2011年だからこそ意味のある「上を向いて歩こう」の存在

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坂本九「上を向いて歩こう」が1961年に書き下ろされてから50年。2011年7月27日に「上を向いて歩こう」RCサクセションの配信がスタートした。

◆忌野清志郎画像

この楽曲は、かつて1970年代も終わりに差しかかった頃から、RCサクセションがライブでカバーし歌い始めた曲だ。「上を向いて歩こう」が持つビート感や坂本九の歌を、ロックンロールとして忌野清志郎が高く評価し、亡くなる直前まで30年以上に渡りライブでは必ず「日本の有名なロックンロール!」と観客に叫んでステージ最高潮時に歌ってきた曲でもある。

1979年に発売されたRCサクセションのシングル「ステップ!」のカップリング曲として収録され、そこには、リアルタイムに坂本九を知らない世代に伝承してきた歴史がある。

その「上を向いて歩こう」ロックバージョンが、初めて配信となって今回蘇えることとなった。今回配信されたのは、RCサクセションのアルバム『RHAPSODY』(1980年発売)に収録のライブ音源と、「EPLP」(1981年発売)に収録された音源2バージョン。どちらもPC配信、着うた(R)、着うたフル(R)が一斉スタートとなっている。

2011年は、2009年5月2日に死去した忌野清志郎の三回忌であり、1985年8月12日に日航機墜落事故で死去した坂本九の二十七回忌で生誕70年にあたる。そして坂本九「上を向いて歩こう」の発売50周年だ。この節目の年に東日本大震災が起き、「上を向いて歩こう」は希望の歌として改めて注目されることとなった。

「上を向いて歩こう」
1961年11月発売
作詞・永六輔、作曲・中村八大
された、坂本九さんの代表曲。
HHK「夢で会いましょう」で放送され注目を集める。米国では「SUKIYAKI」のタイトルで発売され、欧米でも大ヒット。1963年6月にはビルボード誌で3週連続1位を獲得するという快挙を達成。全米1位を獲得した日本の楽曲は今もなおこの曲しかない。
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