【ライヴレポート】レーザーハープ、おっぱいシンセを操る女性2人組ユニットDAFTYがシンセイベントに登場
シンセを肴に呑み語る会「シンセ・バー」の1周年記念イベント「neuro'n'nite」が、渋谷スターラウンジにて開催された。イベントは、渡部高士のアナログパッチシンセ中心のセットによるインプロライブからスタートし、続いてゲストを迎えたシンセサイザーマニアックトークとライヴステージが交互に繰り広げられるという盛りだくさんの内容。
トークパートでは、まずホッピー神山がProphet-5を中心とした80年代の他では話せないようなシンセトークを展開、続いてレコーディング・エンジニアの寺田康彦によるTR-808、Linn Drumのレコーディングテクニックが、後半では氏家克典がMinimoogを実演するなど、非常に濃い内容。ライヴパートでは、ハードなビートとシンセサウンドに神秘的なボーカルやテルミンを載せたPulselize、リズムマシンTR-707/TR-808/TR-909やベースシンセTB-303を中心にしたセットでミニマルにフロアを踊らせるdubcidらがプレイ。そんなライブパートの中でもひときわ異彩を放ったのが、DAFTYだ。
▲機材を黙々といじっていたかと思うと、ピタリと揃った振り付けで踊り始める2人。衣装、メイクのテイストがまったく異なるmimi(左)とvivi(右)。
ステージではMacBookやシンセ、DJ機器が並んだ機材を前に、キュートなルックスからは想像できない濃密なシンセサウンドによるインストトラックを寡黙にそしてダンサブルにプレイ。かと思うと、続いてポップな英語詞のボーカル曲をダンス付きで披露。MCではボコーダーによるロボットボイスで脱力させ、「viviがソフトシンセサイザーで作ったトラックに、mimiがアナログ・シンセサイザーで戦いを挑みます」とのアナウンスに続き、mimiがオーディエンスに背を向け、ステージ後方にセットされたアナログシンセのつまみをいじったりパッチング(ケーブルをつなぎ変える)したりしつつファットなサウンドをつむぎ出す。ステージ前方に出てきたmimiがスタンドマイクでギターをバックにロックテイストの曲を歌い上げたかと思うと、再度ミニマルなトラックをプレイ、さらに三拍子のしっとりしたボーカル曲をシアトリカルに決めるなど、めまぐるしくステージは展開。シンセサウンドを基調としながらも、曲調、パフォーマンスともに非常に振れ幅の大きいステージを見せてくれた。
▲音とともに目も楽しませてくれるレーザーハープ。下から出ている緑色のレーザー光線を遮ることでサウンドをコントロールする。
さらにステージでは「おっぱいシンセサイザー」もプレイされた。女性の胸部のマネキンの乳首に音程をコントロールするつまみがついているというなかなか特異なルックスだが、それを背後から回りこんでプレイするviviの姿もちょっとドキドキもの。レーザーハープとは違うインパクトを与えるが、こちらもれっきとしたシンセサイザー。そして、このおっぱいシンセの使用はDAFTYが「世界初」だという。
▲これが、おっぱいシンセ。
ライヴを始めてからまだ3ヶ月だというDAFTY。ステージは要素多すぎで見る側が面食らう部分もあるが、サウンドの構築度は高いし、パフォーマンスも堂々としたもの。シンセファンはもちろん、ダンスミュージックが好きならそのギミックだけでなくサウンドも興味が持てるはずだ。これからどんどんおもしろくなることが容易に想像できるこのユニット。まずはYouTubeのライブ映像でチェックしてほしい。
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