたとスティーヴンがツアーを行うのは、オリジナル・ガンズ復活への布石とも…?
ダフ・マッケイガン:訊かれると思ったよ(苦笑)。今回はオリジナル・ガンズの2人がロックンロールをプレイする、それだけだ。ガンズ復活は、俺の力ではどうにもならない。実現するかも知れないし、しないかも知れない。でも、もし実現したら凄いことだと想うよ。オリジナル・ガンズには特別なケミストリーがあったからね。
インタビュー:山崎智之
今回のダフ・マッケイガンズ・ローデッド来日公演では、ダフ本人の希望で応援してくれているファンの為に、彼らのライヴ&ドキュメンタリー「The Taking」の高画質ダウンロードリンクがライヴ来場者全員にプレゼントされる。1時間40分にも及ぶ日本未発売のファン必見のロック・ドキュメントだ。レミーをはじめビリー・ギボンズやアリス・インチェンジなど豪華なゲストも登場する。
<“DUFF McKAGAN'S LOADED”with special guest“ADLER”Japan Tour 2013>
3月7日(木)、8日(金)
@渋谷duo music exchange
OPEN 18:00 / START 19:00
TICKET ¥6,500(税込/All Standing/1Drink別)
[問]クリエイティブマン TEL 03-3499-6669
編集部註:来場者全員にDUFF McKAGAN'S LOADEDのドキュメンタリー「The Taking」の高画質ダウンロードリンクをプレゼント(約900MBがダウンロード可能な環境が必要です)。
『ザ・テイキング』
CD+オリジナルTシャツ限定セット 2,980円(税込)
◆『ザ・テイキング』販売サイト
◆ダフ・マッケイガンズ・ローデッド「The Taking」エピソード1映像
──スティーヴンは1990年にガンズを脱退していますが、その後も連絡を取り合っていたのですか?
ダフ・マッケイガン:連絡が途絶えたこともあったけど、スティーヴンのことはずっと気にかけていた。こないだ(2012年)『ロックンロール・ホール・オブ・フェイム』殿堂入りから1ヶ月ぐらいして、夫婦同士でディナーに行ったんだ。楽しい時間を過ごせたし、体調も良さそうだった。それで今度こそジョイント・ツアーを実現させようと思い立ったんだ。
──スティーヴンはその後、アドラーズ・アペタイトなるバンドを組んでいましたが、その時期の彼の演奏を見たことはありますか?
ダフ・マッケイガン:うん、2006年ぐらいかな、ロサンゼルスで彼らのライヴに、イジー・ストラドリンと俺で飛び入りしたことがある。彼はその時よりもずっと体調が良いし、日本では最高のドラミングを見せてくれると信じている。アンコールで、俺とスティーヴンでジャムをやるかって?そうなったら最高にクールだろうな。俺に言えるのはそれだけだよ(ニヤリ)。
──あなた自身も1997年にガンズを脱退してしまうわけですが、最後のアルバムとなったカヴァー作『ザ・スパゲッティ・インシデント?』(1993)について教えて下さい。
ダフ・マッケイガン:『ザ・スパゲッティ・インシデント?』は俺たちが影響を受けたバンドやアーティストへの敬意を表すアルバムだった。それと同時に、若いキッズに、こんなクールなバンドがいるんだってことを知ってもらいたかったんだ。『ユーズ・ユア・イリュージョン』(1991)を出して、ずっとツアーしてきたんで、レコード会社から「何か新しいアルバムを出せ」という圧力があったことも事実だ。どの曲もワールド・ツアーのサウンドチェックで演っていた曲で、楽しみながらレコーディング出来たよ。いつかローデッドとして、『ザ・スパゲッティ・インシデント?』を全曲プレイするショーをやってみたいんだ。俺が好きな曲ばかりだし、きっと楽しいツアーになると思う。その都市ごとにゲストを呼んでプレイしても面白いんじゃないかな?
──あなたにとってガンズ時代、最後のレコーディングとなったのは1994年、ローリング・ストーンズのカヴァー曲「悪魔を憐れむ歌」でしたが、どんなことを覚えていますか?
ダフ・マッケイガン:『インタビュー・ウィズ・ヴァンパイア』という大作映画が作られるから、そのサントラ向けに「悪魔を憐れむ歌」を録音して欲しいとレコード会社に依頼されたんだ。その頃は、ずいぶん事情が変わっていた。バンド内部がぎくしゃくして、曲をまとめようと最後までスタジオにいたのはアクセルと俺だけだった。その頃、俺はもう酒は止めていたっけな。あの曲はもう、レコーディングした当時から聴いてないよ。出来が良いのか悪いのかも知らない。アクセルのヴォーカルは気合いが入っていたし、スラッシュはいつだって最高のギターを弾いているけど、パーカッションがちょっと洗練され過ぎていた。もっと野性を感じさせるパーカッションにするべきだった。
──ストーンズのオリジナルを、どのように再解釈しましたか?
ダフ・マッケイガン:深く考えず、ガンズ・ヴァージョンをやっただけさ。レコーディングするにあたって、ストーンズのレコーディング風景が収められている映画『ワン・プラス・ワン/悪魔を憐れむ歌』をじっくり観た。思い出したよ、たしかスティーヴンがレーザーディスクをくれたんだ。「悪魔を憐れむ歌」のベースはキース・リチャーズが弾いているんだけど、あのベース・ラインの奇妙なフィーリングを再現しようとするのは不可能だよ。
──現在、スラッシュとアクセル・ローズの両方と友好的な関係にあるのがあなたですが…。
ダフ・マッケイガン:まあ、昔からそうだったよ(苦笑)。スラッシュとはしょっちゅう連絡してるし、また新しいシンガーを入れてヴェルヴェット・リヴォルヴァーを復活させようって話してたんだ。アクセルとはしばらく疎遠だったけど、こないだ(2010年10月)ガンズのロンドンでのライヴでジャムをやって以来、また連絡を取り合っている。彼は地に足の着いた人間だし、ヴォーカルも健在だ。イジーとも、たまに話している。でも、音楽の話は滅多にしないな。最近では、ヨガについてアドバイスしてもらったよ。
──そうなると、今回あなたとスティーヴンがツアーを行うのは、オリジナル・ガンズ復活への布石とも…?
ダフ・マッケイガン:訊かれると思ったよ(苦笑)。今回はオリジナル・ガンズの2人がロックンロールをプレイする、それだけだ。ガンズ復活は、俺の力ではどうにもならない。実現するかも知れないし、しないかも知れない。でも、もし実現したら凄いことだと想うよ。オリジナル・ガンズには特別なケミストリーがあったからね。
インタビュー:山崎智之
今回のダフ・マッケイガンズ・ローデッド来日公演では、ダフ本人の希望で応援してくれているファンの為に、彼らのライヴ&ドキュメンタリー「The Taking」の高画質ダウンロードリンクがライヴ来場者全員にプレゼントされる。1時間40分にも及ぶ日本未発売のファン必見のロック・ドキュメントだ。レミーをはじめビリー・ギボンズやアリス・インチェンジなど豪華なゲストも登場する。
<“DUFF McKAGAN'S LOADED”with special guest“ADLER”Japan Tour 2013>
3月7日(木)、8日(金)
@渋谷duo music exchange
OPEN 18:00 / START 19:00
TICKET ¥6,500(税込/All Standing/1Drink別)
[問]クリエイティブマン TEL 03-3499-6669
編集部註:来場者全員にDUFF McKAGAN'S LOADEDのドキュメンタリー「The Taking」の高画質ダウンロードリンクをプレゼント(約900MBがダウンロード可能な環境が必要です)。
『ザ・テイキング』
CD+オリジナルTシャツ限定セット 2,980円(税込)
◆『ザ・テイキング』販売サイト
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