Droog、ツアーファイナルは“勘違いの二十代”で好き勝手やりたい放題
◆『Droog GIG TOUR 2012 -End of teenage-』 2012.7.25@SHINJUKU LOFT 画像
1stフルアルバム『End of teenage』を引っ提げて敢行された今回の全国ツアー、そのファイナル公演の舞台となったのは7月25日・新宿LOFT。定刻を少し過ぎ、待ちわびる観客のなか場内の照明が落ち、お馴染みの「時計仕掛けのオレンジ」のテーマが流れる。大歓声に迎えられ荒金祐太朗(G)、多田拓斗(B)、右田智弘(Dr)の3人がステージに登場し演奏がはじまるなか、カタヤマヒロキ(Vo)の「こんばんは、Droogです。よろしく!!」の言葉を合図に『End of teenage』の1曲目でもある「ロックンロール以外は全部嘘」でライヴの幕は切って落とされた。
この日のセットリストは、まず『End of teenage』の曲順と同じく「BOMB!」「眠たい奴ら」と破壊力抜群のナンバーを立て続けに披露し、フロアを一気に過熱させる。「日本をぐるっとまわって帰ってきました。<End of teenage>を最後まで見届けてくれ」というカタヤマの言葉に続き、Droogのメンバーが憧れるスターの名前が次々に登場する「カルト・スターに憧れて」、そして「日々の泡」「我思う故に我あり」と最新アルバムからのナンバーが次々に披露されていく。
「ファイナル公演を最高の夜にすることを約束します」。カタヤマは観客へさらに思いを伝え、「オレたちなりのラブソングを聴いてくれ」と前作「LOVE SONGS」から「LOVE SONG」を披露。さらに、そのままの勢いで「HORROR SHOW」「アハハ」へとなだれ込み、Droogのメンバー4人が中学2年の14歳のときにロックンロールに出逢ってからの想いが込められている「ティーンエイジ・カルチャー」、「キラキラ」と続いた後、フロアをクールダウンするかのようにTHE STREET SLIDERSの「のら犬にさえなれない」のカバーが奏でられる。
その後は、彼らの10代の初期衝動の塊とも言えるインディーズ時代の2枚のミニアルバム『Droog』『Violence』からの曲も次々と披露。「ああ絶望」では赤い拡声器を手にしたカタヤマが静寂のなかサイレンを鳴り響かせ、「新宿ロフトにぴったりの曲を持ってきました」と「全滅ロック」でフロアを過熱させ、ラストナンバー「人類」まで一気に駆け抜け4人はステージを去っていった。
そして、鳴り止まない観客の手拍子がDroogのメンバーを再び迎え入れる。そのステージ上でカタヤマは、「14才のときにロックンロールに出逢ってから毎日、生きてる今<この瞬間>しかないと思ってやってきました、だけど、初めて明日のことを考えたときに作った曲を聴いてください」と「からっぽの世界」を披露。そして、「Droog GIG TOUR 2012 -End of teenage-」のラストナンバーに選ばれたのは、「いざさらば 書を捨てよ」。彼らがDroogとして初めて世に放った作品『Droog』の、オープニングを飾った曲だ。
「最高の夜にすると言ったけど約束は守れたでしょうか?」。カタヤマが最後の言葉を大歓声の観客に投げかけ、「また逢おうぜ」と観客にひと言残し、Droogメンバー4人はステージを後にした。
『退屈な 十代は もう終わった もう終わった 勘違いの 二十代で 好き勝手 やりたい放題──』。そう「ティーンエイジ・カルチャー」で歌っているように、10代を卒業し20代となったDroogがこの先の道をどのように突き進み、シーンにどのような衝撃を与えるのだろう。
『Droog GIG TOUR 2012 -End of teenage-』 2012.7.25@SHINJUKU LOFT セットリスト
01. ロックンロール以外は全部嘘
02. BOMB!
03. 眠たい奴ら
04. カルト・スターに憧れて
05. 日々の泡
06. 我思う故に我あり
07. LOVE SONG
08. HORROR SHOW
09. アハハ
10. ティーンエイジ・カルチャー
11. キラキラ
12. のら犬にさえなれない(THE STREET SLIDERSカバー)
13. お気に入りのレコード
14. からかわないで
15. New Rose(The Damned日本語カバー)
16. 街の灯
17. ああ絶望
18. 全滅ロック
19. アイラブユー
20. 健康優良不良少年
21. 人類
Ec01. からっぽの世界
Ec02. いざさらば 書を捨てよ
◆Droog オフィシャルサイト